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ゴブリンの先生になります その2 (改稿版)

何とか矛盾の修正ができました。

修正に伴いモンスターの等級、スキルを修正しました。


翌朝、ひと眠りしたおかげで意識もすっきりとしている。

確か寝ることによって脳内で情報が整理されるんだったっけ?

必要ないとはいえ睡眠は重要なようです。



ただ意識がクリアになったことで新たな疑問が生まれた。

それは従魔のスキルについてだ。

昨日『剣術』の修練をしたことで通常のゴブリンに変化があったのではと《従魔の書》開いてみたが評価は1のままだった。

ならば弱いのかとゴブリンとゴブリンソードマンを召喚して打ち合わせてみたがどちらも互角の勝負をしていた。


ならば通常ゴブリンの評価が1なのはおかしいということになるが、もしこれが野生種のゴブリンのステータスを表したものだとすればつじつまが合う。



ならば次におかしくなるのは等級だ。

冒険者ギルドが定める等級によれば、



SS 国が滅びるレベル。 (上級竜種、古代種)

S 軍が出動するレベル。非常に危険。 (下級竜種)

A たくさん集まってようやく倒せるレベル。 (ゴーレム、亜竜)

B 数人がかりでようやく倒せるレベル。 (オーガ、ウルフの群れ)

C 1対1でようやく倒せるレベル。 (オーク)

D 大人が少し苦戦するレベル。 (ゴブリン、ウルフ)

E 大人が普通に倒せるくらい弱い。 (ラビット、ラット)

F 子供でも倒せる。 (スライム)



となっている。

これにあてはめるには、



SS~S Ⅰ等級

A~C Ⅱ等級

D~F Ⅲ等級



ということになるが、戦闘力的にゴブリンはCランク以上となり、Ⅱ等級モンスターということになるはずだ。

それなのにゴブリンの等級はⅢ。

ならば《従魔の書》が定める等級とは一体何なのか?



考えられるとすれば『魂』の大きさ、もしくは存在としての格であろうか。

ゴブリンの中にはオークなどの上級種の威嚇だけで心臓まひを起こして死ぬ個体がいるくらいだから生態系の地位としてもお察しである。

ここら辺はもう集めてみなければわからないがたぶん予想としては正しいだろう。

種族内での区分は役職みたいなものか。

従魔たちは俺を中継点として互いに思考がリンクしているが、指揮系統を統一できる利点は大きい。

ただし下級のゴブリンも同等の能力を持っているため10倍のコストを払ってまで上位種を呼び出す必要があるかと問われれば微妙なところだ。

ここら辺は召喚術の説明にある「情報の蓄積と共有」の利点であり弊害でもあるといえるだろう。



そこまで考えた時、何かが脳内を駆け巡った気がした。

何となく《従魔の書》を開いてみると見開きが変化している。


――――――――――――――――――――――――

  Ⅰ(0/1) Ⅱ(0/50) Ⅲ(0/500)

――――――――――――――――――――――――


どうやら『召喚術』について理解が進んだおかげでスキルが成長したようだ。

上位種になればより強力な攻撃手段を持つためⅡ等級の召喚枠が増えるのは嬉しい。

現状ゴブリンですらベテラン冒険者並みの戦力を持っているため過剰戦力とも思わなくはないが何が起こるか分からない世界である、戦力は多いに越したことはない。






とりあえず今日の予定は午前中に戦術理論、午後は魔法を効率運用するために物理化学の講義をすることにした。

ゴブリンアーチャーには別でひたすら的当てをさせる。

時間はいくらでもあるがゴブリンが進化していくのが面白くてついついいろいろ教えこんでしまう。

こちらではテレビもゲームもないため娯楽に乏しいのだ。

強いて言えばゴブリンに授業をするのが娯楽だろうか。



今日の戦術論は罠を交えた戦闘にした。

罠の仕組みや作りかた、誘導方法などを教える。

ついでに隠密戦闘なども講義しておく。

せっかく罠にかけてもばれたら元も子もない。



ということで本日の成果がこちら。



――――――――――――――――――――――――

ゴブリンソルジャー (小鬼族)

Ⅱ等級


戦闘に長けたゴブリンの戦士。近接・遠隔ともにバランスよく攻撃する。


スキル

【剣術:3】【弓術:3】【体術:3】【身体強化(無属性):2】【咆哮:3】

――――――――――――――――――――――――


――――――――――――――――――――――――

ゴブリンシーフ (小鬼族)

Ⅲ等級


相手を撹乱することに長けたゴブリン。素早い攻撃で戦場をかき回す。


スキル

【剣術:2】【体術:1】【投擲:2】【罠術:2】【隠蔽:3】

――――――――――――――――――――――――


――――――――――――――――――――――――

ゴブリンソーサラー (小鬼族)

Ⅱ等級


魔法に長けたゴブリン。強力な魔法を使用する。

召喚時に下位属性を2つ、上位属性を1つ選択できる。


スキル

【(火、水、土、風、光、闇、無)属性適正:3】【(爆、氷、木、雷、聖、毒)属性適正:3】【昆術:2】

――――――――――――――――――――――――


――――――――――――――――――――――――

ゴブリンレンジャー (小鬼族)

Ⅱ等級


遠隔攻撃に特化したゴブリン。遠くの獲物を正確無慈悲な一撃でしとめる弓の名手。


スキル

【弓術:3】【投擲:3】【罠術:3】【隠蔽:2】

――――――――――――――――――――――――



圧倒的ではないか、わが軍は。

能力的にはすでに軍隊に匹敵するレベルだ。

もしかしたら当初の目的の戦力拡大を達成できてしまったかもしれない。

総戦力を上げれば国家としてもうかつなまねはできないだろう。

たかがゴブリンとなめてかかれば手痛い反撃を受けることは間違いない。

おまけに空きさえあればいくらでも召喚可能なので倒しても倒してもいくらでも追加が沸いてくる。

相手に対して一方的な消耗戦を仕掛けられるのでこちらの被害はゼロだ。

とりあえず戦力もだいぶ充実してきたので明日からは周辺の捜索を再開しよう。




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