第53話 勇者使いデビル、主人公らしく話を締める
デビルは勇者使いとしてアクマとともに旅に出た。
実は、それにも意味があった。
元国王マンマルの裏には、陰で操っている存在がいた。
それがデビルの父親だ。
デビルの父親は、いわば、この国の陰の国王と呼んでもいい人物だったのだ。
ただ、国王には正妻とのあいだの子がいなかったため、アクマが生まれた際、とりあえず一緒に田舎村へと送られた。
正妻が子供を授かったら呼び戻すはずだったのだが、アクマが正式な世継ぎになったことを受け、ともに旅立たせる流れとなった。
アクマが村から出てくる際、勇者募集という話でそそのかすのがいい、と国王に提案したのはデビルだった。
そんなわけで。
新国王アクマと、それを陰で支えるデビル、という構図が出来上がった。
「頑張ってこの国をよくしていこうね!」
「オレはやりたいようにやるだけだがな!」
「アタシもです!」
デビルがどうにか締めようとするも、アクマとサタンは普段となにも変わらない反応を返すのみ。
「どんなことが起こっても、オレがいれば大丈夫だ!」
「そうですね! たまに爆発魔法を使ってストレス発散しないと、アタシ、欲求不満で魔王化しちゃいますけど!」
「なにそれ!? 最終回に来て、衝撃の事実発覚!?」
「はっはっは! ま、オレがサタンを抱きしめてやれば、魔王化したってすぐに止められるだろ!」
「はい! 勇者様、頼りにしてますです! 役立たずのサタンとはえらい違いです!」
「この関係は、結局変わらないままなんだね。ま、いいけどさ……」
アクマはサタンと結婚する意向を崩していない。
すなわち、アクマが新国王となった今、サタンは王妃となる。
王妃が魔界のプリンセスでは、先行き不安と言わざるを得ない。
しかも実際には男だし。
こんな国王と王妃で、国民は納得してくれるのだろうか?
……まぁ、アクマとサタンのことだ。
無理矢理にでも納得させてしまうに違いない。
正確に言えば、かなりの強制力を行使することになるだろうが。
主に、サタンが魔法を使うなどして。
デビルは一瞬だけ頭を抱えたものの、
「ま、なるようにしかならないか」
と思い直す。
アクマとともに田舎村で暮らし、諸国を旅してきた経験から、すっかり悟りきっているようだ。
こうして、国王アクマとそれを陰から操るデビル、王妃(?)のサタンという3人に、この国の未来は託された。
王妃がサタンでは、世継ぎが生まれないといった問題も出てくるとは思うのだが。
はたして今後、この国はどうなってしまうのか。
それは神のみぞ知る。
いや、悪魔のみぞ知る。
――――はっぴ~えんど……?
以上で終了です。お疲れ様でした。
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