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勇者はあくまで脇役です。  作者: 沙φ亜竜
魔界の国アクマージュ
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第41話 魔女っ娘サタン、本当の正体を明かす

 先日の一件によって、スライムの国とナメクジの国は合併することになった。

 スライムの国に属する全スライムたちがナメクジの国へと移動、そちらで新たな生活を開始するのだとか。

 なんというか、これまで以上にヌメヌメした国になりそうだ。


 ライムちゃんはヌメリントンの王妃兼魔王として、国王ヌメリヒョンとともに城で暮らす意思を固めた。

 そんなわけで、ライムちゃんの旅は終了。

 アクマたちとはここでお別れとなった。


「お主たち、達者での! 旅の無事を祈っておるぞよ!」

「うん。そっちも新たな国の王妃として頑張ってね」

「ヌメりすぎるなよ?」

「それは無理ってものですよ、勇者様!」


 あえて軽めの挨拶だけで、さらっと旅立つ。

 この国には立ち入り禁止になっていないのだから、またいつでも会いに来ることができる。


「じゃ、ワープするです! 行きますよ、勇者様!」

「ちょっと、サタン!? ここ、まだ町の中だけど!」

「はっはっは! 善は急げだな!」


 ちゅどぉ~~~~~ん!


 こうして、最後の置き土産とばかりにライムちゃんを爆発に巻き込んだりしつつ、新たな国へと飛んだアクマたち一行だったのだが。

 ワープした先は、厚く垂れ込めた暗雲が空を広く覆い尽くす、なんともおどろおどろしい雰囲気に包まれた場所だった。


「到着しました! アタシの祖国です!」

「へぇ~、ここがサタンの故郷なんだね」

「だが、随分と妙な空気に包まれた場所だよな!」

「そりゃそうです! ここは魔界ですから!」


 デビルは首をかしげる。


「え? 魔界?」

「そう言ってるです! デビルは耳が腐ってるですか?」

「腐ってないから。で? 魔界がサタンの故郷なの?」

「そうです!」


 どうやら、サタンの『魔女っ娘』という肩書きは、『魔女っ(ぽく見える男の)娘』でもなく、本当は『魔(界出身の)女っ(ぽく見える男の)娘』だったらしい。

 しかし、そこで話は終わらない。


「アタシは魔界のプリンセスなのです!」


 衝撃の事実を告白。


「……って、サタンって男だよね!?」

「男です! 何度も言ってます! ちゃんと、ついてます! 見るだけじゃなくて、触って確認するとか言い出しやがりますか?」

「いや、そんなことしない、というか、したくもないけど……」


 サタンは魔界のプリンセス。

 男なのにプリンセス。

 なんだそれ?


 さっきから首をかしげ続けているデビル。

 そんなデビルと、なにも考えていないアクマを引き連れて、サタンは魔界の町へと入っていく。


「おおっ! プリンセスのお帰りだ!」

「サタン様、お久しぶりです! 相変わらず、お可愛らしい!」

「きゃ~~~、こっち向いて~~~~!」


 周囲から歓声が飛んでくる。

 サタンはそれに、笑顔で手を振って応える。


「アタシ、魔界の国の中ではアイドル的存在なんです! お望みとあらば、サインを書いてやるですよ?」

「え~っと、べつにいいや……」

「サタン、アイドルだったのか! 随分と人気者なんだな! さすが、オレの見込んだ女だ!」

「いや、男だから……」


 デビルは少々困惑しながらも、サタンとアクマにツッコミを入れるという基本的な役割をこなす。


 さて、魔界へと足を踏み入れた勇者アクマたちに、いったいどんな運命が待ち構えているのか。


 ――――とぅ~び~こんてぃにゅ~どぅっ!


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