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勇者はあくまで脇役です。  作者: 沙φ亜竜
勇者の国ライジーン
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第16話 アクマとサタン、入学する

 爆発魔法でワープしてきた(正確には逃げてきた)勇者たち一行。

 そのまま、別の国に入る。

 はてさて、今度はどんな国だろうか?


「町はなかなか賑わってるな!」

「そうですね、勇者様! うるさすぎです! とっても耳障りです! 全員蹴散らしてやりたいくらいです!」

「ちょ……ちょっと、サタン! いきなり騒動を起こすのはやめてよ?」

「いきなりじゃなければOKってことですね!」

「違うってば!」


 周囲の賑わいもさるものながら、自分たちだって充分に騒がしいわけだが。

 ともかく、アクマたち3人が町の中を歩いていくと……。


「これ、どうぞ!」


 道端に立っていた人が、なにやら紙を渡してきた。

 それは、学校の入学案内だった。


「……って、勇者養成学校?」

「おおっ! これは入るしかないな!」

「ああ、そっか。ここは、勇者の国ライジーンなんだね」


 デビルは聞いたことがあった。

 ライジーンでは、国民の実に8割が勇者なのだという話を。

 それは、こういった学校が存在しているからこそだったのか、と納得する。


「でも……ちょっと待って。入学金とか授業料とか、ボクたちには払えないよね?」


 デビルが指摘すると、すかさずサタンが反論を返す。


「ちゃんと読みやがれです。ここに無料って書いてありますです!」

「無料! なんとも甘美な響きじゃないか! わっはっは!」


 アクマも上機嫌に笑い声を響かせる。

 デビルが改めて読んでみると、確かに無料と書いてあった。

 ただし、この国の人であれば誰でも大歓迎、との注釈つきで。


「これじゃ、ダメじゃん……」


 他国から来た身では、入学の条件を満たせない。

 しかし、アクマとサタンの勢いは止まらなかった。


「オレは入学するぞ!」

「さすが勇者様! もちろん、アタシも入学します!」


 早速、ノリノリで入学手続きに向かおうとしている。

 ちなみに、勇者養成学校は全寮制で、住み込みで学ぶことになるらしい。


 と、ここで、デビルだけがその場で考え込んでいることに、アクマはようやく気づいた。


「お? デビルは来ないのか?」

「ボクはいいや。他にやりたいことができたし。2人で行ってきなよ」


 アクマの言葉にきっぱりと答える。


「そうか、じゃあな!」

「次に会うときには、アタシも立派な勇者になってるですよ!」


 2人の対応は、なんともあっさりしたものだった。


 こうしてアクマたちと別れ、単独行動をすることになったデビル。

 はたして、他にやりたいこととは、いったいなんなのか?

 ここにきてようやく、主人公らしい部分を見せることができるのか?


 ――――とぅ~び~こんてぃにゅ~どぅっ!


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