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沙耶に言われて車を進めると、一件の古びた神社に着いた。しかしそれでも鳥居は立派で、社も古びてはいるが、それが逆に荘厳さを醸し出している。春一と夏輝は最初にお参りをして、それから問題の木を見上げた。樹齢は何百年だろうか。素晴らしい桂だった。木の枝の先にはお御籤が結われており、沙耶が言っていた願い事をなるべく神様に近づけるという行為がうかがわれた。
「やろっか、お御籤」
「はい?」
「沙耶さん、お御籤引いていい?一回いくら?」
「あ、どうぞ。一回二百円です」
「だって。夏、四百円ちょーだい」
「自分で出さないんですか……」
溜息をつきながらも、夏輝はポケットから財布を取り出して四百円を春一に渡した。春一は早速もらったお御籤を開いている。夏輝も番号を告げ、お御籤をもらった。
「吉。なんかパッとしないなぁ。夏は?」
「大吉です」
「何だよ、お前ばっか。お、待ち人来るだって。やったじゃん、ついに結婚か?」
「茶化さないでください」
「んで、これをあの木の先に結うんだな。よし」
春一は木に手をかけ、それなりに高いところまで登った。そして、その枝の先に開いたおみくじを結わえる。
「……?どういうことだ?」
春一がつぶやくが、それは下の二人には聞こえなかったらしい。彼はそのままするすると器用に降りて、調べた結果を報告した。
「沙耶さん、この件はちょっと保留にしといていいかな?ちょっと事情が込み入ってるみたいなんだ」
「わかりました。でも、解決してくれますよね?」
「まぁ、それはできる限り頑張るよ。とりあえず今日は帰るね」
「ありがとうございました」
沙耶は胸に不安と期待を織り交ぜながら、頭を下げた。