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私のチートがすごすぎて周りのチートに気づいていなかった件

「ジュロン、ありがとうございます。私を化け物、だなんて。うれしいわぁ」

リリが手を振って大剣を出す。いや、いつの間に無詠唱の収納魔法覚えたのさ!

この世界の魔法には無詠唱、短縮詠唱、詠唱が存在するが、右に行くほど効果は強まる。だから無詠唱であの大きな大剣を出せるだなんて、いつ訓練したのかは分からないけれど、教会の言うように彼女は化け物だと、やっと分かった。



「レディに対して化け物だなんて、面白いこと言いますね!」

さすが腕力2521!重そうな大剣をジュロンに軽々と振り被る。

ジュロンはなんとか這い出して、ごめんなさいごめんなさいと謝っている。

「ちょっと、そろそろかわいそうじゃない?」

「はい、わかりました」

ブン、と手を振るとまた大剣が消えた。

はぁ、こんなに可愛い5歳児が、強かったんだな…。



「ほ、ほら。気を取り直して次はそこのお兄さんだ!」

ふわりとまたジュロンが浮かぶ。焦げ茶の髪に赤い瞳というよくいる色彩だが、顔が整っているからやはり美しい。



ジュロン 800 (十歳)

腕力80

脚力80

剣技80

思考力2683

知識5000

魔力0

魔法適性0



「さっきのお嬢さんのせいで見劣りして見えるけど、普通こんな人いない!こんなバランス型見たことない!細いのによく鍛えてるんじゃの!もうわしいやだ!」

「確かに、細マッチョなのは意外だったし、頭脳派なのはすごく良いわ。けれど…十歳?」

「わしの測定には間違いないと思うんじゃが…。」

「ええと…そのぉ」

「主君に隠し事するようなんて、命を助けた意味はないかもしれませんね!」ブォン。大剣を構える。

やっぱ最近リリが過激派だ…。まぁジュロンの味方もこればっかりはできない。十歳ってどういうことだ!? 

どう見てもジュロンは成人男性だろう。23、4かな?



「従属契約の時に伝えとくべきでしたね。すみません、実は私、変身魔法の魔道具を使っているんです。公爵に仕えていたときも諜報員的なことしてたので」

公爵令嬢ということで買い物に直接は行けないが、魔道具がとんでもなく高いことだけは知っている。平民に手が出るような値段じゃないということも。

「それだけあなたは…父の重臣だったのですね。わずか十歳にして。」

「そう、ですね。」もう父と呼ぶことを否定はされない。

「でも、好きで仕えていたんじゃないんです。事情があって…。今は話せません。でも、いつか必ず話します。後、レイティーン様のお陰でその事情はなくなりました。」

「ありがとうございます」泣き笑いのような顔に、魔道具を使うのをやめないのかとは聞けなかった。



「さ、さあその猫じゃ!猫ならきっと…」

フラグを立てるんじゃありません!



カラメロ 3000 (5歳)

腕力30

脚力2465

剣技1

思考力2800

知識226

魔力2000

魔法適性4035


はいフラグ回収ぅ!

「私の魔力少なかったんだけど、レイティーンのお陰で従魔も影響されて増えたのね!」

え?私のせい?

「わ、私が剣技を鍛えたのはお嬢様のためです!」

え?

「私の知識もあなたの暗殺用に公爵から頂いたものですね」

え…。全部私のせいにされてますね?

「まぁ、お主は所詮その者どもに守られるだけの存在じゃろ?だが一応測るのか?」

堪忍袋の緒が切れましたっ!

「私のチート見せてあげますよ!ぜひ!」



そういった瞬間不思議な浮遊感に包まれる。まるでヨ◯ボーに包まれているかのような、柔らかくて温かい感触。腰までの髪が揺れている光景に、この転生が父からも婚約者からも嫌われていないものだったら…と、思わず考えてやめる。今は幸せだ。なぜか心からそう思える温かさだった。

音もなく下へまた降りられる。

「どう?」

「そ、そんなバカな…!?あぁ神が仰せになっていらっしゃった異世界の少女とはこの子のことなのですね…。」



レイティーン・ド・リキャリニス 9999 (5歳)

腕力9999

脚力9999

剣技9999

思考力1

知識9999

魔力9999

魔法適性9999



「これって、いくつが上限ですか?」

「9999じゃ…。」

おぉ神様がくれたチートの凄さが改めて実感できる。

ん?いや、ちょっと待って!?

「思考力1ってなんですか!?1って…。0じゃないだけマシですかね…」

「あ、魔法関連以外は1が最低じゃ!」

「知りたくなかったぁ!!!!」


(脳筋令嬢…)

レイティーン以外の心の声は一致した。



「とにかく、解せないことはありましたけど、思考力とか思考力とか思考力とか!でも、ありがとうございました」

「うむ。レイティーン、そなたは異世界から来た少女なのじゃな」

「そうですが…。なぜ知っているの?」

慌てて手に魔力を溜め、ここらへん一帯ならワンパンできる力を作る。

「ほっほっほ。警戒するでない。神様が教えてくれたんじゃ」

「あなた、神と話せるの?」警戒は解かずに質問する。

「あちらからわしにたまぁに一方的な信託が下されるだけじゃよ」

「なぁんだ」聞きたいことがたくさんある。最後になんか役割?みたいなこと言ってたけど全然分からないし、創造神からの技も分からない。

「そんなに話したいのなら、ここ公爵領ではなく、王都の大教会に行けば人間でも魔力の高いものには神託が聞こえることがあるとか。おぬしなら話せるのではないか?異世界の少女よ」

「ありがとう。今は逃げ出すわけにもいかないから、将来、できるだけ近いうちに行ってみるわね」

拳の魔力はすっかり抜いていた。


「ねぇ、私知人も友人もあまりいないの。よかったら友達になってくれない?手土産は持ってくるわ。」

「もちろんいさ良いぞ。あのぉそのぉ手土産はだな…」

「なぁに?」

「スイーツにしてくれ!」

「…」

「あ、やっぱりおじいさんがスイーツとかキモい?あっやっぱいいです。」

「あははっ!いいわ、スイーツね。」

「本当か!実は協会だからここから動けないがスイーツを手土産に持ってきてくれる人もいなくてだな…。たいていは下戸のわしなのにとりあえず酒なんじゃ…。」

こうして、私は意外と可愛いおじいさん教会と友達になった。

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