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新しい部下

「あなたには、諜報員をしていただきます。まぁ、組織に属すのではなく私専属でですけど」

「諜報員?」

「あなたは冒険者ギルドで働く身です。たくさんの情報が集まってくるでしょうし、ちょうどよいでしょう?」

「なるほど…。」

「ジュロン、腕は立ちますか?どこかに潜入調査してほしいときが来るかもしれません」

「あなたがどれだけ求めているのか…」

「私は、世間一般の基準がわからないのでなんとも…」

へにゃっと笑ってみるが、あの化け物だもんね…って目で見られた。傷ついたよ?

「レイティーン、レベル測定の教会へ行ってみたら?」

「レベル測定の…教会?」

「レベルという目安と、腕力、脚力、剣技、思考力、知識、魔力、魔法適性がわかる、戦闘用の測定ですよ!この街にもあります、いい案ですよ!」

「わかりました…ではそこへ!」



またローブをまとっで宿屋から外へ出る。光魔法で修復しといたが銃弾騒ぎなんかもあったので、宿屋には通常1泊銀貨一枚のところを5時間くらい借りただけで金貨1枚払っといたら泣いて感謝された。さっきまで怪しいローブ集団だと散々怖がられていたので、守銭奴だな、と思う。



教会はそんなに遠くなかった。

ギィ

軋んだ扉は案外滑らかに動いた。外から見ると大きくて高い建物だったが、入り口から続くホールの天井は低い。2階…いや、3階くらいまでありそうだ。

そんなにしょっちゅう利用されるようなものではないのか、中には誰もいなかった。

「おぬしらはレベル測定か?」

いないはずなのに声がする。

「うひゃう!」ジュロンは案外可愛い悲鳴をあげる。

「安心せい。わしはこの教会だ」

しわがれたお爺さん声は不思議なことをいう。

「この教会本体なのじゃよ。ここは管理者や働く人おらん。わしだけでまわしておる」

「神みたいな?」

「神様の下僕、分身、そこら辺が正しいかのぉ」

あのショタとロリに仕えるのがこのお爺さんなのか…。やっと神だって心から認められた気がする。

「私達はレベル測定です。」

「全員で結果を共有でよいか?」

「はい。あと、全員測ります」

「全員なの?」

「せっかくならカラメロもリリも私も測りたいわ」

「わかったぞ。では2階へ案内しよう。」

「「「「うわぁぁ~!」」」」既視感のある妙な浮遊感に包まれる。視界は白い霧で覆われている。



「っいったぁ」リリは結構痛そうだが、床に打ち付けられても私はなんともない。いや、痛みも感じないとか強すぎるだろ!

「すまんのぉ。転移はこうしかできないのじゃ。それで、誰からはかるんじゃ?」

「まずリリ、ジュロン、カラメロ、私でいいかしら?」

「いいですけど、なんでジュロンより私が先なんですか?」

「じゃあ聞くけど、平均としてのレベル、私たちの中にわかる人いる?」

「…いません!そういうことですね!」

「ではそこの小娘からで良いか?」

「小娘って失礼な…」リリは最近結構思ったことをちゃんというようになって、伸び伸びしているように見える。いいことだ。

「5歳でも立派なレディですよ!そんなこともわからないなんて、八つ裂きにしちゃいますよ!」

5歳になってたんだ!そういえば私の一ヶ月前の誕生日だったようなきも…。ってかなんか戦闘民族みたいになって言いたいこと言いすぎている気もする…

「ジジイ!」

「あああああダメだめ!神の下僕だとか分身だとか言ってた人に喧嘩売りすぎ!ステイステイ!」


「わかりました」しょんぼりしてる。ちょっと行きすぎたことしてたけど、やっぱ忠犬感が可愛い。

「ほっほっほ。わしは長く生きておるからの。こんなふうに言われたこと、そんなに少なくはないぞ。安心せい。さあ、測定じゃ」

許してくれる人でよかった。自分の神へのタメ語は棚に上げ、安堵していられたのも束の間のこと。リリの体が突然ふわりと浮いて、金色に輝き始めた。

リリは気を失っているようだ。神秘的だった。神々しいと感じた。神聖な領域である教会という場にいるのだと、改めて認知させられた。

リリの淡い水色の髪がふわりと広がり、金の目は瞠目している。なんて美しい。そう心から思える。

その時。


急に私たちの前に大きくて光る板が出現した。

「そこに書いてあるのが少女のレベルじゃ!

もう嫌だわしこんなの見たくない嫌だいやだイヤだぁ!」

「へ?」


リリエッテ・フィーラ 2256 (5歳)

腕力2521

脚力80

剣技3922

思考力108

知識53

魔力54

魔法適性8216



「あのぉ教会さん。何が嫌なんですか?」

「普通成人男性がどれか一つでも30いってたら凄いんじゃぁ!」

「あ…」



その時リリエッテがふわりと降り立った。

「どうですか?何か騒ぐ声が聞こえましたが、私のレベルは」

「そのぉえっとぉ…。化け物!」

おいジュロン!

「ありがとうございます」

笑顔でそういった彼女の目は笑っていなかった。

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