1話 二人の分岐点
「お母さんこれおいしい!」
と言うお兄ちゃん
「そうでしょ!だってお母さんが作ったんだから!お父さんのよりおいしいでしょ」
と言って笑うお母さん。
それを聞いてちょっと悲しいお父さん。
何気ない日常だった…
「おい!ガキはいるか」
いきなりドアが強くたたかれた
そんな日常は崩れ去った
「いるのは分かっているぞ」
家族は驚いていた
お父さんは机を盾にしてみんなで奥の部屋に逃げた
「ブァルガ、ラニアを連れて逃げ!出来る限り粘るから早くいけ!」
「分かったよお父さん」
お父さんはお兄ちゃんの肩をつかみ
「ずっと愛しているぞラニア、ブァルガお父さんとお母さんは」
その時ドアが壊され数人が入ってきた
お兄ちゃんは涙をこらえながら僕の手を無理やり引っ張って裏口から出た
家を出た瞬間お母さんとお父さんの叫び声が聞こえた
僕は何が起きているのかが分からず家が遠くなっていくのを見ていた
2人追いかけてきていたがすぐ見えなくなった
お兄ちゃんと逃げ込んだのはスラム街だった
お兄ちゃんは泣いていた。僕も訳が分からず泣いてしまった
~2日後~
食料探しをお兄ちゃんとしていると新聞が落ちていた。
僕は新聞を拾い読んでみると一面に住んでいた村のことが書いてあった。
読んでみると、僕は驚いて声が出なかった。
記事には(村が燃え村の人は全員死亡。何者かの犯行か?)と書いてあった
僕はやっと理解が出来た、親が死んだこと、帰る家がないこと、あの時お兄ちゃんがなぜ泣いていたことを
僕は信じたくなかったこれが現実だということをもう会えないとわかると涙があふれてきた
「お母さん,お父さん会いたいよ」
泣いているとお兄ちゃんが駆けつけてきた
「ラニア大丈夫か!転んだのか?」
ブァルガはラニアが新聞を持っていることに気づいた。
察したのかラニアから新聞を取り読んだ
ブァルガは膝から崩れ落ちた。
「信じたくなかったよ、親父…お母さん…早いよ俺たちが立派な大人になるまで生きるって言ってたじゃないか…まだ俺たちはまだ立派に慣れてないよちゃんと見守ってくれよ」
ブァルガは涙が今にも出そうだったがこれからラニアを自分が支えないといけないと思ったのか涙を必死にこらえた
「ラニア信じたくないだろうが俺たちは進まないといけない。ここで泣いていてもお父さんとお母さんが心配するぞ。涙を拭いて食料探しするよ」
(親父お母さん俺は兄としてラニアをしっかり育てるよ空から見守ってくれよ)
落ち着いた後ラニアとブァルガは食料探しを再開し数時間歩いていると冒険者と名乗る人に出会った
「そこの兄弟いい話があるんだがどうだい?」
「今そうゆうのは間に合っている結構だ。行こうラニア」
ブァルガは警戒しつつきっぱりと断った
「ちょっと待て話を聞けちょっと危険だが報酬はいいんだしかも政府からの依頼だ」
そう聞くとお兄ちゃんの兄が止まった
「政府かそれは本当か?」
「本当だこれを見ろ政府からの印がある。あと2人必要なんだ受けてくれるか?」
「俺はいいが弟を連れて行くのは無理だ」
「どうしてだよ僕も連れてってよ」
「本当は連れていきたいが危険って言ってるし、ラニアはまだ7歳だ連れていけない。危険な目に合うのは俺だけでいい本当にごめんな」
止めたかったし行きたかったが僕は何も言い返せなかった
「それで期間と報酬はいくらだ」
「期間は短くて1週間だ。報酬については着いてから決めるだが報酬は期待してくれていい。出発はもうすぐだ」
「わかった連れて行ってくれ。ラニアごめんなすぐ戻る」
と言って僕を置いて行ってしまった
僕は集めた食料を持って枝と葉で作った家に戻った
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