第70話 無計画
『とにかく、さっき私が挙げたジャンルで、これまでに一度も利用されていないサービスは、外しても何の問題もないだろ。もし利用されているサービスがあるなら言って』
「今のところマッチングサービスとバイト求人紹介サービスについては、ポイントが支払われたことは無いです」
『じゃあ全部消してしまえ』
「需要無いですかね」
『そういうのに頼れる人がこんなところにいるのかって話だよ』
「言われてみれば聞いたことないです」
『消せ消せ。薙ぎ払え。そもそもそんなもん登録すんな』
「わかりました……」
『よっし、あとは――旅行関係か! コレってどうなの?』
「使ってる人は少しいます」
『マジか! 泊まれる宿とかあるのか!?』
「そうみたいですね」
『えーと、具体的にどことか教えてもらえる? 利用情報が絡むと厳しいかな?』
「えっと……いちど偉い人に相談させてください」
『そうだよね……そうして』
「すみません」
『いいよ、こっちが無茶振りしたんだし。でも、どこでも泊まれるってことは無いだろうから、やっぱりなんでもかんでも載せてるのはマズい気がするんだよなあ……』
「それも合わせて聞いてみます。もしかしたら大丈夫なのかもしれないですし」
『あー……謎の仕組みが働いちゃったりするかもしれないわけか……さすがにコレは無理だとは思うけど……』
「問題のある登録サービスの件はこんなところですか?」
『そうね。他の人からは苦情とか無かったの?』
「何件かありました。『なんでこんなサービスを登録しているんだ!』ってお叱りが……」
『ホラ見ろ。なんでもかんでも載せるから、そうなるんだよ。少しは自重しなさい』
「はい……」
『まああれだ、登録サービスの妥当性チェックをするサプライズイベントだったと思えば、それなりに意義はあった。そして報酬が16ポイントだったと☺』
「☹」
『そう落ち込むなって。こうしてポイントプログラムはより良くなっていくのだよ』
「精進します」
『そうしなさい』
ふぅー、反省会はオシマイっと。それにしても……この世界でも泊まれる宿か……セルフレジみたいな感じで決済できるってことなのかな? でも食事とかどうするんだろ……セルフサービスを駆使すればどうにかなる? ロボットがルームサービスするとか? ちょっと自分でも調べてみるか……
ふむ、セルフチェックインとか非対面システムとか、いろいろあるのね。そもそも無人ホテルなんてものがあるんだな。昨日見ていた限りでは見当たらなかったと思うから、それほど普及しているものではないんだろうけど……食事はデリバリーを別に頼むのかな? ならアイツを連れていってデリバリーを現地で頼む荒業が可能……? ちょっと試してみたくなってしまう。
「でも祝日は働かないって言ってたからなあ……要相談か」
今度、聞いてみるか。旅行自体はノリノリで前向きな反応だったから、うまいこと食いついてくれると助かるな。どこに行くって言うのが全然決まってないわけだけど、そもそもどこに泊まれるか次第なところがあるし、特に行きたいところがあるわけでもないから、このノリ自体を楽しむことにしようかな。あてもなくブラブラするのとはちょっと違うけど、何が起こるかわからないところは似てるかな。
【ポイントプログラム】
利用可能ポイント: 837




