NTR
思いつきで書きました。
良かったら見てってください
真夏の昼下がりの公園で君は言った。
「死ぬ時は一緒だよ!」
それは僕達の合言葉だった。
けれど僕は答えた。
「僕は君と一緒に生きたい!」
それは中学生が考えた、精一杯の拙い告白だった。
ずっと君を愛するという……宣言だった。
***
時は過ぎ僕と君は高校生になった。
高校生になるまで色々あったね。
初めて意味を持って君とデートをした。
初めて関節キス以外のキスをした。
初めて君と喧嘩した。
初めて君とセックスをした。
そうしていく内に愛は深まっていった……はずだった。
ある日君はレイプされた。
僕に顔向け出来ないって言ったよね?
それから君は徐々に徐々に堕ちていった。
顔向け出来ないなんて言いながら、君は徐々に心も許していった。
楽な方に逃げてった。
僕はその間ずっと復讐の手筈を整えていたのに……
馬鹿らしいよね? 君はその間にレイプされたことさえも許してしまう程に堕ちてしまった。
僕は君と生きたかった。
君を傷付けたヤツを殺したい程憎んでた。
でも君はヤツを愛してた。
君がなんて言って僕を振ったか覚えてる?
「私は彼と生きたい!」
あの日の事が反芻した。
真夏の昼下がりのあの日の事が……
あの告白が頭をよぎる。
そうして君はヤツとキスをし始めた。
ヤツはキスしながら下卑た目でこちらを見た。
僕は……俺はもうオマエを許さない。
***
真冬の深夜、ヤツの家へ乗り込んでいた。
窓ガラスを割り、最初に聞こえてきたのは嬌声だった。
それは聞き慣れた君の声だった。
俺は気配を消して背後からヤツに近づく、性行為に集中しているヤツを殺すのは簡単だった。
バックでがん突きしまくってるヤツを後ろから鈍器で思いっきりぶん殴ったら後頭部が陥没した。
僕に気づき悲鳴を上げる君、逃げようとしている君の髪を掴んで引きずった。
君は痛い! やめて! と泣くが、お構い無しに引きずった。
そして公園に着く。
そうすると君は言った。
「ごめんなさい」
僕は微笑んだ。
そうか……君はずっと前から答えを言っていたんだ。
あの日の事を思い出しながら言う。
「君は僕と生きたかったわけじゃなかったんだね。」
僕がそういうと彼女は困惑した顔で言う。
「え……?」
そして僕は君を殴った。
何百回と殴った。
君がぐちゃぐちゃになるまで殴り続けた。
そして僕はぐちゃぐちゃになった君の上で首に包丁を刺して死んだ。
「死ぬ時は一緒だよ!」
それは今、実現した。
彼女は僕との生ではなく、死を望んでいたんだ。
ただの合言葉が愛言葉に変わる瞬間だった。
真冬の月は酷く冷え切って、とても綺麗だった。
終わってみると割と対比とか比喩とか色々表現使ってんなぁってなりますね。