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第壱話 子供とオオカミ

さて、始まりました新シリーズ

不定期更新でございます()

 「痒ぃ…だからノミって奴は嫌いなんだよ… 」



 旧南北間交易路。


 かつてはこの山を大きく迂回して行くこのルートを行商人が行き交い、今は新しい交易路が山にトンネルを通す事によって作られ…この道は使われていない。


 ──ぶっちゃけ徒歩でも向こうの交易路の方が早いんだけど…通行料が取られるから嫌だ。

 そりゃあ貿易商さんからしたら安い金で半日で向こう側に行ける道を通れるんだから使うんだろうが…俺は金を節約したい上に貿易商でもないので3日もかかる交易路を通っていた。




 「嬢ちゃん、大丈夫か? 」




 「うん 」




 俺の傍で歩いている小さな少女。

 本人曰く12歳だという彼女は顔が見えない様に深々とマントを被らせている。


 何故かといえば…この子、ヤバいんだよね。




 ──理由はこの子がヒトだから。


 かつてこの世界の王として君臨繁栄を極めながらもある時全てを焼き払った、謎多き旧き神。




 まー多少血を遺したヒトもいたらしいが…もはやその血は時代を重ね、もうほぼ存在しない程に薄まってしまったと聞いている。



 それの純血(本人曰く)が目の前にいるのだ。

 …何しろヒトなんて旧神話にしか出てこないからな、使い道なんていろいろある。


 神として崇める、高等魔術における第零級召喚の生贄にできる、ナドナド…。




 まー神話をよく読むとヒトは俺たちの祖先を人為的に造ったらしいから…恐らく"旧文明の失われた科学"の一部なんだろうなぁ、と俺は考えている。


 それにこんな小さい子だ、出来れば自由にさせてやりたい。




 ──それに、この子の言うには旧文明の遺産の隠し場所を知ってるらしいしな…一歩間違えたらそっちの方が売れそ…ゲフンゲフン。



 まあとにかく、俺はこのヒトを連れて歩いていた。



 ──俺の荷物は旅をする上で最低限の荷物が入った皮鞄に、今着ている服と腰にぶら下げている仕事道具の錆びたガンしかない。


 ちなみに俺はこの子に名前を教えてもらうまでガンの事をオーパーツって呼んでました。



 「…ねぇ、オオカミ…お腹すいた 」




 「いや俺はオオカミって名前じゃないの、ちゃんとフェリルって名前があるの、おーけぃ? 」




 何故かこいつは俺の事をオオカミ、と呼ぶ。

 なんでも俺の顔や尻尾がそのオオカミっていう旧文明の頃に居た動物とそっくりらしい。


 ちなみにどういう動物なのか訊いたところ…"目つきが悪くて悪い事をする動物 "らしい。

 …うん、流石にちょっと心が痛い。




 ボクコワクナイヨ?

 ワルイコトハ……悪い、事は。





 ──まぁうん、この話はやめよう!




 「さて、と……南部のミラルディアまではまだまだ遠いしな……早く風呂に入りたいぜ 」




 「オオカミ獣臭いもんね! 」




 「うん、そ、そーだねー 」




 ──このガキ、めっっちゃムカつくゥゥゥッ!




フェリル「さて、後書きでは次回予告とちょっとした解説をやってくぞ」

少女「わーい!」

フェリル「今日の講座は旧南北間交易路についてだな……ここは簡単にいえば北部地域と南部地域を結ぶかつては唯一の道でな、その名前の通り交易に使われていたんだ

…まぁ新道が出来てからは使われなくなったがな」

少女「へー」

フェリル「昔は宿泊所とかもあったらしいがもう廃墟だな、廃墟。まー…そんなところかな?」

少女「オオカミ足場悪いからおんぶして!」

フェリル「メンドクセェよ!……ああもう、次回もお楽しみに!」

少女「内容は?」

フェリル「原稿もらってないからしらねぇ」

少女「えー…?」


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