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なんだかんだしてるうちに、一年がたちました。

死亡フラグをへし折って(大甘)早くも一年がたった。

では、成果を見ていこうか。


開墾状況は順調だな、ある程度、農具が行き渡ったのと、牛馬用長鋤がやはり圧倒的だった。まあ、狭いところは、人力だから農具が無駄になったわけじゃないし、データも揃ったから計画書をかいて、長鋤用の予算をふんだくろう。

モチロン農家への貸しは返してもらうけどね。

おっと、麦類は冬蒔きのがあるらしいから、詳しい者に相談しとかんとな。


キノコ栽培だが、ナメコ、ヒラタケ、キクラゲは成功、一定量をコマにするとして、あとは、爺のところの若いもんに褒美だと言って渡してやろう、残念ながら、土ごと回収して試した舞茸は全滅、振り出しに戻るだ、あとやっと二戸の農家から椎茸の原木を入手した。(高かった)コマに加工して栽培を開始した。一年後が楽しみだ。

キノコは来年からは市場に出すぐらいは生産できるだろう。


さて、問題の塩造りだがまだ水車の改良がおわってないっていうか、予算がなくなった。(泣)

ということで不十分ではあるが、塩の生産は始めている、人海戦術による力技である程度稼働させデータをとってみたのだか...

予想以上にできちゃったテへ。

塩も結晶化方式で釜焚きをしないので、粒が大きくて美味いと評判だ、だいいちコストが安くていい(あれ?人力は?)。

作った分は、サンプルとして、親父とじじいに渡しておいた、予算のおかわりがあるといいんだが。

あとの残りを、みなに配っておいた、散々ただ働きさせたにしてはちと、ショボいんだが、まあ後で山ほど塩はくれてやろう、どうせ安価で流通させるつもりだし。

まあ、成果はこんな所だろうか、水車の改良と、塩の流通システムについて、考えないとな、あとはそろそろ他の領の情報を集めたい、忍を雇いたいが....金も土地もないしなー、俺一応領主なんだけどなー。





主人公は高級品の塩を作ったのですが、気づいてません。

お!隠しフラグが立ったかな?



◆◆◆


大人の密談


「いやー、驚いたな、精々、倍ぐらい生産出来りゃ上出来だと思ってたんだが、しかもこれ程、上等の塩なんて初めて見たぜ。」


「父上、まさかと思い、馬養商人に確認させて正解でした、南方からの輸入品にある旨塩とは、正直信じられません。」


「朝廷献上品並かよ、なにつくってやがるんだ、あのガキは。」


「しかも、この量ですから、正直どうしたらいいものか。」


「あのガキ、褒美だと言ってみなに配ってしまったあとだしな、無かったことにもできんぞ、まったく器がでかいにしても程ってもんがあらあな。」


「いえ、価値を知らないのでしょう、そのあたりは歳相応なのですが。」


「計画書によると、本格稼働で月あたり四トン?ってどのくらいだ?」


「今回の20倍程度だと言ってました、改良がすめばさらに増産可能だそうです。」


「なんだかもう、訳が分からんな。」


「本人は、飢饉対策として、保存のきく食料には大量の塩がいる南部領内に安価で売り出すといってます。」


「まあ、民を思ったが故の行動だとしても、為政者としたら失格だな周りが見えてなさ過ぎる。」


「蠣崎あたりは、塩で食ってるようなもんだろ、キレて暴れるなこりゃ。」


「戦になりますな、塩の製造を止めさせますか。」


「もう、配った後だろう、領民は皆安い塩があるって知ったわけだし今止めたら、一揆もんだぞ。」


「なるようにしか、なりませんか。」


「ああ、だからと言って負けてやるいわれはねえ、やるからには勝つ!」


「ハア-、単独ではなにを言われるか分かりません、三戸の晴政様に頭を下げましょう、どうせ安価で配る塩です。」


「巻き込むんだな、悪いやつだなお前は。」


「あなたの息子ですから、では政栄には許可とつたえます。」


「ああ、もうついでだたっぷり予算をだしてやれ。」


「あと、わかってんな。」


「ハイ、戦の準備ですね。」


「いつになるかは、蠣崎の我慢しだいだがな、恐らくヤバイ規模になるぞ。」


◆◆◆


鉄砲なにそれ美味しいの?



「こうして、こう折ってな、....」


「完成だ。」


「若!せっかく作った、強紙でなにをしてるんですか。」


「おおよいところに、ちと、耳を貸せ。」


爺がみみを近づける


パーン!!!


「おおう!、なにをなさいます、若?をををみみがキーンと」


「うむ、成功である。」


「なんのいたずらですか。」


「いたずらではない、紙鉄砲だ!」


「紙鉄砲?でございますか?」


「うむ、そろそろ、上方では鉄砲が流行る頃だからな。」


「はあ、鉄砲とは音の出る何かなのですか?」


「バカモン、武器に決まっている!」


「はあ、武器ですか。」


「うむ、でかい音のする武器でな、鉛の玉がすごい速さで飛んでいくのだ」


「飛んでいくのですか。」


「爺、まったく興味がないようじゃな、いかんぞ世の中は感動に満ちているらしいからな。」


「はあ、で最初のデカイおとのでる、これとなんの関係があるのですか?」


「おお、良いところに気づいたな、かの鉄砲を撃たれると大きな音に馬がビックリして、暴れるときがあるのだ、」


「なるほど、南部領は騎馬隊が主力ですからな、その音に馬を慣れさせようというわけですか。」


「そうだ、そういう訓練をした馬は鉄砲の音をきいても、平気らしいぞ。」


「ひとつ、お聞きしても、よろしいですか?」


「なんだ?」


「鉄砲とは、高価な物ですか。」


.......プイ


「すみません、若、もう聞きません」


その後、南部領の馬の育成には、紙鉄砲が用いられたとか。

めでたし、めでたし。

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