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南部首脳会議 後半

◆◆◆


「では北上川から侵攻していただく大将は晴政様と言う事で決まったところで、実際の人の配置は後で案を持ち寄ることにしましょう。」


「それでですね実はあともう二つ程切り取り時にやっておくことがありまして。」


【晴政】 「まだ有るのか。」


置物うるさい。


「一つは一関砦から築館宿に出る所に花巻砦のような物資集積所を作ること、戦後はここに騎馬隊を常駐させてこちら側の城の後詰めや敵の後背を機動力で突いて貰おうと考えています。」


【高信】 「戦後の防衛体制を整えるか、ふむ花巻砦の物資を移動させれば良いじゃろう。問題ないのう。」


「砦の外側の壁板だけ作って置けば後はゆっくりで良いかと、敵が他の城に食いついている間にこちらの橋頭堡を作ってしまいましょう。」


【信愛】 「なる程一関砦とその砦を橋と見立てる訳ですか。」


【高信】 「城を落とされても、平野部で騎馬隊を使えば逆転は可能といったところか、なる程一関砦の次に落とす城も囮か、ハッハッハ、タチの悪い奴じゃのう。」


大浦を押し付けたあんたほどではないけどね。


「敵の重要拠点である岩出山城、中新田城、古川城と目白押しですし、常時敵の援軍に後背を晒される事を考えれば必要な措置です。」


勝てば戦後は相馬、二本松あたりの援軍も有り得る、相馬の騎馬隊は厄介だし防衛体制は早めに構築しておきたい。

伊達、最上、大崎、葛西に相馬、二本松、か泥沼だなまさに……

やっぱり、あの策は必要だな。


「最後の一つですが、策を仕掛けたいので本家の斎藤衆を貸して下さい。」


【晴政】 「策?」


「詳細は………となります。」


【晴政】【高信】【信愛】「「「非道い奴だな、じゃのう、ですね。」」」


ふん!良いんだよ仕掛けられるスキがあるのが悪いのさ。


◆◆◆


帰り道、高信殿の籠に便乗した、聞いておきたいこともあったしね。


【高信】 「ところで、坊には聞きたいことがあるんじゃが。」


「奇遇ですね、私も聞きたい事があります。」


「ふむ、ではワシから尋ねるがよいかの。」


「どうぞ。」


「坊はいつから一関砦攻略の事を考えていたのじゃ。」


「斯波氏攻略の頃は奇襲でなんとかしたいと朧気に、本格的には晴政様の北上川での敗戦の時ですかね、負けたのはしかたのない事だとしても、負けた事実を何かに利用できないかと考えていました。」


「侵攻の道程が同じなのもそれが理由か?」


「ええ、伏兵を恐れて、水沢の辺りに兵を待機させたと言えば、敵も納得します、三千の兵で一関砦を攻略するとは思いもしないでしょう。」


「そこに、兵を配置している理由か……。」


「ワシが囮で引っ張ってくるのは如何どうする。」


「高信殿の方面は基本的には時間稼ぎが目的ですが、深追いした責任は彼らにあります。囲んで捕虜にでもしますかね。」


「もちろん、聞き入れていただけないので有れば殲滅するほかありませんが。」


「なる程、時間稼ぎをしながら囲むための兵を、集める算段か。」


「はい騎馬隊を中心に、そのあと砦作りと築館宿の守備にまわって貰います。」


「戦後の話はここにつながるのか、マメじゃのう。」


合理的と言え!


「築館宿から先の城は如何どうする。」


「どうもしません、戦功をあげたい連中に任せます。あっ虐殺とかは禁止ですよ。」


「させんわい、一関陥落後では遅いな、ワシが敵を引っ張っているあたりかの。」


「ですね、攻略と同時に雪崩込ませます。」


「……なる程、大したもんじゃ……ワシの聞きたいことは聞いた、坊の聞きたい事とはなんじゃ。」


◆◆◆


「では、なぜ今さら大浦と組ませたのかです。言い掛かりのようですが藤原氏の裔を自称した以上南部家に従う気はないと言うこと。いずれ逆らうのなら戦功を上げさせる意味がありません。」


【高信】 「まああそこまで露骨に反抗心をあらわにされるとそう思うのも仕方の無い事じゃが、南部家中では誅殺や、取り潰しをされた事の無い家のほうが珍しい、取り潰された家も女系では血筋は残っておるし、今の状況で大浦だけ戦功のないのは南部家中の和を乱す事になると思うがどうじゃ。」


「戦功を上げさせるなら、私と組ませなくても、九戸と共同で最上に当たらせても……駄目か。」


「気付いたか、そう言う事じゃ取り込まれるのがオチじゃな、坊も使い勝手が良いと思っているじゃろう。」


思ってまーす。便利な金持ち脳筋。


「九戸が駄目なら、石川で何とかして下さい、私と組ませる意味は分かってますが、少々荷が勝ちすぎるかと。」


「分かってるなら、お主の力を見せ付けてやれ、逆らう気も起きないぐらいにな。」


「期待して下さるのはうれしいですが、買いかぶりですよ、私は出来る事しか出来るません。」


「覇気の無い事じゃのう、だからお主は安心なのだが、とにかく南部家拡大による配置換えでワシは大浦の抑えから外れる事になる、責任の一端はお主にもあるんじゃ、諦めて力を見せ付けろ、それが大浦の為じゃ今の当主は無能ではないがお主には遠く及ばない隣にそれだけの器があれば大人しくしているじゃろ。」


今はね、久慈の所に俺を超える器がでてきたら分からんよ。正直勝てる気がしない……ん?隣?


「ちょっと待って、隣って何です?、八戸領とはかなり間があるじゃ無いですか。」


「お主の想像道理じゃ。」


悪夢だ……


◆◆◆


なんか、腹が立つので高信殿に一関砦に一万の兵で負けてくる仕事をさせることにした。

戦歴に傷がつく?知ったことか。

死者を出さないように逃げる練習だ、と納得させた、ザマー。


しかし、新年会に行くとロクな事がないぜ。


◆◆◆



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