八戸到着からの現在の状況チェック
1553年 七月
十ヶ月に渡る使者(ほぼおのれの欲望)の仕事をまっとうし、台風に遭う前に帰ってきた。
さて、俺のいない間に何があったか報告を聞くとしよう。
まず現在の南部家の状況から。
花巻に出城という名の物資集積場をつくったか、冬に完成してから春までに一度、一関を抜こうとして失敗か、あの要害は簡単に抜けないでしょ海岸部に出ようにも北上川の支流で足止めされて迎撃されるのがオチだからな地の利がないのよね、かと言って奥羽山脈側は待ち伏せに馬止めのオンパレードだろうしね。
一関の砦は元々平泉を守る為の物なんだが橋を落とされているのか、うん無理攻略不可能だな。
まあヤンデレが提案してくれた早期警戒態勢も整えられてるようだし、しばらく静観だな。
日本海側は、安東領の復興で精一杯と、うん納得。誰かが無茶したからな悪い奴もいたもんだ。(韜晦)
さて、八戸領の状況はと
出発前は麦の相場を知らなかったから十二万石と思ってたけど米との交換比が一対五だから五万石減って七万石相当ね。
米比較だと今川は米だけで五十六万石だから約二十八倍か。
先は長いなぁ。
ええと、開墾状況は良好、米換算で三万石に届きそうか。麦が余り気味か……よし、醤油の生産に丁度良い。味噌、醤油は雑賀からの職人に頑張ってもらおう。
漁業はほぼ横ばいかまあ、そんなに成果がすぐに出るもんじゃないし、生産人口が低いからな、将来に期待。
林業、造船、工芸品生産、塩工場は人手が足りない?まいったな他の領の農村に出稼ぎ労働者を募集しようかな。
食料は十二分にあるから飢饉用に貯め込むか、蔵を……洪水も考えて根城より高台に砦を作るか。
田名部領は馬の生産と陸奥湾の干貨がドル箱だな、まあ食料は余裕があるし、ここはゆっくりやりますか。
港は南部丸の量産型、二番艦、三番艦が完成、現在四番艦を製作中、今年中に進水可か、大型ドックは三つ目が完成か、だが巨大木造輸送船を作るにはちいさいな。要改善。
おお、そうだ堺から持ってきたタネを実験農場でためさんとね。
ジャガイモ、サツマイモは手にはいらなかったが、南瓜とトウモロコシは手に入ったからな。トウモロコシはシーズンが過ぎちゃったかな?まあ、来年までタネは持つだろ。
北条家に研修に出す農家の募集、決死隊の関係者から希望をつのるか、人参は汁物に絶対必要だからな。頑張っくれ。
開発だが、コークスの製作からか、他の硫黄とかも欲しいしバカボンのところに遊びに行くか。保留。
造船だが新南部丸試作艦はガレー船型の双胴船にして遠洋に出れるように作るか。クジラも食いたいしな。排水量は千トンを超えたいな。
さて肝心の軍事だが馬が増えたなぁ、二千頭かよしよし、あと工兵だが食料に余裕があるから、直参制度をいれてあと二百人位採用するか。だいたい、八百人位かな?常備兵は大事だし。
よし、報告書はだいたい理解した。新井田城で帰還の報告と親族会議だな。
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新井田城
盛政 「なる程、海運と造船所の拡張は了解した、俺は三陸海岸周りの侵攻に対して石川高信と交代するから南部丸で送ってくれ。」
「わかりました。米と麦を補給物資として持っていってください。」
一隻離脱か、痛いが南部丸の巨体は牽制になる、しかたないな。
行政「三領とも、領内は順調だ今の所大きな問題は無い。」
「政盛も会いたがっていた、帰りに会っていくといい。」
……残念ながら下の弟は流行病で亡くなったようだ。墓前に菓子を置いてきた。しかたないさ。こんな世だ医者なんてたいした役にはたたないんだ。
「そうですね、政盛には堺土産をわたさないといけませんから。」
医療系のチートがあればなあ……
◆◆◆
新田政盛 弟
食べ物や運動に気を付けて……太くない?
「あにうえー、お土産は?」
「お、おう、菓子と竹光だ余りあばれるなよ。」
「ありがとう、じゃあねー。」
どうやら、食い気が先行しているようだな。うまく遊ばせて運動不足を解消させるようお付きの者にいっとこう。
新田政盛 弟 太い
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さて、不来方におっさんに会いに(報告)いかんとな、めんどくさ。
手紙ですましたいなー
あーいきたくない。
戦況が悪いから、きがたってるだろうしなー
あーいきたくない。
補給物資整えていくか。
あーいきたくない、
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