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北太平洋ルート独占計画

落ち着け俺 あれはただのブタ奴は飛べないブタだ!


「義元様には、先ほどの今川領内における取引の許可に関連して申し上げたいことが。」


「なんじゃ、申してみよ。」


「はい、交易拠点となる、南部家の出張所を港に構える事を許可していただきたく、お願い申し上げます。」


寄生拠点づくりー


雪斎 「まて、その話は聞いていないぞ、他家の拠点など…」


義元 「よい、雪斎、……小僧なにを考えている、正直に申せ。」


「……蝦夷、から駿河までの交易路を確立させ利益を望みたいと。」


義元 「ふん、領内での商いの拠点、なるほど荷物の集積地か。」


ちっ、賢いブタだな、まあ雪斎もいるしごまかせんだろ。


「今は、中型の船が何隻かあるだけですが、八戸港の造船所にて南部丸型三番鑑も完成間近であります。」


雪斎 「中型の……あれでか。」


義元 「商売がしたいのなら構わんが、荷改めなどは、南部家の船とはいえど、させて貰うがな。」


密輸失敗。まあ想定範囲内だ問題ない、沖を通ればいいだけだ。


義元 「あと、必ず今川領のいずれかの港に二回寄港すること、まあ色々詰める事はあるが許可してやろう、こちらにも利が大きいことだしな。」


エスパー二号め賢いブタはきらわれるぞ、いずれ完全素通りできる船をつくってやる。


「ははっ、まことにありがとう御座います、感謝に絶えません。」


◆◆◆


雪斎 「何故、先ほどの話を事前にしなかった。」


ヤベー、マジモードだな


「南部家との“最初の”交易の許可がおりるのかわからなかったもので。」


「ふん、油断ならぬ奴だな、流れから有利な条件を引き出すつもりだったのだろうが。」


ちっ、ばれてら


「滅相もない、ただ義元様の懐の大きさ深さに感服いたしたしだいで。」


ブタだし


「喰えん奴だ、まあいい、時間がおしい話をつめるぞ、北条家との事もあるしな。」


◆◆◆


ところどころで、雪斎チェックがはいったが概ね希望どうりいきそうだ。

構想はさっきもいったが蝦夷から駿河までの交易路の独占。

一つ一つ沿岸部の大名家に媚びを売りつつ、“つて”を作って来たのは、今川さん家の許可をもらえばほぼ全ての大名家から許可がおりるだろうからね。あらかじめ下準備をしてたのさ。

あのブタは嫌いだが、血筋は有効に利用せんとな。


◆◆◆


さて、蝦夷から駿河までの交易路といったのは、すでに雑賀が北条から沖縄までの太平洋ルートを確立しているからでカチ合う気がさらさら無いからだ、今回は堺まで行き用事を済まさなければならないが、無用な衝突は避けた方がいいからね。

駿河で交易すれば今川さん家も俺も儲けがありwinwinの関係でいられるだろう。

織田さん家から先は既得権益が複雑に絡み合うヤベー土地だからね。俺が手をだすには二十年はやいよ。


◆◆◆


「堺の商人の紹介状だ、田中という魚屋だが米相場で大成した商人でもある、上方の米の流通に一寡言持つ男だ、相当のやり手だがお前なら問題なかろう。」


おいおい、こっちは商売は素人だっつーの、ところで田中?堺の豪商に田中っていたかなー、今井とか、納屋、小西とか有名人しか覚えてないしな、田中か、まあいい米に詳しいなら実力は折紙つきね、問題ないさ。


雪斎から紹介状ももらったことだし、次にいきますかね。


◆◆◆


津島


さてできれば、寄りたくない寄港地No1の継承戦争真っ只中の尾張ですが、のちのちのため挨拶はせんといかんだろうな、気が進まない。

できれは、サル君とかに会ってみたい気もするが現状で会っても何をすることもなし、ヘタに関わって、敵認証されてもいやだしな。

いまは、今川寄りのスタンスだし。挨拶してとっとと北畠さん家にお邪魔しましょう。


そんな事を考えていた時期がありました。またか!


◆◆◆


そうなんだよね、雪斎にいわれて初めて気付いたんだよね、これ日本最大の船(1553年現在)なんだって。

そして、そんな船が港に入ってくれば食いつく人がここに。


「おう、なんだこの鉄の弓は、南部殿撃っても良いか。」


いいわけあるか!なんだこの男、挨拶もそこそこにずかずかと乗ってきやがって。南部の旗を掲げてるがおれは八戸さんよさっき自己紹介したよね。そして隣で謝ってる爺さんアンタ誰だかしらないが止めなさいよ、首を振るななんとかしろ。


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