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安東戦 

1550年3月 安東領の切り取りに出陣する。


編制は 騎馬200 歩兵(弓兵含む)3200 補給隊500 だ。


予定通り、十和田湖を目指してゆっくり道を広げながら進軍する。


高低差が少ないように少しクネクネするのはご愛嬌、丸太は一カ所にあつめて後で馬車の駅舎作りに利用しますかね。


さて十和田湖を越えたあたりからが大変だな、まあ一つ一つ確実に潰して行くとしますかね。


さて、じじいに頼んだ策は、実はたいした策ではない、だがなぜか簡単に引っかかる策なのだ。


ぶっちゃけただの偽書だ。


ただし、中身が酷い。兄弟、親子、親戚、というものは、ある程度仲がよい為に、潜在的に嫌いな部分がかならずある。ただそれが小さいだけだ。


手紙の中身はこうだ。


貴方の弟のだれそれは、裏切って我々につくという、我々についたと言う証拠に、自分の所に裏切りをを勧める手紙が来たとあなたに手紙を見せるだろう、だが我々は弟のだれそれではなくあなたと手をむすびたいのだ。


さらに弟には。


あなたの兄は我々と手を組んでいるが我々はあなたと手を結びたい、あなたの兄がわれわれと手を結んだ証拠にあなたに裏切りを勧める手紙が来たと手紙をみせれば動揺するはずだ。


まあ、こんなかんじの本当が混ざった嘘をつくわけだ。


後は、誘導できれば同志討ちをさせるだけだ。


そして、この策の本当の恐怖は疑心暗鬼から行動を起こさず守りにはいるところだろう。


わざとゆっくりと行軍してきたのは、時間がたつほど深みにはまるからだ。


安東氏の檄も行動に移すことができない、南部の軍勢が近づいているという本当と、裏切り行為が存在するという嘘が、混乱状態からの防御を選択してしまうのだ。


後は一つ一つ確実に潰していこう、相手にばれるまで、だがこの策を回避するためには、かなりのアホか精神的におかしい奴でもなければ回避できないであろう。


周辺の氏族、豪族を始末していく、そして四月、安東領に侵攻した。


◆◆◆


この策はけっこう有名でご存じの方も多いかと思います。わたしは、韓信が好きでそこから引用しています。


◆◆◆



花輪、比内、安代の氏族、豪族を蹴散らして、安東領を目の前に休憩をとっている。

本家に連絡をいれて、各砦に補充人員をいれて貰うためだ。


「さて、本番はここからだな。」


モチロン、安東氏にも偽書、檜山安東氏と港安東氏の二大勢力にそれぞれ仕掛けている。出張ってこないため、ある程度は効果があったとみるべきだろうか?、だが安東愛季という両安東氏の血をひく彼ならば策の中身はバレバレだろう。

だから、もう一つ偽書を仕掛けている。

安東氏のなかには、南部の流れをくむ者、南部性を名のる者がいるからね。(まさに同族殺し)粛清されてないといいんだが。

でも、これって戦争なのよね(かい)。


ここまででも十分な戦果だが晴政様は安東領の切り取りを条件にだしたわけだから。砦の一つは取らんとダメだろうな。


泥沼化するのは避けたい、一戦してこれを最後にすべきだろう。




補充を終えて、大館を目指し進軍する。大館の手前に狭路の峠があるおそらくここが戦場になるだろう。夜のうちに旗差物を決死隊に集める、小細工?いえ、立派な戦略ですよ。


次の日檜山安東氏から文が届いた。


内容は、予想どうり……


我々は、南部家に降る、大館で合流したいと。


悪いなあ、史実で喰らった手だ、狭路に誘う手だよね。


ノコノコ出て行くと峠で囲まれる訳ね、わかります。


これって愛季ちゃんの策なのかな?、才能有る人物はほしいなあ、でも安東領を制圧するには兵が足りないしね、残念。



◆◆◆



決死隊を先頭に大館に向かい進軍を開始した、ゆっくり敵が慌てないように。さて、騎馬を使わない山岳戦で、最も重要なのは相手より高い場所どりをすることだ、天王山がいい例だろうか?、しかし山岳戦でさらに、芸術的な戦術をみせた武将がいる。

島津家久、彼は釣り野伏の変形をつかい大友十万を撤退させている。

だが、我々には鉄砲がない(貧乏だからな!)そこでアレンジを加えてみた。


そろそろ、峠も中ほどに差し掛かる、二千ずつ、四千が二手に別れ待ち伏せている、既に手の者から報告ずみだ。


愛季ちゃんは知ってるかな、待ち伏せを予想して弓や投石用に盾をもたせたことを、このためだけに三カ月、逃げ切るための訓練をしたことを。


成果をみせてやるぜ。



◆◆◆



上りが終わるかという絶妙なタイミングでV字型を逆さにした形での挟撃を受けた。


大声を上げて、逃げ惑う決死隊、良い演技だ、良い演技か?……


んっん、まあこの状況でふざけてはいけないなぜなら、


俺がこしに乗ってるからね!!


「じじいはあとでころす!」


おとりは豪華なほうがいいとか、さっきやれと言われた。


あほか、大将が討たれたらどうすんの?


そしたら、俺が大将だろって、ええそうですけどね!!


おれは飾りですから。


「八戸政栄がいたぞー。」


「捕まえろ、褒美はいのままだ!」


「千金が。もらえるぞ。」


「クソガキ、金払え!」


うん、うん、忍びの皆さん良い仕事をしている。だが最期のはなんだ?


うをう?!、矢が投石が降り注ぐ、ヨユウナシ


「てったいじゃー、ひけひけ!!」


演技じゃない、マジやばいっす。


◆◆◆


行軍の陰で峠を目立たないように偽装させ五百程の部隊を四方から回り込ませている、そろそろ峠も降りきるぞというところまで敵を引っ張る予定なんだが。


むりっす、はんぱねー、しぬー!!


なんども、投石が当たり気絶しかけた。


下りが終わり開けてきたところで、軍配を振り回す。


げんかいーあとよろー


追撃してきた敵を囲むように、時の声があがった。



釣り野伏、第一段階成功っす。



◆◆◆


五百ずつ四方向から、敵の追撃部隊を囲む、敵もわかってるね、上を取られたことを。


ただし、この時点で粘られれば戦況もかわってしまう。数が少なすぎー。


冷静になる前に、第二段階だ。


「前に退路があるぞ!」


「とっぱして、逃げろ!」


「坂の下だ急げ!」


よしよし仕事はちゃんとやろうね。


わざと完全に包囲しなかった包囲の穴から、平野部に向けて敵が逃げ出していく。



そこが本当の死地とは知らずに。


◆◆◆


「はあぁぁぁ!!!、第一隊突撃!!」


右側から五十の騎馬部隊が突入する、騎馬突撃だ!!


平野部逃げ出してきた兵士を速度を上げて蹂躙していく。


更に蹂躙したあとに峠から兵士がにげてくる。


「第二隊突撃!!」


更に五十の騎馬部隊が突入する。


第四隊が突入した後には、戦場を回って戻ってきた第一隊が突入の準備をしている。


騎馬部隊、最強の車掛かりの陣だ。(数すくな)


まあ、残念ながら騎馬の数が少ないためポロポロと兵士ががにげだしているが。まあこんなもんだろ。


じじいが、いい笑顔で敵をぶっ飛ばしている。


指揮を取れって、言っておいたのにあとで説教だ!


はあー、南部流釣り野伏、成功?だ。


◆◆◆


戦の後、安東氏と見られる子供?を捕縛したのだが。


これって、安東愛季かな?まあいい、人質として大館と交換だ、しかし、美少年だね、女の子みたいだな。

イヤイヤ、おれは衆道はやらんぞ、腐女子においしくされてはかなわん、北の変態だけで南部はもういらんのだ。


◆◆◆


しかしまあ、またやっちまった感が拭えないが、晴政様の命令は、やり遂げただろう。あとの交渉はまかせるさ。


さて、軍をまとめて進軍しますかね。大館を囲んで作戦終了だな。

なんか、人質が「くっ、殺せ」とか言っているがムシムシ、危険なフラグは回避だ。


大館をかこみ、停戦の使者をだす。


え?、安東領をとらないのかって?


ああ、むりむり、多少増えたけど六千ぽっちで安東領を押さえ込めるわけナイナイ、ゲリラ戦や一揆ですぐに無政府状態まちがいなし、だいだいあんな策を使って、ここの土地の人、俺に従うわけ無いじゃん。

九戸なり二戸なりに渡して苦労して貰おう(鬼)。


停戦交渉はすぐに終わり、大館の割譲と一年の停戦を締結した。

一年間ぐらいは約束守るかな?まあ、そのときの当時者がおれでなければいいのだ。

さて、街道の拡張をしながら帰りますかね。

ん、覚えてろって泣きながら言われてもしらんしらん、俺はもう安東氏とはかかわらん、おしりがピンチです。



あれ?もしかしたら俺って他領を蹂躙して帰っていく、真の悪役なのでは?



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