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外交 岩城~佐竹

◆◆◆


相馬家との折衝を終えて次の寄港地である小名浜に向かう事に。


「なった訳ですが、いつの間に乗ってたんですか?」


「京にいくんじゃろ、ついでに乗せてって貰おうと思ってな。」


「いいですけど鹿島にも寄りますからね、御礼にも行かないと行けませんからね。」


……ついでに厄介祓いも出来ると良いな~


「厄介払い出来るとか考えておるじゃろう、甘いのうあやつらは船に弱いからまだ関東には来ておらんじゃろ、鹿島にはワシを止められる者などおらんわい。」


「堂々と最低な言動を、自称剣聖なんだから慎みなさいよ!」


「自称ではないわい、実力じゃ!」


まあ、泰造とか軽く捻ってる所を見れば実力は桁違いなんだが、尊敬はしたくないな。


「まあ良いですけど船に乗る以上食い扶持を稼ぐため皆と一緒に網でも引いて下さい、内臓は捨てて干物にしますから。」


「お前の所は儲かっておるのではないのか?」


「ハッハッハ、金とは……虚しいな~今は貯蓄あるのみ。」


戦で略奪とかしないと赤字がこれ程になるとはな……鹿島はどれだけ潤ったんだろう。


◆◆◆


岩城氏


桓武平家の流れを汲む、セレブ一門、戦国時代初期は地頭職にあり磐城国一国を治めていたが、台頭する相馬家や田村家、常陸の名門佐竹家と対立し衰退していった。

現当主、岩城重隆は伊達晴宗に娘を嫁がせてその嫡男を養子に迎えている、次代の当主(予定)岩城親隆である訳ね。


分かりやすく言うと、既に伊達の支配下にあると言って良いのね~。


とは言え、今はまだ岩城重隆は健在であり当主の座を譲ってないから話し合いは可能だと思うのだがね。

だがまあ伊達を潰せば自動的に晴宗の嫡男の親隆クンは敵になっちゃうのよねー。

全く伊達縁戚連合ときたら、ほんっとに面倒くさいな。


ん?なんで話し合いが可能だと思うかって?


現当主の重隆は外交政策重視でね、伊達家から養子を取るなどして上手く交渉で立ち回って滅亡寸前の岩城家を建て直した人なのよね。最低限話し合いには応じてくれるでしょ。

史実でも重隆、親隆は仲裁に飛び回ってる印象がでかいのよね。(政宗のせいだがね)

出来れば外交能力のある人材は引き込みたいんだが、家格が高いし、伊達家の嫡男だしでね、うん無理。


◆◆◆


小名浜港


ここも廃墟と化していた。うーん我ながら酷い仕打ちだな~


飯野平城


まあ特に波乱もなく交渉はスムーズに終わった。

相馬家を引き合いに出してあちらはこうでしたよ、じゃあうちはこうだ……ありがたいと言うか、分かりやすいと言うか。

次の戦で使う予定の騒乱の種だが双方の家臣を既に引き込んでいてマッチポンプする手筈は整っている、いずれ使う事になるだろうが維持するのに経費が嵩むなあ。

まだまだ先の話だがこの一帯の地形は把握しておく必要があるな、いずれ南部の心臓部になる場所だからね。


◆◆◆


さて、重要事柄もないのでサッサと小名浜を後にして、佐竹家の鹿島港へ


「爺さんは鹿島の本家に戻らないのか?」


「今の当主は無茶苦茶じゃからのう、ただ佐竹家に手を貸す気もないし気ままに放浪生活が性にあってるのう。」


「うーん、真壁の息子に稽古をつけてやってくれないと、鬼真壁が誕生しないのでは?」


「才能の有る童か?」


「今は数え六つだが成長すれば七尺の大男で樫の木の木刀を振り回して北条と戦ったらしい。」


「真壁ってあの真壁か?」


「おいやかな?」


「いや構わん、才能のある若者なら教えにいくぞ、後々出世して養ってくれるかもしれんし。」


「ハァまあ常陸では勢力が多いから佐竹家や鹿島家なんかを回って長めに逗留するから会ってくるといいよ。」


「置いてけぼりにする気じゃあるまいな。」


「いや、鎌倉の鍛冶職人とか京の知り合いを紹介して貰うつもりタダメシ食った分は働いてくだされ。」


「働きたくないでござる。」


「教えるのは違うのですか?」


「趣味みたいなもんだからのう。」


「食う寝る遊ぶで出来ているのですねわかります。」


稽古を付けてくれる分干物でないだけましか。


◆◆◆


佐竹家


常陸守護職、甲斐源氏の本流、佐竹寺で節が一本の竹を見つけた事から佐竹性を名のる。


佐竹家といえば義重……鬼義重のイメージが強いがその父義昭の苛烈さもかなりのもので、大敗はなく、何度か城を落とされたものの勝利を重ね佐竹家の命脈を保った実力はもっと評価されても良いと思う、まあとはいっても比較対象が北条家とか上杉謙信だからしょうが無いかな。


◆◆◆


「そして、俺はなぜここで指揮をしているのだろう?」



風邪かね。


少し休みます。


再開はそのうち<(_ _)>

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