6話 蛇
最終面接中に石化した俺の生殖器!異世界では何があったのか!?そのすべてが分かる衝撃の第6話――――!
―異世界―
ピ、ピギャアアアア!!
体を吹き飛ばされ、血の池を作る低級ゴブリンの群れ。
「すごい……あの規模の巣窟をみるみるうちに……!」
巣から出ようとするゴブリンは、入口に置かれている金玉の半径5m以内に近付くと、触れることすらできず次々と蒸発していく。
「流石武力付与+90000転生勇者金玉!我感動!」
民衆を前に、団長が演説を初める。
「ご覧の様に、我々は神より遣わされし最強の金玉を手に入れた。そこで本日、我々は魔族に占領された聖域を奪還するため、特殊作戦を開始する!」
「「「う、うおおおおお!!」」」
沸き立つ民衆。
―正午、聖域―
持ちうる全ての兵力を引き連れた人類。
ガサッ
「愚かな人類よ……」
聖域の石柱の裏から、女型の魔族が現れる。
「我らの土地に侵入するとは、無謀な……」
「ここは元より我々人類の土地だ。大人しく退去するか、さもなくば―――」シャキン
先陣に座する大男が、懐より短剣を取り出す。
「フハハ……愚かな……私の目を見ろ!」
「ッッ――――!?」ピキピキピキ
大男は、上半身から徐々に石化していく。
「全員退避だ!奴は人を岩に―――」
「気付いたとてもう遅いわ!」シャーッ!!
ピキピキピキピキ!
「う、うわあ!!」
「身体が!身体が石に!」
「我々に叛逆した愚行、閉ざされた身体の中で永遠に悔やむがいい。風化し、砂となるその時まで―――!」
「まだだ……我々には伝説の金玉がある……くらえ!」
金玉係は、石化していく体の中、かろうじて金玉袋を敵に投げつける。
メデューサは、金玉を力強く凝視する。
「何をしたとして無駄なことよ!」
ビキビキビキビキッ!!
金玉は、黒く石化していく。
「き、キンタマああああッ!!!」
全身を石化され、身動きが取れなくなる人類。
(キンタマが石化した……もう終わりだ……)
(神様……どうか、我々に奇跡を……!)
つづく