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1224回目の卒業式

「さよなら、先生。大好きだったよ」


 セーラー服に薄桃色の花びらをつけて振り返る君を、僕は複雑な表情で見つめる。風に連れ去られてしまいそうなほど柔らかな君の微笑みに手を伸ばしかけて、途中で思い留まった。


 あの幸せな日々が、君の未来のためになるだろうか。歩みを妨げるものになってしまわないだろうか。そんな暗い考えばかりが脳裏を駆け巡っていく中、唇を震わせながら開く。


「うん……さようなら、琳音。先生は君のこれからの人生を応援してるよ」


 たった1分ほどのことだけれど、周囲の喧騒さえ耳に入らないくらいには君の姿を目に焼き付けていた。これが最後の会話になるかもしれない。そのほうが、君のためにもなるだろう。……頭ではわかっていても、心の中で渦巻く名残惜しさが別れを妨げようとする。


 ……もう二度と会えないのなら、せめて今この瞬間を大切な思い出として残しておきたい。お互いに愛しあっていたあの日々を、忘れてしまわないように。

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