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小さな文学少女が友達を欲しがっていたので友達になって、ついでに自己肯定感やら友人関係を整えたら想像以上の勇者になった  作者: 夜月紅輝


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クエスト20 「姉心、弟知らず」#4

「ほら、さっさと前を歩けよ」


 そう言われ、リーダー格の茶髪の中学生が元喜を蹴る。

 その蹴りを背中で受けた元喜は、前につんのめり、慌てて体勢を立て直す。

 そんな元喜の姿を、滑稽と思っているようでいじめっ子三人はクスクスと笑った。


「......」


 三人の笑い声を聞きながら、元喜は三人のカバンを持ち歩き続ける。

 その姿はさながら足枷の先にある錘を抱えて歩く囚人のようだ。

 そしてこれから向かう公園はさながら拷問部屋であろう。


 元喜はカバンをベンチに置くよう指示されると、公園の中央で立ち尽くす。

 彼とて指示に従いたくてしたがっているわけではない。

 しかし、恐怖を前に、体が自分の意思とは関係なしに動いてしまうのだ。


 元喜は拳をギュッと握りしめ、体を石のようにイメージし耐えることに専念する。

 少しでも傷を増やさずに過ごせるのなら、それに越したことはない、と。


「さーて、今日のストレス発散といきますか!」


 目の前で振り上げる茶髪の中学生の拳に、元喜が目を強く閉じた。

 その時だった――後方から若い女の子の声が聞こえてきたのは。


「あれ? おーい、元喜くーん!」


 その言葉に、元喜はパッと目を開いた。

 すると、目の前で拳を振り上げたまま固まる茶髪の中学生の姿がある。

 さらに元喜の後方の方をじっと見ている。他の二人も同じだ。


 元喜はすぐさま振り返り、同じように声の発生源を見る。

 すると、公園の外から近づいてくる三人のギャルの姿があった。

 

「あれは......姉さんの友達の百式さんに、涼峰さん。

 それから、大撫さん?......以前と恰好が違うような」


 元喜の目の前に来るのは、元喜が先言った三人だが、少しだけ様子がおかしい。

 那智はいつも通りの格好だが、夕妃はツインテールをし、腰にブレザーを巻き、ワイシャツはブラちらするほど開けている。


 それこそ、夕妃の格好は京華に近いものがあった。

 もっとも、ブラちらしてるのは、胸が控えめであるせいなのだが。


 そして、一番変化が大きいのは天子であった。

 そんな天子の中学男子特攻ギャル装備はこうだ。


 頭:カールがかかった髪をポニーテールに、ハート形の髪留め。

 胴:第二ボタンまで開けたワイシャツ。

 腕:袖を腕まくり。

 脚:少しジャンプすればパンツが見えるほど巻いたスカート。

 靴:ルーズソックスにローフアー。


 と、いかにも自分の容姿に自信があるザ・陽キャのような恰好をしている。


「「「「.......」」」」


 そんな知り合い三人を見て、ぽかーんと口を開ける元喜。

 一方で、いじめっ子三人はだんだんと体は若干前かがみになっていく。

 その三人はまるで急に腰が痛くなったかのようなポージングだ。


 また一方で、そんな現場にやってきた天子は、いじめっ子三人の反応を見て、内心ガッツポーズした。


(と、とりあえず、第一条件はクリアです.......)


 天子がそう思うのは、敬とした事前の打ち合わせによるものだ。

 敬が作戦内容を説明した時、同時に三つのクリア条件を提示した。

 それはこの”いじめっ子性癖破壊作戦」における大事な条件だ。


 その条件というのが、”いじめっ子達を前かがみにさせる”ことであった。

 天子とてなぜ”前かがみにさせる”ことが重要なのかはわかってない。

 しかし、その時の会話では――


『いいかい? 女子高生という名前、若さ、存在感のパワーは計り知れない。

 それこそ、老若男女を虜にし、それは中学生としても例外ではない。

 いや、むしろ中学生にとって少し年上の女性ってのは魔女なのさ』


『魔女、ですか?』


『あぁ、中学生ってのは夢見がちなお年頃だ。もっと言えば、大人に憧れる。

 そして、中学生にとって高校生は十分すぎるぐらい大人に見え、そんな大人の女性が向こうから話しかけてくる。

 それだけで中学生は浮足立つ。いや、もはや立つのは違う所かもね』


 そんな話があった。つまり、どういうことなのか。天子にはサッパリだ。

 しかし、これで敬が上手くいくと言ったのであれば、信じるのみ。

 とはいえ――


(うぅ~~~、めちゃくちゃ恥ずかしいですぅ~~~!!!)


 天子は今の格好に羞恥心をもの凄く感じていた。

 ギャルの格好をすることを敬から伝えられた時は、敬の正気を疑ったりもした。

 しかし、そこまで大したことじゃないだろうとタカを括っていれば、想像以上に恥ずかしい恰好。


 特にスカートだ。スカートが本当にヤバイ。

 それこそ、少しでも前を抑えてないと、風に少し吹かれただけで下着が丸見えだ。

 加えて、夕妃からのアドバイスで少し大人っぽいものを履いている。

 本当に見られるのは不味い。とにかく絶対に死守しなければ。


 そんな天子は気づいていない。

 その恥ずかしさに顔を真っ赤にし、さらにはスカートを必死に守るモジモジとした姿勢が、一人の中学生にクリティカルヒットしていることを。


「おやおや、元喜君のお友達かな?」


 最初に口火を切ったのは那智であった。

 那智はリーダー格の中学生に近づく、膝を曲げて目線を合わせた。

 瞬間、ただでさえあちこちと大きい那智の特に突出した二つのたわわが、中学生の体にグイッと近づく。


「那智は百式那智って言うんだ。よろしくね~。君は何て言うの?」


間地響生(あいち ひびき)です.......」


「わぁ、良い名前! 呼びやすい感じで良いね!」


「は、はい......」


 響生は距離感が近い那智に対し、少しだけ顔を逸らした。

 しかし、前かがみになっているため、あまり逸らせていない。

 加えて、多感なお年頃なのか、時折チラチラと胸を見ていた。


「中学生って可愛い~」


 その時、那智はおもむろに間地を撫で始める。

 瞬間、響生の心もとい股間に大ダメージが入ったのか、前かがみに深みが増す。


「それじゃ、私は君に話しかけようかな。私は涼峰夕妃。あなたは?」


「え、あ、はい......合田剛史(ごうだ つよし)です」


「ジャ〇アンみたいで強そうだね」


 那智に続き、夕妃も短髪の中学生こと剛史に話しかけた。

 すると、剛史も同じようにモジモジしながら、胸を一瞥する。

 特に、夕妃の場合はブラちらしているので、合田のチラ見回数は多かった。


「私、可愛い?」


 ここで夕妃は攻撃をしかけた。

 合田の前でしゃがむと、両手で髪のテールを持ち、あごに添わせる。

 加えて、上目遣いをした、まさにあざと可愛いポージング。

 その攻撃に、剛史は両手で股間を抑え、その場に座り込んだ。


(那智さんも、夕妃さんも凄い......!)


 そんな頼もしい仲間の姿を見ながら、天子はそう思い、ゴクリと唾を飲み込んだ。

 その二人がやったとなれば、次は天子の番である。

 狙いは目の前にいる半前かがみの眼鏡の中学生。


(や、やるんです。えーっと......何をやればいいんでしたっけ?)


 しかし、天子ここで痛恨のど忘れ。

 恥ずかしさと緊張のあまり作戦がスッポ抜けてしまった。


 必死に思い出そうとするが、時折吹く風にスカートを抑えるのにいっぱいいっぱいで、考える余裕がない。


 ちなみに、天子のやることは夕妃と同じく可愛いポーズだ。

 ただし、夕妃のようなあざと可愛い路線でなく、元気可愛い路線の方。

 故に、本来ならパンちらなどオプションに過ぎない。


(な、なんで夕妃さんはこんな格好を指示したんですか~~~!)


 内心で夕妃に怒る天子。

 というのも、パンツだけではなく、スカートの指示を出したのも実は夕妃だったりする。


 故に、「いくらギャルの格好をすることを容認したとはいえ、ここまでするとは言ってない」と天子は怒っているわけであるが、結局着ている以上その文句は今更遅い。


 そんな恥ずかしさに悶える天子を、「ごめんね、天子。でも、今のあなたは輝いてるわ」という横目で見る夕妃。


 というのも、夕妃が天子にそのような指示を出したのは、天子に元気可愛いをさせるためではない。

 そんなものはただの嘘であり、本当の目的は違う。


 そもそも天子に演技は無理だ。キャラではない。

 なので、仕草から可愛いを取り入れ、それを武器にしようと夕妃は考えたのだ。


 普段の天子はザ・文学少女という感じであり、制服もバッチリ校則以内。

 そんな少女にとって、ギャルのような露出多めの格好をするのは非常に勇気がいる。

 控えめに言っても恥ずかしい。可愛いと思うが、したくはない。それが本音。


 そんな文学少女に無理やり露出の多い服を着せるとどうなるか。

 当然、恥ずかしさに赤面し、他人からの視線に怯えることになる。

 そう、これこそが夕妃の狙いなのだ。


「ただでさえ可愛い子の照れてる姿。

 加えて、元から小動物感のある天子が着れば、そのシナジーは測り知れない。

 ぶっちゃけ、私でも今すぐ抱き着きたい。うん、後で抱き着こう」


「......?」


 欲望を駄々洩れにしながら、それを表情におくびにも出さない夕妃。

 そんな彼女の呟きに、剛史はわけもわからず首を傾げる。


 つまり、夕妃にはそういった意図があるわけだ。

 それを知らない天子はただ恥ずかしさに苦しむばかり。


 しかし、天子は気づいていない。

 夕妃の策略が敵に刺さっていることを。

 また、ギャルという装備に加え、夕妃の策略によって無意識に繰り出している「恥じらい」という必殺技を放っていることを。


「あ、あの.......」


 天子は勇気を振り絞って声をかけた。

 その声かけに、眼鏡の中学生は「は、はい!」と緊張した返事をする。


「お、大撫天子です......」


蛭町海斗(ひまち かいと)です......」


「「......」」


 那智や夕妃と違い、他人とのコミュニケーション経験不足で会話が続かない天子。

 必死に言葉を探すが、恥ずかしさでそれどころじゃない。

 なので、とりあえず愛想よく笑っておくことにした。


「あ、えへへ.....」


「っ!?!?」


 この時、天子は再び無意識に超必殺技「恥じらい照れ笑い」を繰り出した。

 それは海斗に対し、9999のダメージを与え、海斗に背後を向かせる。


 今更、海斗が後ろを向いた理由など語るべくもないだろう。

 しかし、海斗は天子のことは見たいのか、頑張って顔だけ天子の方へ向けていた。


(あ、あれ? これって条件の二つ目をクリアしてます......?)


 海斗のチラチラと見る仕草に、天子はそう思った。

 妙にスカートの方に視線を動いているが、確かに()()()にしている。

 そして思い出すは、敬の言葉。


『いいかい、大撫さん。二つ目の条件だが、男子中学生を意識させろ、だ!』


『意識って何をですか?』


『最初の条件でも言った通り、中学生にとって高校生は魔女だ。

 しかし当然、いくら魔女といえど初対面の相手には多少なりとも警戒する。

 故に、相手方から警戒を解かせるんだ。なーに、話しかける。それだけでいい』


 天子は敬との会話を思い出し、第二条件をクリアしていることを確信した。

 となれば、残る最後の条件をクリアし、フィニッシュするだけ。


 天子は那智に目配せし、那智はそれに頷く。

 今度は那智が夕妃に目配せし、夕妃が頷いた。

 三人の意思が一つになると、同時に行動し始める。

 合体全体フィニッシュ必殺技――「恋駆ける男子の勘違い(ラブトキシック)」を!


「ふふっ、頬のここ汚れてるよ」


 那智はそっと響生の頬に手を当て、親指で頬を撫でる。


「意外と腕がっしりしてるね。私、こういう筋肉質なの好きなんだ」


 夕妃は剛史の左腕に手を当て、感触を確かめるように揉む。


「手が大きいですね。負けちゃいました」


 天子は海斗の手を取ると、大きさ比べをするように手のひらを合わせた。

 ちなみに、この必殺技において那智と夕妃はアドリブで、天子は事前に練習していたりする。


 一方で、その必殺技を受けた中学生はというと、もちろん性癖を破壊(ブレイク)された。

 必死に抑えていた息子は、主の制止を振り切って自立する。

 もはやその自立は誰にも止めることは出来ない。


 とはいえ、思春期真っただ中の中学生である。

 自立した息子がソロキャンプしているなど知られるわけにはいかない。

 となれば、今の中学生達にとって出来ることは一択。


「「「うわああああぁぁぁぁ!」」」


 中学生達は不自然な前かがみで走り出す。

 ベンチに置いてあるカバンを持って、風のように公園を去っていった。

 天子の初バトルの勝利の瞬間である。


「へっ、中坊チョロいぜ」


「初心な子達ね」


「なんとか終わりました......」


 そんな中学生達を見るギャル三人は各々感想をこぼしながら、ようやく息を吐く。

 そして、天子はずっと置いてけぼりにしていた元喜の方へ振り返った。


「元喜さん、大丈夫でした......か」


「......」


 天子が元喜を見た時、元喜もしっかり”被弾”していた。

 やはりギャル三人の攻撃は中学生にはかなり刺激が強かったらしい。


 そんな元喜に、那智は「あらら」と、夕妃は「まぁ、仕方ないことね」とそれぞれ軽く流す。

 一方で、天子は元喜の様子に首を傾げながら、那智と夕妃に感謝を述べた。


「あの、那智さん、夕妃さん。

 今回はこんな無茶なお願いを聞いてくれてありがとうございました。

 こうして上手くいったのは、二人の協力があってこそだと思います」


「いいよいいよ~。こう言っちゃあれだけど、あの反応は面白かったし」


「私も貴重な体験だったわ。今まで同性間の恋愛しか興味なかったけど、今回の経験を得て少しだけおねショタの扉を開きかけたから」


 天子の言葉に、那智も夕妃も大したことなさそうに答える。

 すると、那智は中学生が逃げて行った方向を見ながら、左手を腰に、右手で首の後ろを触って言った。


「にしても、これもこう言っちゃなんだけどさ〜。

 いじめた相手にこんなことで良かったのか?

 それこそもっと派手にぶっ飛ばすとかの方がスカっとしただろうに」


「それに、あんなのじゃある種ご褒美みたいなものよ。

 今更だけど、私達は天子から作戦の詳細を聞かされたけど、その作戦を立案したのは犬甘君でしょ?

 彼はこのことについて何か言ってた?」


「えーっと、確か......」


 天子は過去の敬との会話を思い出すように、目線を上に向けた。

 脳内で話した内容をまとめながら、二人に説明していく。


「まず最初の前提で『非暴力で行こう』ってのがありました。

 それは相手の土俵に立つことでもあり、同時に言葉の説得力もなくなるって」


「ふむ、それは確かに」


「あと、余計なトラブルも招きやすいとも」


「そうね。あの子達のやんちゃさを見れば、それなりに後ろ盾はあるかもしれないわね」


「あとあと、『非暴力なら何やっても許される』とも言ってました」


「「それは言葉が強すぎる」」


 天子から出た敬の言葉に、那智と夕妃は思わずツッコんだ。

 そんな二人の反応を見つつ、天子はさらに続きを話した。


 敬が”非暴力”にこだわったのは、天子が伝えた言葉の要素が大きいが、他にも理由がある。

 それは相手が中学生であるからだ。


 相手が年下であり年上が暴力で対応するのがよくないというのは、所詮表向きの理由。


 本当の狙いは、相手がまだ恋に対して経験値の少ない初心な思春期に対して、年上の魅力が激刺さりだということを利用し、それによって目的をすり替えることだ。


 今まで響生、剛史、海斗にとって元喜はいじめのターゲットでしかなかった。

 しかし、今回のことをキッカケに、元喜には天子達女子高生と太いパイプがあることを理解した。


 となれば、今まさに元喜をいじめてる状況は、天子達にどのような印象を与えるかなど、もはや言うまでもない。


 思春期を見事に拗らされた三人にとって、天子達は女神そのもの。

 その女神の使いのような元喜の存在は、今やいじめのターゲットから神輿に乗せてよいしょする存在だ。


 この目的のすり替えを行うためにも、天子達の活躍は必須であった。

 故に、最初から”非暴力”で決着をつける前提はあったが、実際はこの作戦が立てられたおかげで結果的に非暴力になったと言う方が正しいかもしれない。


 また、その魅了作戦は副次的な効果もある。

 それは仲間を呼ばれないことだ。


 例えば、中学生に年上が暴力で止めに入ったなら、次はその中学生が年上の怖い兄ちゃんを呼んで報復しに来る可能性が高い。


 なぜなら、いじめをする奴は大抵バックに大きな存在がいて、それを盾に調子に乗ってることが多いからだ。


 しかし、魅了作戦だと少々勝手が違ってくる。

 もし、そこで怖い兄ちゃんを呼んで来たら、その怖い兄ちゃんに女子高生を取られる可能性があるからだ。


 そう、初めて(かもしれない)の恋をした相手に、自分が怖い兄ちゃんを呼んできてしまったばっかりにNTR(ネトラレ)る。

 もはやそんなものは一生もんのトラウマだ。


 それを避けるには、中学生がやることは一つ。

 女子高生と仲良くなった事実を隠し通す。これに尽きる。

 故に、二次被害が出る可能性が低いのだ。

 そんな天子を通じた敬の話を聞いた那智と夕妃は納得したように頷いた。


「へぇ~、やっぱアイツただの狂人じゃなかったわけだな。

 ただまぁ、ワンコちゃんにこんなことやらせる辺り、やっぱヤベェと思うけど」


「確かに、犬甘君の方法は今回に限って言えばベストかもしれないわね。

 けど、一つ懸念事項を挙げるとすれば、あの子達が拗らせた挙句に性犯罪者にならないことね」


「そればっかりは祈るしかねぇな〜。なんたって、普通のやつでもなる奴はなるし。

 ともかくまぁ、これにて一件落着ってことだな。な?」


 那智は元喜の肩を気さくに叩く。

 すると、やっと息子が落ち着いてきたところに、急な肩ポンをされた元喜はビクッと反応しながら、「は、はい!」と返事した。


「そういえば、肝心の犬甘君は今どこに?」


 そして、いざ帰ろうという流れになった時、夕妃は何気なく天子に聞いた。

 その質問に、天子は首を傾げて答える。


「さぁ、私は『少し用事がある』としか聞いてないですね......」

読んでくださりありがとうございます(*‘∀‘)


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