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第90話 告白


「あの〜………」

 さくらが恐る恐る声をかけてきた。


「助けて頂き有難うございました」

 さくらがお礼を言うなか、後ろにいる陽菜乃ひなの

不機嫌な顔をしている。


「は〜助けてくれて有難う!それであなたの目的は

何なの、それに顔とか見せてくれると嬉しいんだけど!」


 陽菜乃ひなのは攻撃こそしないけど敵対心は

消せてない。ムスッとした顔をしている。



「さっきも言ったが顔は見せれん!」

 事前に準備していた認識阻害効果のある変声器を

使い話をする。


「何で顔を見せられないのよ!やましい事でも

あるって言うの!」


「ちょっと陽菜乃ひなの

 今の発言はまずいと思ったさくらが止めに入り、

その後ろにいるジャンヌが剣を抜こうとしてキャンベルに

止められていた。


「そうだな……アルヴィア姫を攫った件に関しては

話をしてやる!」


 蒼字そうじはキャリーちゃんについて話を

しながら、一切の自分の情報を言わなかった。


「緊急事態なのは分かったけど、随分と大胆な行動

するじゃない。国のお姫様を攫うなんて……アルヴィア姫の

ことを考えるとダメだけど嫌いじゃなわ」

 陽菜乃ひなのは何故か楽しそうな顔をしている。

確かに前からちょっと危険そうな事とか好きそうだったな。


「お名前も教えて頂けないのですか?」


 ん!名前か〜……どうでも良いか!


「ブラックと呼んでくれ!」


「は、は〜」

 さくらは意表を突かれたような顔をしていた。

いかん!テキトウに答えすぎた。


「な〜んだ偽名しか教えてくれないんだ!残念」

 陽菜乃ひなのはさっきまでよりかはトゲトゲしさが

なくなっていた。


「………なんか黒い格好をしてるからブラックなんだよね

ホワイトさんもそれが理由なのかも」


「…………」そこに行き着いてしまったか、安易すぎた。


「何でもいいだろ!俺達は目的を果たした。

これで俺達も帰らせてもらう。それじゃーな」

 立ち上がりそそくさと帰ろうとしたが、


「お待ちになって頂けますか」


「うっ」……アルヴィア姫


「な、何でしょうか?」


「ま〜そんなに嫌そうな声を出さないで下さい。

傷つきます」

 アルヴィア姫は不敵な笑顔で微笑みかけてくる。

もう面倒事はゴメンだ!これは……逃げるか!



「お待ち下さい勇者様!」


「え!?」

 さくらと陽菜乃ひなのが驚きの声を上げる。


「アルヴィア姫、約束をお忘れですか!」


「分かっております。申し訳ありません!

これ以上は決してお話はしません。しかし

アインを含めた兵士達を納得させるには最低限

それを知る必要があるかと……」


 そばには数人の兵士とアインが控えていた。


「は〜確かにそうかもしれません!

それじゃ〜勇者らしい事でもしましょうか!」


 倒れ動けなくなっている兵士達をそばに行き、


『治癒の朱墨しゅずみ』をかけ兵士達を治していった。


 ここで気をつけたのはさくら達に見られない事

 術によっては見られると疑われる恐れがある。



「本当にすごい力です。ここまで完璧に治せるなんて

それにMPがどれだけあれはこんな人数……」

 アルヴィア姫とその横に居るアインは呆然と見ていた。


「は〜疲れた!アルヴィア姫、取り敢えずイメージアップは

出来たと思うので、俺達は帰るがもう良いかな!」


「いえ、最後に一つお願いがあります」

 

「ん?なんですか難しくなければ良いですけど」


「私と結婚して頂けないでしょうか」


「………………はぁーーーなに言ってるんですか!!」

 蒼字そうじは飛び退くように驚く!


「もちろん、形だけでも構いません!

私には強い繋がりが必要なのです!」

 アルヴィア姫は真剣だ!冗談の雰囲気など一切無い。

それはそれで問題だ!なんて言って断る。大体何で

俺と結婚したいんだ!まずはそこからだな。


「オホン、アルヴィア姫、落ち着いて下さい。

いきなり過ぎて分からないです。何故結婚しなければ

いけないのですか?」

 実際は落ち着けとか言って自分があたふたとして

落ち着いてない事を本人は分かっていない。


「私は国を代表する立場としては余りにも無力です。

どうすれば国の為、国民の為になるかを考えての判断です。

勇者である貴方との結婚、そしてキャリーちゃん様の力

この二つの力を持って国の武力に大きく貢献することが

出来るのです」


 俺としてはこの話を聞いてかなり萎えた。

そりゃーそうだ会って間もない相手に惚れる訳が無い。

美人に言われてやや舞い上がっている自分に気がつき

恥ずかしくなった。


「アルヴィア姫……あなたは真面目過ぎです!

自分をもっと大切にしなさい!それと先程も言いました

けど魔王軍が襲ってきた時はご協力する事は

お約束するので良いでしょ」


「それだけではダメなのです!周りが納得しません」



「はぁーじゃ〜言い方変えるわ、あんた俺を道具に

するつもりか?、言い方がきついかもしれないが、

そんなのはゴメンだ!俺はちゃんと好きになった人と

結婚したい」


 アルヴィア姫は苦々しい顔をしてから、フッと顔が

変わった。


「分かりました!惚れられるように努力します!」


 ちがーう真面目か!いや真面目だ、真面目過ぎる。

アルヴィア姫は相当な努力家の人な気がする。諦めることを

知らなさそうだ、これはめんどくせ~


「アルヴィア姫、微妙に伝わっていなさそうですが、

今日は疲れたんで帰って良いですか?」


「分かりました。お止めして申し訳ありませんでした。

それではサマリンに戻りましょう」


 この時俺は疲れて考えを放棄していたが、

 波乱の幕開けとなる事を想像することは

そう難しくなかった。


 


ご愛読して頂いた方、本当にありがとうございます。

面白く書けるよう今後も頑張っていきたいと

思います。(*´ω`*)


「面白かったらブックマーク、下の評価★を


 よろしくお願いします!(◡ω◡)」

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