表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90/346

第84話 ジャンヌ VS 轟魔のキロス


 アルヴィア姫率いる国王軍に勇者達は、大きな衝撃音した煙が立ち上っている場所へと向かっていた。



「あちらの方向にまた煙が上がっております」

 兵士が指差す方向を見たアインは兵士達を止めた。


「全員戦闘態勢をとれ、敵が来るぞ!」

 アインの命令で兵士達は剣を抜いた。


 前方から煙をたて勢いよく突撃して来るオーク軍が壁のような圧で押し寄せて来る。


 国王軍とオーク軍は乱戦となった。飛び交う怒号、飛び散る血飛沫、その中でアルヴィア姫は冷静に状況を見ていた。姫という立場では本来おかしいことだが、アルヴィアは姫と言う立場にも関わらず多くの戦場におもむき軍の指揮を取った経験があるのだ。




「アイン、オーク達の動きに違和感があります」


「姫様も気が付かれましたか?」


「全体的に消極的です。オークが守りに入っています。時間稼ぎ、陽動している可能性があります。後方を警戒して下さい」


 アインは数人の兵士を引き連れ後方に向う。


「レミ、遠方からの攻撃に警戒、陽菜乃ひなのはオーク達を指揮している魔物を探してください。周辺に居るはずです」


 レミと陽菜乃ひなのはそれぞれ指示に従い動く。


「アルヴィア姫、私はどうすれば!」

 さくらは指示を仰ぐが、

「さくらさんと一花いちかさんにはここにいて頂きたいと思います。私には大した力がありません。私を守って頂けますか?」


「はい、もちろんです」

 

 その時、何故かアルヴィア姫が少し悲しい顔をしたようにさくらには見えた。


 その後、アルヴィア姫が予想したように後方から別のオーク軍が攻めて来るがアイン達がいち早くそれを止める。戦局は均衡、指揮官のゴブリンは焦り姿を現す、そこを陽菜乃ひなのに発見され遠方からの狙撃で絶命、指揮官を失ったオーク軍は統制が取れなくなり一気に国王軍に攻め込まれ殲滅された。


 さくらと陽菜乃ひなのは城でのアルヴィア姫しか知らない。あまりのギャップに初めは驚いたが、その姿には何か並々ならぬ思い凄みを感じた。


 姫という立場で何故戦場に赴かなければならないのか、そこにアルヴィア姫の心の闇が潜んでいた。




………………………▽

 

ジャンヌ VS 轟魔のキロス

      (リビングアーマー)


「フン!」

 斬撃が地を走り抜ける。


 ジャンヌは躱しながら軽やかな足取りで接近、

 幾重の剣を一瞬で交える。


 

「ん!強い!我を相手にここまで耐えるか」

 剣の構えを崩さずジャンヌを見据える。


「思っていたより力業一辺倒な剣士ではないようですね。もっと簡単に崩せるかと思ったのですが」


「カハァ、楽しいね!魂を売ってまで剣士を続けているのに強敵に出会えず退屈をしていたのだ、我を楽しませろ」

 

「愚かな、魂を売ってまで戦を求めますか?」


「はっ、お前とて同じであろう。死んでなお剣士であろうとしておる。だから戦場に戻ってきたのだろ」


「違う!………あなたとは違います。

 私は戦いを終わらせたいから戦場に赴きました。強者との戦い、あなたの言うことも分からなくはありませんが、私が強さを欲する物ではありません」


「ふざけたことを、ならば何故戦う」


「恩義!私を救ってくれたご主人様の為なら

私は何でもします!ご主人に尽くすことこそ

私の欲する物、そしてご主人様に害する者は

私が打ち倒します!」


「フン、忠義か、我には分からんことだ。

ま!良い!我は強者を求める者、いざ勝負!」


 キロスは一直線にジャンヌに向かい剣を交える。


 激しく高速の打ち合う。


「フフッ見える見えるぞ!貴様の剣筋が」

 

 打ち合う中徐々にジャンヌが押され始める。


「ん!?」ジャンヌは剣を弾き距離を取る。



「フッ、どうした?何故距離を取る………気がついてしまったか、私の剣速が徐々に上がりこのまま打ち合えばいずれ捉えられると」


「……………」ジャンヌは黙って話を聞く。


「我の固有スキル『加速する刃』は打ち合うことで剣速が上がる!貴様はその速度に対応出来ず切り刻まれるのだ!」


「…………あなたは本当に剣士ですか?あなたの顔はただの殺戮者にしか見えません」


「ぶっブフ、アッハハハ、そうかそう見えるか、仕方ないではないか楽しいのだ。特に貴様のような強者が徐々に刻まれ恐怖する表情は堪らなく面白い」


 キロスはニヤニヤとした顔を隠さず、

 楽しくて仕方ないと笑っていた。


「どうやら、戦の中で剣士から屑に成り下がったようですね。いいでしょう。私が斬り払ってあげましょう」


「いいぞ!諦めるにはまだ早い。もがく貴様を私は見たい」


 キロスは一歩足を踏み出した。

 その瞬間、視界が上下左右に視界が揺れた。


「コロンコロン………」


「な!?何が起った、身体が動かん!…………!?」

 キロスは横になった視界の中で自分の身体と

 光の大剣を持つあの女を見た。


「馬鹿な!?我は切られたのか?」

 首を失った自分の身体が地面に倒れた。


「き、キサマ〜今まで手を抜いていたな!」

 怒りの形相で睨みつける。


「貴方とはもう話したくありません。剣士の名が穢れます」


『ターンアンデット』

 キロスを浄化し消し飛ばした。




………▽


ジャンヌを追いかけ合流する。


「あ、あれ?もしかしてもう終わったか?」


「ご主人様、敵を撃退しました」


「そうか、お疲れ、かなり強そうだったから……」

 俺はジャンヌに向ってちょいちょいと手を動かす。


 ジャンヌは疑問に思いつつも俺の前に立つ。

 俺は上げていた手をジャンヌの額に近づけ、


「あい、へ?」ジャンヌから変な声が漏れる。

 

 俺はデコピンをした。


「ジャンヌ!心配したんだぞ!良いかこれからは俺達に一言言えよ!ジャンヌが強いのは知ってるけど心配はするんだからな、今のは無理する場面じゃない」



「……………はい!申し訳ありませんでした」

 ジャンヌは初めは呆然としたが、

 すぐに笑顔になり頭を下げた。


「今後気をつけてくれればいい。それにしてもジャンヌは強いな〜ジャンヌが俺の式になって心強いよ。これからも宜しくな」


 俺は手を出すと、

 ジャンヌは膝をつき手を胸に当て、

 誓いを立て始めた。


 俺としては握手したかっただけなんだけど……


 ちょっと俺の想い(重い)とズレている、

 ジャンヌさんでした。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ