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第6話 強敵との闘い……『禁忌 黒墨』


「なんだと‼」目の前の炎が掻き消えていく。

「オリャーー」蒼字そうじの拳が男の顔面を捉えた。

 

 男は弾かれたたら踏む。


「ふう〜」あぶなかった〜人間いざとなると勝手に

 身体が動くもんだな!まさかこんな効果があるとは………


 俺はあの時、間近で魔法を打たれ躱すことが出来ない。

 そう感じて『破魔のふで払い』を使っていた。

 破魔のふで払いは悪霊を強制浄化する際に使う術

 まさか魔法を無効化するとは!


「貴様なにをした!」怒りの形相でこちらに向かってくる。

「知らん!こっちも驚いてるんだよ!」

 殴りかかってくるので腕で受け止めるが痛ってー

 動きが速い上に重い攻撃このままだとヤバい

 なんとかして動きを封じないと、鋭い拳の連打を

 見極め腕を掴み足払い、一本背負いで地面に叩きつけた。


「ドゴーン」激しい衝撃が発生した。


「…………は⁇」地面に軽いクレーターが出来ている。

 なにこれ、もしかしていやどう見ても俺がやったのか!?

 

 動揺する俺、しかしその時間は僅かだった。


「グフゥ」腹部に衝撃が走り10メートル程吹っ飛ぶ。

 痛みに堪えながら前を見ると先程の男が立っていた。


「おーまーえ〜なにをした‼」

 男は再び激怒しており、いつ飛びかかってくるか

 わからない。


 こっちも覚悟して殺るしかね〜か!

 俺は立ち上がり構えを取る。

 

 男から凄まじいプレッシャーを感じ魔法を

 放とうとしていた。


『エクスプロージョン』

 直径50センチ程の赤い球体が飛んでくる。

 球体は徐々に輝きそして………「パスン!」


『破魔のふで払い』即座に魔法を振り払う。

 そのまま接近し『縛筆』男の動きを封じる。


 しかし……


「な、なにーーーこのていどーーー」……………「ビキッ」

 チッこの馬鹿力が『縛筆』にヒビが入る。

 このままじゃー破られる。

 

 やりたくないけどやっぱりやるしかないか!

 覚悟しろオレ!


『縛筆』を怪力で外そうと暴れている男の前に

 俺は立ち筆を構える。




…………………『禁忌 黒墨』……………………




 男の額に印を書くとそのまま男は倒れ動かなくなった。


「…………………じいちゃんごめん、やっちまった!」

 遠くを見るように空を眺める。


蒼字そうじさ〜ん」

 離れた位置からリルが走ってくる。


「リルは大丈夫か?」

「私は見てただけですから大丈夫です。

 それより蒼字そうじさん肩から血がでてます」


「え…」確かに見ると血がついている。木にぶつかった時に

 怪我をしたのかなと考えていると


「見して下さい」と言って肩に手を触れる。

「キュア」………傷が塞がって血が止まった。


「すいません、私は下級の回復魔法しか使えなくって」

 申し訳無さそうにリルはしているが、

「なに言ってるんだよ‼スゲーよ‼ありがとな!助かった」

 リルは最初はキョトンとした顔をしていたが、

 すぐに顔が赤くなり嬉しそうに笑った。


…………▽

 リルはその人の顔を見て

「この人は死んだんですか?」

「いや、死んではいない、俺は結局甘いんだよな………

 いや違うか殺すのが怖かっただけかな。は〜」


「じゃーこの人、起きるかもしれませんね!

 早く逃げましょう」


「大丈夫だよ。すぐには起きないし

 うまく行っていたら俺らのことは覚えていないから」


「え⁉ それってどう言う意味ですか?」


「リルその話はあと、なんにしても他にこいつみたいな

 やつがいるかもしれないさっさと離れちまおう」


「そうですね。行きましょう」


 二人はそのまま森へと走っていった。



………………▽


ここはタピオの大森林だと思う………


………迷った


「リル、どっち行けば良いのか分かるか?」


「すいません、多分かなり奥地に入ってると思います。

 私が知っている場所が見当たらないので」


「そうか〜そうだよな〜さっきから木と時々魔物が

 出てくるだけで景色が大して変わんないもんな〜」


 リルは歩きながら考えていた。この蒼字そうじと言う男は

 何者だろうかと、私はこの森に幾度か入ったことがある 

 からわかるが、先程から遭遇する魔物はB〜Cランクの

 冒険者が請け負う強さの魔物、このことから私が入った

 ことのある森の手前の方ではなくかなり奥地と予測が

 できるがその魔物をあっさりと倒していく、やはり

 勇者様なのだろうか?、もしそうなら私は運が良いの

 かもしれない。


「ダメです全然知ってる場所に出られません」

 リルはガッカリして肩を落とす。

「仕方ないさ連れてこられたんだから道なんか

 わからんわ!それにしても……」


「ぐ〜〜」

「腹が減った〜チカラ出ね〜よ、まったく」


「そうですね!歩きっぱなしですし時間も結構

 経ってます。そろそろ休憩しますか?」


「休憩は良いけど、食い物がな〜」

「大丈夫ですよ!はいどうぞ」

「これ……食べれるの?」

 リルが渡してくれたのは赤でも緑でもないりんご

 ただし超極小サイズ、大体さくらんぼくらい。

「知らないんですね!これ高級品ですよ。リゴの実って

 言います。食べてみて下さい」


 見た目が悪いわけではないが見たことが無い食べ物は

 食べるのにある程度抵抗がある。しかし腹は減っている。

 食べるしかあるまい。


「それじゃー頂くね」

 食べた瞬間予想に反して弾けるように果汁が口の中に

 それはとても甘くそして香りが鼻腔をくすぐる。

 なんという旨さ、そして幸福感なんだろう。

「リルこれメチャクチャ美味い。最高だよ!」

「まだ沢山ありますから食べて下さい。あと他にも

 ありますからどうぞ」

 それからリルに餌付けされるかが如く食べさせて

 貰った。そしてどれも美味かった。


「リルありがとう。それにしても良くこんなに

 持っていたな」

「えへへ、私も商人の端くれなんで、目を養ってるんです。

 この森には食料が沢山あるんです。

 しかも貴重な食べ物が多くてびっくりしちゃいました。

 あとこのカバンはさっきの屋敷で拝借しまして、

 商人なんでカバンが欲しくって、えへへ」


 リルの持っているカバンを見ると食べ物だけではなく

 薬草?や魔物を倒した時に拾った魔石が入っていた。

 それとカバンに゙関してはちゃっかりしてるなと思った。


「それじゃ腹も膨れたし、とにかく森を出たいから

 まずは方向だけでも調べるか」

蒼字そうじさん分かるんですか?」

「うん!たぶんね。リル手伝って」

「はい、私はどうすれば良いですか?」

「そうだね〜俺におぶさってくれる。

 しっかりと落ちないように」

「あ、はい、失礼します」


 リルは蒼字そうじにおぶさる。

「それじゃーゆっくり行くね!」

 懐から筆を出すと筆先を下に向け力を込める。

 そうすると筆先から黒いレーザーのようなものが出て

 蒼字そうじ達を持ち上げぐんぐんと上昇

 木の遥か上まで行く。


蒼字そうじさん怖いですーー……」

「これはあれだな高いわ。でも見えたな、行き先が!

 リル悪いけどちょっと我慢してあれ見てくれるか!」

 蒼字そうじが指を差す先には町のような建物が

 見えた。

「あーあれです私が行こうとしていた町は!」

「そうか、よしよし……それじゃー行く方向が分かったし

 あとはひたすら歩くか、リル行こう〜」

「はい、わかりました。けど早く下ろしてください

 蒼字そうじさん〜〜〜」


「それじゃーレッツゴー」

「キャーーー」

 冗談で急降下したらリルにド叱られました。

              ……………反省 (-_-;)

 

 

 

ご愛読して頂いた方、本当にありがとうございます。

面白く書けるよう今後も頑張っていきたいと

思います。(*´ω`*)


「面白かったらブックマーク、下の評価を


 よろしくお願いします!(◡ω◡)」

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