第42話 絶体絶命のカウントダウンが始まった
「お〜いキャリーちゃんどこだ、返事をしてくれ〜」
建物はそれなりに広い。探すのが一苦労だぞ。
「お〜いキャリーちゃ〜んどこ………あ!居た!?」
探し回っていると光輝く剣が、間違いないキャリーちゃんだ!
「キャリーちゃんお待たせ……そのすまなかった。まさか盗まれるなんて思ってもなくって、油断していた。本当にすまなかった」
俺は必死に言い訳をしつつ謝る。
「……………………」
ん?キャリーちゃんから反応がない。てっきり来た途端顔面にカウンター攻撃を喰らうと思っていたけど何も言ってすらこない…………どうした?
「キャリーちゃん体調が悪いのかな〜どうしたのかな〜もしかして拗ねてます?」
「……………………」
無反応か仕方がない取り敢えず持って帰ろう。
その後サクさんに連絡して衛兵によって盗賊達は逮捕された。ここで気になるのはミンクとお兄さんの処遇なのだが、それについては現在保留中になっている。
二人をこちらで一時的に引き取りたいと、サクさんに申し出たところ最初は渋っていたが、今回はお前達のお手柄だからと言う理由で特別に許可を得ることができた。
家に帰るとパンさんとチーちゃんが迎えてくれた。
パンさん達は後ろに居る二人に気がつき、また何かあったなと思ったが何も言わずに二人を中に入れてくれた。
心配だったお兄さんの体力だが、座って喋れるくらいには回復できたので食事を一緒にすることにした。
「そのなんと言えば良いのか、皆さん、ぼくとミンクを助けてくれてありがとう」
お兄さんからお礼の言葉を貰ったが、
何故かその横でモジモジしているミンク
「あの……ありがとう……ございます」
ミンクは顔を赤くしてお礼をのべる。
「フッ」……きっと彼女の中で初めに会った時の態度で慣れているから感謝するのが恥ずかしいのかな?
「いま、笑ったのか!」
ギロッと睨まれる。その姿を見たお兄さんは笑ってミンクを嗜めるとシュッとなり素直になる。
きっとミンクはお兄さんが大好きなんだと思った。
この後はみんなと楽しく食事、ミンクも遠慮なく爆食い、しばらくまともなものを食べていなかったみたい。レイチェルに関してはいつも通りだが、途中で二人が争うように食べだしたから料理を追加、大変だったけど俺としては楽しそうにしていたので良かったと思う。
食事をして部屋に戻ると
「ん!は〜は〜」
キャリーちゃんの声が聞こえてきた。
何故か苦しそう?
「キャリーちゃんどうした?やっぱり体調悪いのか!」
「悪いのか……じゃないわよ…あんた今まで何してたのよ!」
「え!……何と言われましても……そのキャリーちゃんが盗まれて、必死に探していました。さ〜せん」
「なに……盗まれてるのよ……バカなの……どうするのよ……これ……もう……そう保たないわよ」
「ん?なんかキャリーちゃん苦しそうだけど、ど、どうすれば良いのかな?」
「は〜取り敢えず……私を肌見離さず……持ってなさい。少しは時間が稼げる」
「あ、はい!」
俺はキャリーちゃんを掴む。
「は〜……説明するわよ!本当に緊急事態なんだからしっかりと聞きなさい!」
キャリーちゃんは辛いのを堪えながら説明してくれた。
改めて言うがキャリーちゃんは伝説の剣エクスキャリバーである。俺はこの国の先代国王アーサーさんの頼みで子孫である現王族にエクスキャリバーを渡すことになっているのだが、これには理由があった。
キャリーちゃんは常に膨大なエネルギーを放っている。その力はキャリーちゃんだけでは抑えられない。
これが鞘を破裂させる話に繋がるのだが、それを抑える方法は二つ、一つ目は鞘ことサーヤにいれる。
二つ目女神に認められた者が持つこと、つまりアーサーさんの子孫のことである。今回盗まれた事がどのように問題なのか、それは俺が曲がりなりにも女神の召喚者だったことでキャリーちゃんの力を抑えることが出来ていたが盗まれたことで俺から離れてしまい、キャリーちゃんの中で膨大なエネルギーが蓄積されてしまった。
「それって溜まるとどうなるの?」
「私が我慢できる限界を超えると大爆発が起こるわ。この国くらいなら跡形もなく消し飛ぶかもね!」
「…………えーー!ー!」
俺は仰天してベットに倒れ込む。
「ど、どうせれば良いんだ!俺が持ってれば良いのか?」
「もう……遅いわよ!あんたが持っていればある程度は爆発を遅らせることは出来るけど、止めることは出来ないわ。止めれるのはサーヤかアーサーの子孫よ!」
「そうは言ってもな〜サーヤの居場所はわかんないし、王族に謁見なんて簡単には出来ないぞ!」
「そんな事言ってる場合じゃないでしょ!この国を守った英雄の剣が国を滅ぼすことになるのよ!アーサーに顔向け出来ない大失態よ」
それは失態どころの問題じゃない。きっと世紀の大犯罪になる。どうすれば良い………サーヤに関してはマップで検索は不可だ探しも見つからない可能性が高い。つまり何としてもキャリーちゃんを王族の誰かに渡さないと!
「ちなみにどのくらいの猶予があるんだ!」
「明後日よ」
「でぅわぁー絶体絶命だーーーー」




