第37話 激怒!蒼字怒りの攻撃
「こっちで本当に良いのかよ!ここ洞窟の中だぞ!」
ガルムさんが騒いでいる。イヌに言われて洞窟に中に入れば間違っているのではないかと不安になるのも分からなくはない。
ちなみにマリトさんは危険なので連れてきてはいない。村から少し離れた場所で待機をしてもらっている。
「ガルム文句言わないでよ!風太くんが頑張ってるんだから」
セラさんは風太が気に入ったみたいで、止まるたびに頭を撫でている。
「それで蒼字くんこの先に村人を襲った魔物と何者かがいると考えているんだね」
「はい!確証は無いですけど魔物だけじゃないと思います」
「そうかそうなると魔物使いがいるのかもしれませんね」
魔物使い……その名の通り魔物を意のままに操る者。その範囲は鳥やイヌ等の動物からゴブリン、オーク等の魔物と幅広く、また操る方法は様々で何らかの条件を果たすことで契約が成立する。
「どうやらあってるみたいだな!」
ガルムは眉間にシワをよせた顔をしている。
少し離れた先に女性が倒れている。
血だらけの人が倒れている。!出血量からまず生きてはいない。
俺は近づくとそこにはその女性の幽霊が居た。
「死にたくない死にたくない助けて助けて」
同じ事を言い続けている。あの状態になってはまず話しかけても聞いてはくれないだろう。こうなっては時間をかけて成仏させるしか、出来るだけ早く成仏出来るよう後で来るから待っててくれ。
俺達はさらに奥へと進む。
そこには恐ろしい者が待ってきた。
「なんでこんなのがいるのよ!」
セラは驚愕し身体を震わせている。
他の二人も明らかに動揺している。
そこに居たのはドラゴン……身体が赤いため赤竜と言われる種類のドラゴンだと思う。その鋭い牙と爪が鈍く光狂気を感じさせる。それに何より大きい。体長10mくらいはあると思う。
ただそのドラゴンは動かず鎖に縛られており、よく見ると眠っているようだ。
「まだ生き残りが居たのか!」
ドラゴンに近くに黒ずくめの魔術師が立っていた。
「お前が村を襲ったやつか!村人はどうした!」
ガルムの怒号が響き渡る。
「騒ぐなよ!今はまだ生きているぞ。
まだ準備中だ!奥で全員寝ている」
魔術師の男は冷たく鋭い目でこちらを見ており、
その後ろから二つの影が現れた。
「ミノタウロスですか!しかも色違い。あれは両方ともイレギュラーですね。皆さん気を付けて下さい」
ソーラさんに言われ全員戦闘態勢になる。
「ミノタウロスよ!邪魔者を消せ!」
魔術師の命令で赤と白のミノタウロスが走り出す。
ソーラさんは俺達の前に立ち地面に盾を突き刺す。
『ビッグシールド』➕『ストロングシールド』
シールドに魔力を集中し強化と拡大の効果を発動。
ミノタウロス達の攻撃を受け止める。
しかしその威力は凄まじくソーラさんの足が大きく沈み込む。
「やれーーーガルム、セラーー」
火の玉が十数発が白のミノタウロスに当たり爆発。
「オラーーー」
バトルアックスを振り回し赤のミノタウロスを吹き飛ばす………しかし、赤のミノタウロスは同じく斧で受け止め倒すには至らなかった。
「ブァーー」赤のミノタウロスは口から炎吹き出す。
ガルムに炎が迫る。
即座にソーラがガルムの前に立ち盾となる。
「こいつ火を吹くのかよ!」
「みんな〜!白のミノタウロスは氷を吐くから気をつけて!」
ミノタウロス達は遠距離攻撃持っている。
これは離れたからといって油断はできないと3人は思った。
……………『縛筆』……………『風殺』
白のミノタウロスは膝をつきそのまま倒れた。
蒼字が動きを止め、風太が切り裂く!
その動きを見た3人は口を半開きになり固まる。
白のミノタウロスが倒されたことで赤のミノタウロスの標的が変わり蒼字に向く。
その瞬間赤のミノタウロスは頭から真っ二つに切り裂かれた。
「よそ見はいけね〜ぞ!」
蒼字に意識がいった瞬間ガルムはバトルアックスを振り上げ飛び上がり、切り裂いた。
ソーラが魔術師の男に近づき話しかける。
「あなたに確認したい!ここ最近周辺の村で行方不明者が続出していました。冒険者ギルドにも協力要請が国王軍からも入っています。
…………あなたが犯人ですか?」
「フン、そうかやはりそろそろ潮時であったな。君の言うとおりだよ!私で間違いはない。どうしてもこいつと契約を結ぶためには多くの若い女か子供が必要でね!生贄として!」
「最低のクズね!」
「ヘドが出る!テメェーはさっさと捕まえる」
セラとガルムは怒りを露わにして攻撃を仕掛けようとすると、魔術師の周りに多数の魔物が現れる。
「君達に理解してもらおうとは思ってない!」
魔術師の男からは余裕な表情が見える。
「一体どうやってこれ程の数の魔物を操れるんだ!」
ソーラの知る魔物使いは魔物にもよるが、普通のオークやオーガを2〜3匹従えるレベルのばす、それにドラゴンを従えるなど聞いたことがない。
「私には可能なのだよ!この私の体に流れる特別な血があれば!」
魔術師の男は何故か語りだした。
固有スキル『従える血』魔物使いに稀に現れる。
その血を飲ませたり、その血で契約印を書くことで操る力を格段にに上げるらしい。そしてここからが問題だ!こいつばドラゴンを従わせる為、村から女性や子供を攫い血を飲ませさらに契約印を書いてドラゴンに喰わせていた。外道にも程がある。
俺の中で怒りが膨れ上がっていくことを強く感じた。
「あなた最低ね。絶対に許さない!」
「あーセラ、我慢しなくていいからな!こいつを丸焦げにしてやれ!」
セラとガルムが我慢の限界と声を発するが、魔術師の男はニヤリと笑い、指を鳴らすと俺達の後ろから数十体の魔物がドシドシと音をたて歩いてきた。
「な!?まだこれ程の魔物を従えているだと………」
ソーラさんは驚き、即座に対処法を考えるが、自分達は完全に囲まれた。しかも百体近い魔物にだ!
これは絶対絶命の状況だと……
「蒼字、セラ、ソーラ………俺が後方の魔物をぶっ飛ばす!この事をギルドに連絡しろ!」
真剣な顔でガルムは話をする。
「ふざけないでよ!ガルムあんた一人でなんとかするとか言うつもりじゃないわよね!」
「そうですよ!あなたを一人にはしません!それに盾役で時間を稼ぐのは私の役目ですし」
「バカヤローオレ一人ならなんとかなるんだよ!邪魔だ!さっさと行けーー!」
ガルムが怒鳴るように言うが!二人は一切表情を変えず覚悟ができている。
セラは俺の方を見る。
「蒼字くんごめんね!こんな事になって私達はパーティーだから一緒に戦わないとダメなの!蒼字くんはなんとか逃がすからお願い。ギルドに連絡して!」
「は?いやだね!」
セラは予想外に回答と蒼字の怒気に押されたじろぐ。
『縛筆』……………「風太!やれ!」
もしもの為に仕掛けておいた札トラップを発動、後方の魔物は黒い帯に絡まれ動きが取れなくなったところを風太が風の力を纏い。首筋を切り裂き絶命させていく。
「何だと!バカな!」
魔術師の男はかなり動揺しているのが分かるけど関係ない。お前はやってはならないことをしたのだから。
『一文字 一閃』
魔術師の男を守る魔物を切り伏せる。
俺は拳を強く握り締め、そのままの勢いで魔術師の男を殴り飛ばす。
「ガアーーゴッ………グェー……」
数十m転がりドラゴンの足元にぶつかる。
「な〜教えてくれよ!なんでこんな事が出来る。お前達クズにいくら聞いてもいつもわからねんだ!どうすれば良い!ぶっ飛ばしても切りがねーよ!」
「チョーシに乗るなーーーー」
魔術師の男は激怒、ドラゴンに巻かれている鎖を外す。
「まだ完全ではないが、こいつでお前達を踏みっぶしてやる!起きろ!我が忠実な下僕よ!」
ドラゴンの目がゆっくりと開く。
その鋭い目に徐々に光が灯る。
「やれー奴らを踏み潰すのだ!!〜〜〜あ!!!!」
ブチッ………魔術師の男はドラゴンの足の裏に……
おいおい!なにしてるんだよ!
こいつはどうするんだよ!
ご愛読して頂いた方、本当にありがとうございます。
今回は戦闘シーンを多く入れています。
その中でどう感情を入れるか………難しいですね。
引続き頑張りま〜す(*´ω`*)
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