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第34話 呪詛返し返し


「あのアホか〜納得。それにしてもおかしいな〜条件には一般人をいじめるなを入れておいたけど、直接じゃないから条件には当てはまらなかったのか?」


「やっぱり心配ですよね。でもあの時蒼字そうじさんがしたことは立派なことだと思います」


「あ、いやそっちじゃないんだけど、リルありがとう」



…………………▽

 その頃とある豪邸では、


「どうなんだ!この黒い線は消せるのか!」


「はい、私にかかれば造作御座いません」


「そうか、その割には結構時間がかかっておるぞ」


「は、申し訳ありません。大した事はありませんが、それなりに効果が高いので時間はかかっています。呪いとはかけるより解く方がずっと難しいものなのです」


「そうか、流石はこの国で五本の指に入ると言われる魔術師アルルナージャ殿、頼もしいぞ!」


「は!有難き幸せペロス様もう少しで呪いが解けます」


「よし!頼む」

 ペロスはこの数日何かを言うたびに首が締まり苦しい思いをしていた。この呪いを解きあの憎きガキを八つ裂きに出来ると思うと湧き出る喜びを抑えることができずニヤニヤとしていた。


「はーーーフン!消え去れ!!!」

 アルルナージャにより術を発動。


「お!お!おーー」

 首にあった線が消えていく!


「は〜………おめでとうございます」


「うむ!よくやった!これであのガキを八つ裂きして……」


「ペロス様、恐れながらしばらくは泳がすべきかと!」


「何故だ!アルルナージャ!」


「フッフッ、私が今回行ったのは呪詛返しで御座います。この術は呪いをかけた相手に呪いを返す術しかも、返された呪いと言うものはその力を増しております。恐らく其奴は地獄の苦しみを味わうことになるでしょう。すぐに殺しては勿体のうございます」


「フッフッフ、アッハハハ、流石アルルナージャだ!奴を殺すのはしばらくは待とうではないか!楽しくなってきたわ!」


 その後二人は蒼字そうじが苦しむ姿を想像して笑い続けた。



……………▽

 その頃、蒼字そうじはご飯を食べ部屋で休んでいた。まさか異世界でも悪魔を相手にしないといけないとはな、これはそっちの訓練もやっておいた方が良いかもしれん!


「よ〜しまずは瞑想でもするかな!」

 俺は心を沈め、無の境地へと達するのだ!


「ね〜暇なんだけど!なんか面白い話でもしてくれない」


「…………………………………あた〜」

 キャリーの回転アタックが鼻に直撃


「なに無視しているのよ!」


「キャリちゃん、俺は今瞑想してるんだけど……」


「そんなの知らないわよ!つまんないんだもん!」


 は〜なんでこんなに我儘なのこの聖剣。


「仕方ないこれで遊ぶか」

 キャリーにオセロを教えて遊ぶことにした。


「ん〜〜〜」

 キャリーは楽しそうに遊んでいたが、だんだんと真剣になり過ぎて唸るように考えている。


「キャリーこれ遊びなんだから、そこまで真剣にならなくても良いんじゃないか?」


「馬鹿言うんじゃないはよ!伝説の剣エクスキャリバーに負けは許されないわ」


 いや、もう10回負けてるから、それに関係ないから!

 

「最初に比べればだいぶ上手くなってるよ。そのうち俺くらいなら勝てるようになるからさ!」


「キャリーちゃんそろそろ終わりにしようか。結構いい時間になったよ」


「ダメよ!私一度も勝ってないじゃない!」


 そんな事言われても俺もそろそろ眠りたいんだよ。


「仕方ない。おいで風太」

 「シュー」と風の渦が現れたと思うとそこには白い柴犬が現れた。


「なんだ!何か用か?」

 何故かかわいい見た目と違いダンディーな声をする俺の式神、風太は元々うちで飼っていた犬、ただし生きていたのは200年以上前で、俺が生まれた頃には既に式神になっていた。今は俺の式神として相棒をやってくれている。


「悪いんだけどキャリーの相手してくれる」


「は〜蒼字そうじこんな事で俺を呼んだのか?」


「そうよそうよ!私との戦いから逃げる気!」


「いいじゃないの!二人共暇だろ!俺は眠いのとやりたいことがあるのとにかく遊んでてくれ!」


 俺は離れてベットに座る。

 二人は最初はムスッとしていたが、少しすると黙ってオセロで遊びだした。


 さてと!……俺は魔道書❲初級❳を開く、これが最近の俺の日課、これを読むようになった理由は俺がこの世界について知らなさすぎるから、特に冒険者として様々な魔法を知っておかなければ対処が遅れそれが死に直結するかもしれないし、それに周りの人にも危険が及ぶかもしれなきと思ったからだ。


 まだ読み始めてそれほど経っていないけど、少しは分かるようになった。例えば魔法には階級が存在する。


 下から下級、中級、上級、超級、戦略級、聖級、神級全部で7段階に分けられ主な分け方は威力だが、その他にも効果の範囲や過去に各国で使われた被害等様々な要因で決められている。


 そしてこの世界にはスキルと言う個人事の特別な力が存在しこれは魔法とは大別されているが同じく強力な力と認知されている。そしてこれが俺の……


「おい!蒼字そうじ来るぞ」

 突然風太が声をかけて警戒する。


「あ!これなんだ!……………」


「呪いだ!そのままだと憑くぞ!さっさと準備せんか」


「え!マジかよ!あいつどうやって返しやがった!」


 俺は取り敢えず筆を準備して、黒い呪玉を大きく振りかぶって打ったーー


『呪詛返し返し+線追加』

 



「風太ありがとう!多分上手く行った」

「ん〜初めてにしては上手いじゃないか!才能あるな」

「いや、呪いの才能はいらないから」

「風太あんたの番よ!早く」

「あ、悪いすぐ打つわ」


 あの二人なんだかんだで楽しんでるな!



………………▽

 その頃、ペロスは


「ぎゃーーー頭が割れる〜痛い痛い痛い」


「どうされましたペロス様」


「こ、これはどう言う事だ!頭にも線が入って締まって痛すぎる。ガー首までじばっでぎだ……」

 バタンとペロスは倒れた。


「あーーペロス様ーー」


 こうしてしばらくまた呪いとの戦いが始まった。

 

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