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第27話 ランクアップ試験


「おはよう!」


「おはよう!蒼字そうじ今日もご飯が美味しいよ!」


「え〜もう食べてるのか?みんなが起きるまで待ってろよレイチェル!」


「だってご飯が美味しすぎるんだ!我慢は良くない!」


「少しはしろ!」


蒼字そうじさん大丈夫ですよ。これは朝のメニューとは別でレイチェルさんも一緒に朝ご飯は食べます」


「食べ過ぎだろうレイチェル、そして世話をかけてすまんなチーちゃん」


「いえいえ、こんなに美味しそうに食べて貰えると私も嬉しくって、お父さんは忙しくってあんまりそう言うこと言ってくれないんですよね」


「そうかパンさんいつも忙しそうだもんな。でもそれは良くないあとでパンさんに言っとこ〜」


「ふふっ是非宜しくお願いしますね!」


「それでこの後どうするんだレイチェル」


「んが?」


「飲み込んでからでいいから」


「モグモグ、ごっくん、これからね。実は昨日リルと話をしたんだけどしばらくは商売のお手伝いをする事になってさ〜、売れそうな物を考えて作ろうかと思ってる」


「へ〜そうなんだ!」

 いつの間にそんな話を、リルって商売のことになると本当に行動力あるな〜。


 リルは露店販売を一日だけ行った。そこでわかったことは今の出せる商品だけでは商売として利益を出すのが難しいと言うこと、やはり常連客というものがあり普通の物だけを売っていても、わざわざうちでは買ってはくれない。だからこそダンジョンに潜ったが、そこでレイチェルに会ったことで状況は一変した。面白くて便利な物を商品として出せそう。


 では俺はどうしようかと話をすると準備でき次第手伝うことになり、取り敢えず俺は本業の冒険者をすることに、まずはギルドにでも行くか。


 俺も随分と冒険者が板についたもんだ、今となっては当たり前のようにギルドに行き依頼書を選んで依頼を受けこなす。今日は受けるつもりはないけどなんか面白そうな依頼あるかな〜


 俺はDランク冒険者なので受けられる依頼が限られるのだか、上位の依頼を見るのが結構楽しい。


蒼字そうじ様」

 声をかけられ振り向くとそこにはキャンベルさんが居た。

「あ!キャンベルさんおはようございます。なにか俺に用ですか?」

「はい、少し宜しいですか」

 キャンベルさんに呼ばれ席につくと、今回呼ばれた理由について説明をしてくれた。端的に言うとランクアップ試験を受けないかとの打診であった。実績として八本角の件と今回の10階層のボスサイクロプスの件が入った事によりランクアップとしてかなり早いが問題はないとのこと。


「そうなんですか………それっていつ受けられるんですか?」

「基本的には当日でも待って頂ければ対応は可能です」

「つまりいつでも良いってことですか」

「その通りです!」

「分かりました。それなら今日お願いします。今、特に予定ないんで」

「そうですか。それでは担当者を手配します宜しいですか?」

「はい、いつでも」(担当者?)

「分かりました。それでは午後までには準備をしておきますので、その頃にいらして下さい」



……………▽

 露店販売で軽く腹ごしらえしてギルド内にある訓練場へと向う。訓練場の中には多数でのパーティー戦が出来るほど広い区域があり、今回はそこで一対一の模擬戦を行う。


 試験官は通常はギルドの職員が行うことが多いが、冒険者から選ばれる事もあり、その際はランクに見合った相手が選定される。


蒼字そうじ様お待ちしていました」

「キャンベルさん、すいません待たせちゃいましたかね!」

 軽く挨拶をした所で、


「試験官の元Bランク冒険者のランドリーがお相手します。もうすぐ来ますのでお待ちください。まだ時間がありますので簡単に説明をさせて頂きます」


 キャンベルさんの説明によると、試験官と模擬戦をするのだが武器は準備された木製で魔法は殺傷力の高いものは禁止、勝つことが目的ではなく、力を示し認められれば合格となる。

 

「ふ〜ん思ってたより安全確保されてるんですね」

「はい、一昔前であれば武器と魔法に関しての制限がなかったのですが、重傷者が多く出まして時には死者も出ることから試験官の質を上げることに力をいれ、代わりに制限をかけることができました」


「なるほどそりゃ〜そうだ!」

「お〜またしたな!キャンベル!」

 現れたのはまたしてもガチムチの戦士風の男。

 だいぶ野太い声のおっさんだ。

 ま〜冒険者だしむしろあのくらいのガタイは必要かも?


「ム?何故ダインさんがこちらに来られたんです。ランドリーはどうされたのですか?」


「いや〜あいつ忙しいらしいからよ〜俺が代わりに来てやったぜ!キャンベル嬉しいだろ」

 

 明らかにキャンベルさんの目が1段鋭くなってる。

 これはこの人の事嫌いだな。


「嬉しい訳ありません。それにあなたは謹慎中のはずではないですか、ランドリーが来られないのであれば私が務めますので、あなたは引っ込んでいなさい!」


「なんだよ〜連れね〜事言うなよ。ま〜そのクールなところがゾクゾクして良いんだけどな!だか!俺がやるぜ!俺のカッコいいところでも見てな!」

 

 闘技場に入るダイン。


「私は許可を出していません!出ていきなさい!」

 ピリピリした空気が放たれている。

 なんだコレただの殺気じゃないぞ!


「ふ〜怖い怖い、でも反論は受け付けて〜よ。なんせギルドマスターからの許可を貰っているからな」


「な⁉………」

 キャンベルさんは苦々しい顔で動きを止める。

 ヤバい!近いからか?ビリビリする!?


 

「本当に申し訳ありません。ギルマスの許可が出ているとなると私では止めることは出来ません。蒼字そうじ様今回は辞退して頂けませんか、そうすればこの試合を止めることは出来ます。


「ん?なんで辞めないといけないんですか?」

 どうして出直す必要があるんだ、試験官が変わっただけなんだけど?


「あの男ダインは危険なのです。元Aランク冒険者で実力は確かなのですが、先日も試験官を務めた際、相手が降参したのにも関わらず攻撃を止めず、その方は重傷を負いました。身体の傷は癒すことが出来ましたが残念ながら精神に異常をきたし冒険者をやめることに。恐らく試合を始めれば同じ事が起こります。ですので今回は見送ってください」


「げ!それは怖いですね……やめよっかな〜」

「おいおい、随分と弱虫野郎じゃね〜か、ビビってションベンチビッたか〜」


 ……随分と安い挑発するヤツ、こいつアホだな。


「それでは今回は………」

「ま〜ま〜待って下さい。せっかく準備したんですからやりましょうよ!」

 突然優男が話の間に入って来た。コイツ誰だ?


「ギルドマスター何故こちらに⁉」

 キャンベルさんが驚いている。

 へぇー!この人がギルドマスター。


「いえね、たまには皆さんが頑張っている所を見ないといけませんから、それでなぜ模擬戦をやらないのですか?」


「そうだ。丁度良いところでした。ギルドマスターダイン謹慎中のはずです。なぜギルドに居るのですか?」

「私が先程の謹慎を解きました。ついでにお仕事をやって貰おうと模擬戦の許可も出しました。それでなにか問題でも?」

「あります!ダインは危険です!即刻辞めさせるべきです」

「成る程、それがあなたの意見ですね!しかし一度の過ちで決めては彼も可愛そうです。チャンスを与えるべきです」


「な⁉………」キャンベルさん驚き固まる。


 ギルドマスターは俺の方を向き、

「それに貴方もです!冒険者であれば危険は承知のはず、このくらいのことで逃げては話になりませんよ。冒険者やめた方がいいのでわ!」


 からかうように言われてしまった。

 恐らくこれも挑発なんだけど、いまいちこの人の意図が読めないんだよな〜。


「は〜分かりました!やりますよ!」

蒼字そうじ様………」

「そう来なくっちゃな」

 キャンベルさんとダインがそれぞれ反応を示す。


 そして………このギルマス。


「何のためにやらせたかあとで教えてくださいよ」

 俺は疑問について問いかけるとギルマスは笑顔で、「うん、分かったよ」と答えた。

 

 これでもう後戻りは出来ない。

 俺は闘技場へと足を踏み入れた。


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