第2話 異世界と言えば女神だろう!しかし(駄)はいらん(駄)は
今僕は確実に牢屋の中にいる。なぜ? 記憶を遡ろう……
うん!つまみ食い以上の罪はない、つまり俺がここに
居る理由はない!出せコンチキショと叫びたいが
ここはグッと我慢した。何故ならそれ以上に気になる
ものを見つけたからだ。
「よ!」
「あ、どうも」
そこには絶世の美女がいた。返事がやけに軽いのが
気になるがそれ以上に気になることがある。
「ちっさ!」全長10センチメートル程の女神みたいな
恰好をした人が椅子の上に立っている。
「ちっさとは女神に対して失礼よ!」
あ、女神様だったみたい。
「あの〜すいませんちっさとか言って」
「素直に謝ってくれるならそれで良いわ!許してあげる」
今の現状がさっぱりなのだが、わざわざ女神様が
降りて来られたと言うことはきっと導いてくれると
思ってもいいだろう。取り敢えず聞いてみよ〜
「女神様質問しても宜しいですか?」
「良いわよ!なんでも聞いて頂戴!」
「ここはどこでしょうか?」
「どっかの城よ!」
「………それじゃ〜わかんないんですけど、もう少し詳しく」
「分からないわ!城と言う事以外」
ぐっ……使えん…この女神……いや諦めるな、まだ
聞きたいことはある。
「あの〜なんで俺こんなところに居るか知ってます?」
「……………お〜それよ私はそれを説明する為に来たのよ!」
忘れてたな……なんかこの女神ポンコツなんじゃないか?
「それじゃ順を追って説明するわ
あ〜でも先に言っておくけど私のせいじゃないわ」
「ん?」こいつ……「いいから言え!聞いてから考える」
「分かったわ。この世界では魔王と言われる存在が
一定の周期で現れるの。それは必ずしも魔族からではなく
獣人族、鬼人族、竜人族そしてヒト族だったこと
もあったわ。本来は現地民だけで対処してほしんだけど、
魔王は特別なスキルを有しているから対処出来ない
ことが多くって、それに対処するために私達神族は
異世界から召喚者を呼んでいるわ!」
今の話で状況は見えてきたな!つまりここは異世界、
マンガのようなノリで呼ぼれたけど魔王を倒さんと
元の世界には戻れないのだろうからやるしかないか。
あと聞くべきことは、
「女神様、それで俺になにか特別な力、スキルなんか
頂けるんですよね?」
「無いわよ」
「無いんですか〜………なんで!!!」
「仕方無いじゃない準備してなかったんだから」
「納得できる訳無いじゃないですか!魔王は特別な力を
持っているから倒すのが難しいつまり特別な力を
持たせた異世界人で対処させる。でしょ‼」
「そうよ!でもあなたの分用意してなかったのよね!」
「なんでですか? まさか忘れたんですか!」
「ちょっと私を忘れん坊みたいに言わないでよね!
そもそもあなたは来る予定じゃなかったのよ!」
「なに〜」今の一言は想定外のことでたじろぐ
「ちょっと待て、今言った意味がわからないんだが
俺は異世界に召喚される予定じゃなかったで良いのか?」
「そうよ、あなたは偶然巻き込まれて召喚されただけだから
特にスキルはないの!」ビシッと指を向けられる。
「な、なんで巻き込まれたんですか?」
「あなたの近くに召喚者として選ばれた人が複数居たの、
それでね!ちょっと力を入れ過ぎたら範囲が広がり
過ぎて巻き込んじゃった。テヘ(◠‿・)—☆」
わー可愛い〜じゃねーつまり結局このポンコツが
失敗したせいで本来来なくて良かった俺も異世界に
来たって事じゃないか!舐め取んか!
しかし俺は怒りをグッと我慢した。何故なら
このままだとヤバいと思ったからだ。なんの力もなく
放り出されたら魔物に襲われて即死なんてこと
になりかねない。ここは慎重に行こう。
「女神様、誤って異世界に召喚されたなら
俺は不要のはずですよね。元世界に返してほしい!」
「それは無理よ!魔王を倒さないと戻れないんだからね。
それにあなたを返したら、私が失敗したって地球の神達に
バレるじゃないの!そんなの嫌よ!」
このポンコツ自分の体裁の為に失敗を隠して
俺を見殺しにでもするつもりか〜
「あ、あのじゃ〜…………」
「あーーヤバい時間だ!帰らないとそれじゃ頑張って〜」
女神は突然なにかを思い出し消えていく。
「ちょ待て!話は終わってない………」
女神は消えしばらく静寂が続く。
「あのポンコツ覚えてろよ!顔面は勘弁してやるけど
腹パンしてやるからな!腹パンパンパンパーンだ!」
俺は怒り感情がピークに達しやや暴走気味になる。
「あ、あの腹パンって痛いやつですか?」
薄暗かったこととあのポンコツ女神を相手して
気が付かなかったがこの牢屋には先客が居たみたいだ。
シーツからヒョコッと顔をだしこちらを警戒するように
見ている少女が居た。
「えっと腹パンは痛いやつだけど君にそんなこと
しないから安心して」
しかしいつから見られていたのだろうか、
一人でブツブツと話して勝手に怒っているある意味
彼女からすれば俺は痛い奴だったのかもしれない。
少女はシーツから這い出るように出て来る。
まだこちらを警戒しているのかシーツからでて
立ち上がってから足が止まりこちらに来ない
「無理しなくて良いよ! ベットに座って!
少し話をしようか、俺の名前は真田蒼字 君の名前は」
『これが異世界での最初の出会い………ポンコツ抜きの‼』
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