第108話 ぶ〜ら、ぶ〜ら、ぶ〜らぶら〜( ̄ー ̄)ニヤリ
蒼字達はサリーさん達と別れ城門の傍にある倉庫で着替え変装を解いていた。
「外の世界とはこれ程楽しいものなのですね!私一生忘れませんわ!」
「お姉様、私もですわ、今からアルビーからアルヴィアに戻るのが残念で仕方ありません!」
「私もよ!ミネア、本当の名前にならないかしら〜」
楽しそうに話をしている二人が着替えているすぐ後ろでは悶々としている蒼字、何で悠長に話しながら着替えられるんだ?ここには仕切りもないから覗こうと思えば覗きたい放題なんだぞ!ちょっとは警戒してもらいたいものだ。
「蒼字……そうじ……聞こえております?」
ミネルヴァ姫の声に考え事をして反応が遅れた。
「あ!はい、なんで御座いましょう?」
「また変装のお願いをしても宜しいでしょうか?今日はとても楽しかったの!お願い!」
「ん〜俺の一存では答えられないですけど、偶になら良いかもしれませんね。今回協力してくれた人達にも言っておきますよ!余っ程大丈夫ですから」
「まぁー本当ですか!?ありがとうございます」
「いえとんでもございまーーー!?」
蒼字は真後ろから声が聞こえたので振り向くとあられもない姿のミネルヴァ姫とその後ろで胸を押さえているアルヴィア姫が、全然着替えてないですがな〜!?
「失礼しましたーー」
蒼字は再び後ろに向き直す。
「蒼字どうしたの?」
「オフッ!?」
ミネルヴァ姫は後ろから蒼字肩に手をかける。本人はそのつもりではないのだが、その豊満な胸が蒼字の背中に接触、オフッオフッ祭りが蒼字の頭の中で開催された。
………………▽
何とか着替えて城へ向かう蒼字達、ここからの移動は特に気をつけなければならない。ルビーは部屋から出てはいないはずであるが、ばったり出くわしたら面倒な事この上ない、見つからないように部屋に向かわなければならない。
当たり前のことだが城の中には人が歩いている。風太に注意を引いてもらった隙に移動したり『ブラックフィールド』を使い景色と同化させ身を隠し通り過ぎるのをまったりして部屋に到達、予定より大分遅くなってしまったがルビーは大丈夫だろうか?
ドアをノックして名乗ると返事が返ってきたので、ゆっくりとドアを開け部屋の中を見るとミノムシがいた?しかもかなり大きいめの!
「何をしているんだ?ルビー!」
「ぶ〜ら、ぶ〜ら、ぶ〜らぶら〜暇だったから揺れてみた」
「それ、楽しいのか?」
「ん!つまらない、けど蒼字の変な顔が見れたから満足した」
「そうか、それは良かった」
実際は全然良くない。何故かって?ルビーの後ろには六つの大きなミノムシがぶら下がっていたからだ!
蒼字は額に手を当てトラブルの予感がした。
ぶら下がっている人達を確認する。全員息はしている。生きていることに蒼字は安堵する。
縛られているのは兵士が四人、魔法使いが一人、そしてジャラジャラと宝石を着けたかなり派手な太っちょのおっさんが一人………他の情報はなさそうだな。
「蒼字、このぶら下がっているの大臣ペトロスよ。何故このようなところにいるのかしら?」
ミネルヴァ姫、ずいぶん冷静ですが、大臣とはお偉方なのでは?この状態はかなり不味いじゃん!?
「蒼字早く下ろして頂けませんか」
アルヴィア姫が焦っている。そうだよなこれが普通の反応だよな!
「ルビー、降ろしてくれ」
「分かった (¬_¬)」……えい」…………
…………「ゴキッ、ゴキッ、ゴキッ、ゴキッ、ゴキッ、ゴキッ」
「ううぉーーい!もっと丁寧に降ろさんかーい!皆さん首から変な音を奏でちゃったじゃないの」
『治癒の朱墨』取り敢えず治療。
「はぁー……どう言うつもりだ!ルビー、扱いが酷過ぎるだろう!こいつらなんかしたのか?まださっきの状況について聞いてなかったけど」
「それでは簡潔に説明します(¬_¬)
こいつらに襲われました。以上です!」
「………そうか、簡潔な説明ありがとう。
ぞんざいな扱いについては分かった」
どういう事だ?つまりミネルヴァ姫を襲うつもりだったってことか?
「ん?ん?ここはどこだ?何故私が縛られておる!くそ!くそ!早く解かんかこの役立たず共め!」
ペトロス大臣が目を覚ました。起きて早々にうるさい、どうも俺を使用人か何かと勘違いして命令しているようだ。
「すいません。その前にお話をお聞きしたいのですが」
「何故私がお前と話をせねばならん!早くこれを解かんか!バカもん!解かなければお前を処罰し死刑にしてやるわ」
ペトロスは顔を真っ赤にして激怒、全然話にならない。今の自分の状況を考えればこんな態度取れないと思うんだけど、きっと日頃から横柄な態度を取る奴なんだな……
「ペトロス大臣、落ち着いてください。何があったか教えて頂かなければそれを解くことは出来ませんわよ!」
「あぁー小娘が何様だぁーーー!?アルヴィアひめー!?」
ペトロスは目ん玉が飛び出すくらい驚いている。
「はい、アルヴィアです。ペトロス大臣、先程とても許し難いことを聞いたのですが、ペトロス大臣、あなたはミネルヴァお姉様を襲おうとしたと、どう言う事ですか!」
アルヴィアの笑顔に威圧感がありペトロス大臣はビクッと肩を動かす。
「い、いえ、わ、私もよく分からないのです。何故ここに居るのか?ミネルヴァ様を襲う?なんのことですかな?」
ペトロス大臣は徐々に冷静になりとぼける。
「ペトロス大臣、何故私を?私を殺しても得はないように思えるのですが?」
「おお!ミネルヴァ様、これは何かの間違いで御座います。恐らくここに居る二人が私を陥れようと画策し起こした事なのです」
「ふ〜ん、ペトロス大臣、他の人も起こして話を聞きますね!」
蒼字は気を失っている五人を一人ずつ起こす。その横で不敵に笑うペトロス。
「どうも今晩は、目が覚めていきなりこんなことを言われても混乱するでしょうが、こちらに居るペトロス大臣とミネルヴァ姫を襲いに来たのですか?」
「いえ、そんな事はありません、あるはずがありません」
兵士の男は蒼字の質問に即答で否定した。
「ふむふむ、分かりました。ありがとうございます。それでは次はあなた、あなたはどうですか?」
「はて?言われている意味がよく分かりません。私達がミネルヴァ姫様に何故そのような事を…」
「そうですか……ご回答ありがとうございます」
後の五人にも聞いたがやはり同じ様に知らないとしか答えようとはしなかった。
「フン、無駄なことを、我らがミネルヴァ様にその様な事をする理由がないのだ!では貴様らどうだ!どこの馬の骨かも分からん奴がほざくな!」
ペトロスはかなり饒舌に語りだす、他の奴らも全員ミネルヴァ様を襲った事を否定した。それに俺達の素性は分からないこの状況ではこちらが不利、しかしそんな事は百も承知だ、それでも聞いたのは少しでも反省していないか確認したまでのこと、ただ想定外だったのがペトロスのしてやったり顔が想像以上に腹が立ったこと。
「ルビーやるぞ!」
「合点承知之助!」
蒼字とルビーはニヤリと笑っていた。
ご愛読して頂いた方、本当にありがとうございます。
面白く書けるよう今後も頑張っていきたいと
思います。(*´ω`*)
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