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日常の終わり1

「ランマから聞いたぞ。サトは弓の魔法が使えるようになったのだな」


夕飯時、家族で食卓を囲んでいると、父が今日の出来事について話題を振ってきた。


やや認識がずれているような気もするがまあいいか。


「村の方達に迷惑かけてないでしょうね?」


鋭いな。勘のいい母は嫌いだよ。


「うん、全然平気だったよ」


妹よ、嘘が上手くなったな。


「ねえねえ父さん、私も狩りに行ってもいいかな? 弓も使えるようになったよ!」


まだ諦めてなかったか。


「ダメですよ、10歳になってからです」


そうだ、そうだ。


「えーーー」


「そうだな、、エンと一緒なら西の森には行っていいぞ」


いいの?


「アズマ!何を言ってるの!」


「いいじゃないかマツ。サトは狩りを見学に行くだけだ。それにエンがいれば大丈夫だろう」


「わーーい、ありがと父さん」


信頼されてるのは嬉しいけど、、慎重な父らしくないな。


「本当にいいの?父さん」


「ああ、、サトを頼む」


「さっそく明日西の森に行こうね!」


「母さんは反対ですからね」


母は全く納得してなさそうだ。


翌日、僕とサトは森へ出かけることになった。


「お弁当は持った?気をつけて行ってらっしゃい」


「うん、無理はしないようにするから安心してよ」


「行ってきまーーす」


「私がお供しますのでご安心ください、奥方様」


「ランマ殿、2人を、、頼みます」


ランマもついてくるのか、まあ子供だけは危ないからな


森に入って昨日父と通った道を西へ進む。


村人が作った獣道はあるが、なかなか鬱蒼とした森である。


5歳児にはまだきついよな。サトが少し息を上げている。


「お二人とも私から離れすぎないように」


「はーい」


森に入って数時間ほど進む。


序盤はサトのペースに合わせてゆっくり歩いてきたから時間がかかったな。


途中からランマにサトを肩車してもらった。


僕と、サトを肩車したランマが歩いていると


「あそこ!ウサギがいるよ」


「静かに、気づかれる」


「あ、ごめんなさい」


ようやく最初の獲物を見つけた。


いけるか?


今の声で気づかれているかもしれない。


音を立てないよう静かに弓を引き、、矢に運動制御の魔法をかけて放つ!


矢はウサギ目がけて真っ直ぐ飛んでいき、、当たらなかった。


的が動いたんだもの、仕方ないよね。


「外したか」


「外したね」


「外しましたな」


ようやく見つけた獲物を逃したことでどっと疲れが出てきた。


「そろそろ帰りませんと、日が暮れてしまいます」


「そうだな、すまんサト」


「仕方ないねー」


早く家に帰ってゆっくり休みたい。

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