表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/50

「蝶々が歩いていた」


蝶々が歩いていた

その美しい羽根を使うことなく

淡々と歩いていた


珍しい

ましてやアスファルトをボソボソと歩いている蝶なんて

中途半端な都会でしか見れないぞ


蝶々が歩いていた

何度かその羽根で飛ぼうとしたが

よほど疲れていたのか結局諦めて

淡々と歩いていた


珍しい

これは何らかの事情によって弱ってしまっているのか

それとも命が尽きようとしているのか


そういえばそうだ

暦からすれば夏なんてもう終わっていて

静かに虫たちは終焉を迎える時期にある


さぞかし熱いであろうアスファルトの上を

トボトボと歩いていたあの蝶々も

そろそろ長い旅が終わろうとしているのかもしれない

最期の場所まで遠くはないのだろうか


蝶々が歩いていた

その美しい羽根を使うことなく

どこへ向かう訳でもなく

淡々と歩いていた


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ