物語を愛するということ
私は物語を愛している
この世にある全ての物語を
中にはその内容を好まない物語もあるだろう
興味の持てないジャンルの物語もある
それでも、この世に物語が存在している限り、私はそれらから知識や経験則を得ることができる
自分の知らない世界とつながることができる
物語を読むことで、私は新しい私へと変わることができる
私以外の誰かも、そうだろう
だから、私はこの世の全ての物語が愛おしい
全ての物語に出会いたい
多くの物語と出会い、読んで、自分の好きな物語を見つけて愛したいのだ
それなのに、どうしてそんなに物語を読むことを拒むの?
汚れているわけでも、トゲがついているわけでもないのに、どうして読まずに遠ざけるの?
自分に合わない物語かどうかなんて、読まなければわからないのに
私は、出会った物語を読んで決めるの 私の手元に置きたいかどうか
手元に置きたい物語なら、大事に大事に愛するの
子ども向け?大人向け?青年誌?少女向け?
そんなの、面白ければ何を愛読してもいいじゃない
あなたはこれを読むべきなんて、どうか型にはめないで
閲覧不可でないなら、私はそれを読みたいの
人は皆、その人だけの物語を生きている
どうか私にあなたを読ませてほしい どうぞ私も読んでちょうだいな
私があなたの好みの一冊でないなら、仕方がないわね
私もあなたを元の本棚に戻す
そうして、違う本を手に取ってみる
あなたが私にとってどんな一冊になるかはわからないけれど、お互いに末永く付き合える一冊になりたいの
私は物語を愛している
では物語たちは、私を愛してくれるのかしら