パンデモニュウム管理人
魔界とを繋ぐ巨大なゲートが新宿にできてはや3年
どうも、童貞の魔法使い見習いです。
非才の凡人の大学生です。
一部の宗教の過激派はテロを目論んだり、色々ゴタゴタが起きたが今では双方の平和条約の締結以後相互の人的物的交流の結果、テレビにADBと言ったトップアイドルユニットの誕生などに後押しされ悪魔の存在は急速に受け入れられて来た。
そんな異常が日常的になり、ゲートが出来るまでと変わらない日常が戻って来た昨今。
なんの変哲も無い大学1年生になったばかりの俺には自分とは関係ない遠い世界の話でしか無く。せいぜいアイドルユニットADBの悪魔の身体能力を生かしたダンスと人間離れした可愛さに1隠れファンになった程度の事でしかなかった。
そんな俺だが、現在かなりピンチに追い込まれている。大学の学費を稼ぐためにやっていた古本屋のバイト先が年の瀬に給料未払いで蒸発しやがった。
最近、お客さんが減ってたと思ったら何も言わずにドロン!最悪だ!
幸い、貯金が僅かだが残っていたから直ぐにはどうこうしないがそれも持って3ヶ月ってところ。早く別のバイト先を見つけないとと思って、いそいそと月3万ポッキリのボロアパートに帰ってみると我が愛しきボロアパートは絶賛炎上していた。
「そんな…」愕然ととしながらよく燃える築30年を超えて木造ボロアパートを前に立ち尽くしいると。
向こうから、美人で最近ご主人を亡くして未亡人になった大家さんが慌てて走ってきた。
「真田くん、無事だったの!」
「大家さん…」とショックから立ち直れないながら、茫然としながら返事を返す。
「最近、近所で多発してた放火みたいなの。幸い怪我人は出なかったみたいなんだけど、君が無事で本当に良かったわ」と大家がホッとしながら出火の説明をしてくれた。
「俺の住む家が。それに、今日バイト先が潰れてしまって…」と短く溢すように言うと。
「ああ、そうなのか?ああ、それは大変ねぇ。そうだ、私の持っている他のマンションの管理人室が空いてるからそこに住めばいいわ。ちょうど、そこのマンションの管理人が辞めてしまって新しい人を探してたのよ。だから、そこの管理人をやってくれれば家賃はいいわ。それに少ないけどバイト代も出すわよ」と思っても見ない好条件を提示してきた。
「本当ですか⁈」
「その代わり、そこの管理人は守秘義務が厳しいのと訳ありの人が多いけど大丈夫?」
「大丈夫ですよ!俺、口は堅いし話すような友人関係もほとんど無いですから」と飛びつく様に大家さんの肩を両手で掴み顔を近ずけながら鼻息荒く速答した。
「あ、あら、そうなの。じゃあ、書類を書いて貰わないと行けないから家まで来て貰える?」
「ありがとうございます大家さん」
と住む場所とバイト先まで確保できて、ウキウキしながら大家さん家にいき書類を大して確認せず署名をしてしまった。
大家さんの俺を見る目が怪しく輝いているのに気づかずに・・・。
そして、俺はそこのマンションの管理人として働く事になった。
そのマンションが悪魔の住むマンションとしてご近所では有名な通称パンデモニュウムマンションと呼ばれるマンションの唯一の管理人として
…何故こうなった?