崩壊した日常
遥か昔、世界には神や化物といった非科学的なものがいるとされていた。
多くは、天災や呪いといったものなどが太古にはあったとされ、それを神や化物に写し表していた。
日本にも多くの神や化物が日本神話などによって存在したとされている。
しかし、今では科学で解明できないものは存在しないものとしていて、多くの人はそれを当たり前だと思っている。
非科学的なものは元より存在しない。
勿論、それは全くもってその通りだと俺も思っている。
しかし、それは間違いでもあるとも思える。
なぜなら…
この国には、妖という化物が存在するのだから……
だが、その存在に気づくものはこの国にはほとんど……というよりは一握りもいない。まず、それを視界に入れたというものがいないということが多くの理由となる。どうやら妖には一般的な人では見られないという特性があるらしい。俺のような特異体質を持っているような人には見えるということのようだ。
妖について研究できる者がそういったような力がある人でないと視認すらできないので解明できることが極めて少ないのだ。
日本は平和を象徴とする国と言われるがそんなことはない…影で潜む得体の知れない化物を相手にしていることを政府や国民は知りもしない。