長い夜の終わり
村長との戦いを見てこいつには半端な攻撃は通じないのはわかった。一気にかたをつけてやる。
《キィーーン》
弓を構え弦を引くと白く輝く矢が現れる。
その瞬間金色のオークは一気に距離を詰めて攻撃してきた。
「おおぉ!ヤバイ」
なんとか回避をする。安心する間も無く次々に攻撃を仕掛けてくる。
どうやら向こうもこの弓が警戒するべきものだと感じたようだ。
3メートルは超える鉄くずみたいな棒を軽々持ち凄まじい速度でこちらを攻撃してくるがどうにか反応し次々に回避していく。
こちらも回避が限界で弓を構える時間がない。
集中を途切らせたら一瞬で死ぬ紙一重な状況ななか、どうにか勝機を見出すためチャンスを伺っていると金色のオークが痺れを切らしたのか村長のときに見せた雄叫びをあげる動作をした。
「そいつはさっき見せてもらった!」
範囲も先程ので予測はできたので安全だと思われる距離まで一気に下がると弓を構え弦を引く!
金色のオークは雄叫びをあげた!
こちらがあまりにも早く移動したのに驚いたようだが雄叫びをすぐにやめることは出来なかったようだ。オークの周辺に衝撃波が走る。
このチャンスを逃すわけにもいかない。
一気に魔力を込め光り輝く矢をオークに向け放つ。
《ゴォオオオオオ》
地面を削りながら飛んでいく光は瞬く間にオークを飲み込んでいく。
俺はその場で倒れこむと凄まじい吐き気が襲ってきた。身体に力が入らない。
(倒せたか!?)
世界がユラユラ揺らいで見える視野を感じながら地面が削れている方向を見る。
そこには金色のオークが瀕死の状態で立っていた。
(あぁ。渾身の一撃でも倒しきれなかったか...)
もう立ち向かう力が残っていない。
そう思った際オークの胸から刃が飛び出してきた。
「不意打ちで悪いな。だが負けるわけにいかないんでな」
ズドンッッッ
金色のオークが倒れた。そして倒れた先にいたのは村長だった。
「おう。生きてるか?」
朝日が昇り金色に光る毛色がキラキラと村長の顔を照らす。
「おかげさまでなんとか」
動けない身体でハハッと軽く笑うと村長もガハハっと大きく笑っていた。
朝日が昇るなか笑い声が響く。
どうにか無事朝が迎えられてよかった。心地よい笑い声とともに俺は意識がなくなっていった。




