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閑話休題2:私と由香と…… 4

☆☆☆由香視点



「はあ……なんで私が……」


 生徒会室で仕事しながらため息をつく。今日ため息をつくのは何回目かしら……


「それにしても、今日は仕事が早いな、ちびっこ会長」


「そう? いつも通りじゃない――って、何身構えてるの?」


「あ、いや。なんでもないよ」


 ああ、そういうことね。舞奈はいつも俊の鳩尾に一発入れているものね。やっておいた方がいいのかしら……? まあ、やらなくてもいいわよね。


「今日は終わりよ。お疲れ様」


 書類へのサインとか、整理とかが一段落。今日は終わっても問題ないだろう。


「ほんと、今日はすごいね。なんか、由香と仕事をしてるみたいだったよ」


「そ、そう……?」


 本人なのだけれど……


「そうそう。なんか今日は舞奈が由香で由香が舞奈みたいなんだよ。なんかあったの?」


 う……さすが親友。鋭いわね……


 瑠奈には話してもいいかもしれないわね……?


「瑠奈、少し書記内容を確認したいから少し残ってくれる? 後は解散でいいわ」


「え? 別にいいけど」


 瑠奈は少し戸惑っていたようだったが、承諾してくれる。


「ちびっこが残るんなら俺も手伝うぜ?」


「そ、そうですよ。私も手伝います」


 俊と瀬之原さんは自ら仕事を手伝ってくれようとしてくれる。いい仲間を持ったわね。


「ありがとう。でも、私と瑠奈だけ十分よ。先に帰ってくれて構わないわ」


「で、でも……」


 瀬之原さんはそれでも、という顔をする。


「そうか。それじゃあ、先に失礼するぜ。行こうか、瀬之原さん」


「え……あ、はい……」


 瀬之原さんは俊に連れられて生徒会室を出る。


 さて、これで話せるわね。


 私は今朝あったことを全て瑠奈に話した。


「大丈夫? 舞奈。どこか頭でも打ったんじゃ……」


 瑠奈は心配そうな目で私を見る。


 最初から信じてくれるとは思ってなかったけど……


「あのねぇ……私だって信じたくないわよ……」


「まあ、今の舞奈なら分からなくもないかな」


「どういうことよ?」


「だって今の舞奈、超お嬢様オーラが出てるから。やっぱり姿勢なのかな? 今日の由香からは感じられなかったんだよね」


 瑠奈は一体私をどんな目で見ているのかしら……


「それで、私にどうして欲しいの? 由香」


「ええ。とりあえず、この原因を考えて欲しいのよ。それに、あのバカ舞奈を捕まえる手伝いもね」


「しょうがないなぁ。親友の頼みとあっちゃ、断れないね。原因はともかく、舞奈を捕まえる必要はないと思うよ?」


「どういうこと?」


「多分、明日になったら向こうから泣きついてくるんじゃないかな?」


 えっと……意味がわからない……


「明日になればわかるよ。で、原因だけど由香って魔女なんじゃないの? ということは、この学校にはあと6人魔女がいるってことに……はやく山〇くんをさがさないとっ!」


「本気で言っているなら殴るわよ?」


「あはは、じょーだんだよ。でも、二人の衝突が気になるところだね。あと、舞奈が追っていたって言うその黒猫かな」


「やっぱり考えるとこは同じなのね。とりあえず、明日にならないと分からないということね……」


 私は舞奈として家に帰った。うちの屋敷にはかなわないけど、やっぱり立派な屋敷よね。私のうちが洋館ならば、舞奈のうちは武家屋敷。とても落ち着く和だ。


「お帰りなさいませ、お嬢様」


 家に帰ると、ダンディーな男の人が迎えてくれる。もしかすると、舞奈の執事なのかもしれないわね。


「今日も一日お疲れ様でした。お風呂の準備ができておりますので、先に入ってきてください。そのあいだにご夕飯の支度をしてまいります」


 私は唖然とした。


 なに、このできる執事は……?


 いえ、これが普通なのかもしれないのだけど……


 ねぎらいの言葉なんか初めてかけられたわよ……


 それに、帰ったらお風呂の準備ができているって……


 最高じゃない! もう戻れなくてもいいかも……


 その夜、私は舞奈としてとても満喫することができた。

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