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閑話休題2:私と由香と…… 2

☆☆☆由香視点



「いたたた……」


 全くなんなのよ……


 あまりにも突然過ぎて、避けることに失敗してしまった。


 今日は久しぶりに早く家を出たのに、そういう時に限ってこういうことに巻き込まれるのよね……


 なんなんだろう、このジンクスは……


「姉様! 大丈夫ですかっ!?」


 一緒に登校してきた美玲ちゃんと誠くんが走りよってくる。


「ええ。大丈夫よ……って、えっ!?」


 私の目線の高さに、美玲ちゃんと誠くんの視線があった。


 何があったの……?


「舞奈! あなたは一体……――っ!?」


 振り返ると、私はありえないものを見上げていた。


「――私…………?」


 目の前には私がいた。驚いているのは今向かい合っている私も同じようで、私をみて唖然としている。


「おい、バカ。なにやってんだ」


 急に頭にごつん、という衝撃が走った。


「うぅ……いきなりなんなの……?」


 振り向くと、伊集院先輩が私の後ろにたっていた。


「すまない。なんか、うちの愚妹が迷惑をかけたようだな」


 私は頭を掴まれ、頭を下げさせられる。


 理不尽じゃないっ!?


 ちょっとまって。とりあえず、状況を整理しましょう。ええっと、あの時舞奈が私の方に走ってきて、ぶつかった。気付いたら私が舞奈になっていた。


 うん。ありえないわね。


 何このアニメみたいなシチュエーションは……


「由香姉様? どうかしたのですか?」


 美玲ちゃんは自分の体をあちらこちら見ている安心院由香に疑問を持ったらしい。私なのに私じゃないって複雑ね……


 さっきの仮説が正しいとすると、私の体の中には舞奈がいるということになる。なんだか、とても嫌な予感がするのだけど……


「ううん。大丈夫だよ、美玲ちゃん。じゃあ、私は行くわ。仕事頑張ってね、舞奈ちゃん」


 え……? 仕事ってなに?


 私の体に入った舞奈はにやりと笑って、私の横を通っていった。


「ほら、舞奈。俺たちも行くぞ」


 私は会長に襟袖をつかまれ、引きずられる。


「ちょっと、本当になんなのよーっ!!」


 私にできることといえば、引きずられながらこの理不尽な状況の文句を叫ぶことだけであった。





「終わったわよ」


 私は生徒会室につれられ、本当は舞奈がやるはずだった仕事を終わらせた。


「お前、そんなに仕事できたっけ……? ていうか、それなら俺必要なかっただろ……」


「知りません。それでは私は失礼します」


 とりあえず、私は安心院由香の教室に急いだ。私の体の中に入った舞奈が余計なことをしていないかとても心配になったからだ。仕事中もそれが気が気でなかった。


「ま……由香!! ちょっといい!?」


「どうしたの?」


 教室の中で安心院由香は優雅に朝のティータイムを楽しんでいた。


「何やっているのよ、貴方は……」


「見てわからないの? いつもの由香じゃん」


「私はそんなことをやった覚えはないわよ! そんなことより、ちょっと顔を貸しなさい!」


 私は舞奈をつれて廊下に出た。

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