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閑話休題2:私と由香と…… 1

クリスマスイベント!


今回からまた閑話休題です!


主人公は伊集院舞奈。副主人公は安心院由香です。



☆☆☆舞奈視点


「ちびっこ会長、これ頼むわ」


 二天堂は机の上に書類を置く。


「だから、ちびっこっていうなっ!!」


「みぞおちっ!?」


 私は二天堂の鳩尾みぞおちに正拳突きをキメる。


「ほら、舞奈。馬鹿は放って置いていいから、仕事をおわらせなさい」


「わかってるよぉ……」


 由香に急かされ、書類を読んでからサインをする。生徒会役員が決まって数日。由香は会長補佐として、仕事の合間を縫ってちょくちょく生徒会室に顔を出してくれている。


「はあ……私、由香になりたいよ……」


 由香のプロポーションはモデル並みで、誰もが憧れるほどのものだ。事実、本人は知らないみたいだけど、ファンクラブだって存在するし、自分と比べると正直、理不尽にすら思える。


「私になったところでいいことはないわよ?」


「そうかなぁ……?」


 そうは言われても、やっぱり羨ましいものには変わりない。特に身長。


「そうよ。あなたの場合、身長が欲しいだけでしょう? それなら他人になるより、身長を伸ばした方がいいんじゃないの? 元の素材はいいのだから」


「むっ……私だって身長伸ばすために頑張ってるんだからっ!」


 毎日牛乳飲んでるし。


「知ってた? 日本人の体じゃ牛乳の栄養素は吸収できないらしいわよ」


 衝撃の事実っ!! これまでの私の努力って……


「ま、まあ、これから身長は伸びるわよ」


「そうかなぁ……」


 小学生の時からほとんど身長が伸びてないから不安しかないんだけど……


「悩んでいても仕方はないわよ。今やれることは書類に目を通すことでしょ?」


「……うん。そうだね」


 最近は生徒会の引き継ぎの書類に追いやられる日々。こんな書類の山をポンポンとこなしてた兄貴って本当に凄かったんだなぁ……




 ある朝、私はいつもより早く家を出た。というのも、生徒会の仕事がお昼と放課後だけでは間に合わないからだ。


「たく……生徒会に由香ちゃんが入ってなかったと思うと相当怖いな……」


「そ、そんなとこないもんっ!!」


「そんなことあるだろ。だいたい、なんで俺がこんな朝早くから登校しないといけないんだよ」


「しなたないじゃん。由香ばっかりに迷惑をかけるわけにはいかないし……頼れるのは兄貴だけなんだから……」


「ま、仕方ないか……」


 嫌がりながらも来てくれる兄貴。なんだかんだ、助かっている。


「ん? この学校に野良猫なんていたっけな」


 学校の門から下足置場までの道。私と兄貴は道端に黒い猫を見つけた。


「あっ!! 横切られた!!」


 黒猫に横切らた。なんて不吉なんだろう。


「気にするな。ただの言い伝えだし」


「そんなの関係ないっ! 横切り返してやるんだからっ!」


「ちょっ! バカ! 仕事はどうするんだよ! ていうか、横切られたから横切り返すってなんなんだよっ!」


 兄貴の言葉には耳を傾けず、私は黒猫を追いかける。とにかく追いかける。やり返さないと気が済まないんだからっ!


「あ、由香!! そいつ捕まえて!!」


 黒猫はちょうど登校してきた、由香の方に逃げていった。


「え?」


 黒猫は由香の股下をすり抜けて、どこかに消えてしまった。だけど、今はそんなことはどうでもいい!


「ちょ!! 由香! どいてぇえええっ!」


「ええっ!? 舞奈!? 貴方何して――」


 盛大にぶつかっちゃいました。

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