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私と執事とみんなで打ち上げ

「それで? なぜ貴方達までいるのかしら?」


 試験の打ち上げ。私の屋敷に来たのは瑠奈だけではなかった。


「いやぁ、瑠奈ちゃんに誘われてね」


「楽しそうだったからついてきた!」


 そう語るのは、伊集院兄妹。


「ほら、打ち上げだし、人数いた方が楽しいでしょ?」


「そうね。人数が多いことに越したことはないわね」


 とりあえず、全員を居間に通す。


 ピンポン――


 パーティーの準備をしていると、チャイムがなった。


「誰かしら? 絢介……は準備中ね……」


 仕方がなく、私が出る。


「よっ! お嬢」


 玄関に立っていたのは、私のよく知った人物だった。


「俊じゃない。どうしたの?」


「絢介に打ち上げをするって聞いて、飛んできたんだ」


「そういうことね。ほら、上がりなさい」


 絢介が人を招待するって珍しいわね。そう思いながら、私は俊を居間に案内する。


「あ、俊兄様」


 俊を連れて今に戻ると、誠くんと美玲ちゃんが口を揃えた。


「よお、誠、美玲ちゃん。久しぶり」


 もちろん、二人と俊は面識がある。というのも、以前社交パーティーで対面しているからだ。


「って、あれ……? 誠、お前はそれでいいのか?」


 俊は、目の前の光景に疑問を持ったらしい。


「兄様、人間ってあきらめが肝心なんだよ……」


 誠くんは悟った顔をしている。


「その歳で悟るにはまだ早いだろ! ていうか、篠原……お前……」


「誠っちって可愛いよねぇ」


 瑠奈はもちろん悪びれる様子はない。


「黙れショタコン!」


「ダメだよ? 誠っち。お姉さんには敬語を使わないと」


 瑠奈は膝の上にいる誠くんの頭をわしゃわしゃと撫でる。


 俊はというと、その光景を無言で見守っている。絶句している、と言った方が正しいかもしれないわね。


「で、そっちのちっこいのは?」


 俊は伊集院さんを見る。そういえば、初対面だったわね。


「ちっこいのっていうな! こう見えても高校二年で、学年三位なんだから!」


「……ていう夢でも見たのか……?」


 俊は哀れみの目を向ける。


「ちがーうっ!」


「みぞおちっ!?」


 伊集院さんは見事と言わんばかりのパンチを俊の鳩尾みぞおちにキメる。確か、伊集院さんって空手の有段者じゃなかったかしら。


「兄貴ぃ……」


「どんまい、合法ロ――」(バタン)


 負傷者二名。なにをやっているんだか……


「ほら、打ち上げを始めるわよ」


 このまま、放置しておいたら混沌カオスな光景しか思い浮かばない。そうなる前に、手を打つ。現状、混沌カオスだけれど……

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