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閑話休題1:誠と猫と不思議な2日 1

 閑話休題の使い方が間違いなのは知っていますが、いい表現が見つからなかったので……


 今回は作者の誕生日ということで、ちょっとした番外編です

 

 主人公は誠です

「あぶねぇっ!」


 俺は気づいたら車道に飛び出していた。


「誠!? 大丈夫!?」


 ぎりぎりのところで車を躱した俺のところに美玲がやってくる。


「あ、ああ……どうにか……」


 相当寿命が縮まった気分だ。まあ、それもそれ。命が一つ助かっただけいいとしよう。


「お前、大丈夫か?」


 俺は、俺の胸の中で動くモノに声をかけた。そいつは心なしか頷いたように見える。


「駄目だよ、猫ちゃん。渡るなら横断歩道を渡らないと」


 美玲は俺が抱えている猫を覗き込んでそんなことをいう。


「美玲……猫にそんなこと言っても仕方ないだろ……」


「なんとなく、だよ?」


 ああ、美玲……可愛すぎるだろ……


 いやいや、そんなことより!


「こいつ、野良かな?」


「ううん、首輪ついてるし違うんじゃないかな? それにしても、可愛いね。この猫。私にも抱かせて!」


「ああ」


 俺は美玲に猫を渡す。


「うわぁ、ふかふかだぁ」


 美玲はぎゅう、と猫を抱きしめる。


 羨ましいな! 獣畜生めっ!


 そんな目で猫を見ていると、猫はぴょん、と美玲の腕から飛び降りた。


「おうちに帰るのかな?」


「だろうな。姉様たちも待ってるだろうし俺たちも帰ろうぜ」


 俺達は去っていくそいつを見送り、屋敷に帰った。





「誠くん!? どうしたの、その格好?」


 屋敷に帰ると案の定、姉様に俺の服が汚れていることに気付いた。結構ダイナミックにダイビングしたからなぁ……


「えーと……名誉の負傷だ! 姉様は気にしないでくれ!」


 口からでまかせというのはこのことだろう。流石に無理があると自分でも思う。


「あら、そう? 誠くんがそういうならそういうことにしておきましょう。でも、あまりやんちゃしたらだめよ?」


 姉様は聞いて欲しくないことはこちらに追及しない。もちろん、それが重要なことならば話は違ってくるのだが……それが、姉様の優しさだと俺は思う。少し勘違いしているような気もするけど、まあ良しとしよう。ちなみに、絢介兄様が何も聞かないのは無関心とか優しさとかではなく面倒くさいから、というのもよく知っているつもりだ。


「とりあえず、誠くんはシャワーを浴びてきなさい」


「はーい」


 風呂から上がり、部屋着に着替える。


 それからいつもどおりに過ごし、部屋に戻る。


「今日は大変だったな……寝よ寝よ」


 窓を閉めるべく、窓際による。


「あれ? お前は、昼の」


 窓の外、芝生の上にそいつは座っていた。全身が黒い猫。目は綺麗な黄色。むしろ黄金色だ。その目は俺を引き込もうとする。


「なんだ? 恩返しにでも来てくれたのか?」


 もちろんそいつは何も言わないし、反応もしない。ただ、じっと座っているだけだ。


「ま、猫だしな。猫に話すなんてどうかしてるな、俺……」


 本当に俺は何してるんだろ……


「はあ……俺も猫になってみたいな。気楽に過ごせるだろうし、美玲に抱っこされるし……」

 

 って、俺はなに猫に嫉妬してるんだよ!?


 俺は大きくため息をつく。


「……もう、車道には出るなよ。轢かれても知らないからな」


 俺は窓を閉め、眠りについた。

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