私といとことダメ執事
「お嬢様。前回の話ですが少し良い話過ぎたのでは?」
「やっぱりあなたもそう思うわよね。あの作者は何でもかんでもいい話風にしたがるからしょうがないのだけど……」
「いい話風にされてはドタバタさせられてはこちらが迷惑なのです。作者様きかれてますか? これからは執事ダラダラで宜しくお願いいたします」
ピラッ
「あら? 何か降ってきたわね」
「ええ。メモ用紙のようですが……」
「えっと、なになに? 『これからはミステリー要素も含めていくからよろしくっ! ちなみに、人が死ぬようなミステリーじゃないから、どっかのパクリとかいうなよっ!』……」
「はあ……あの駄作者は何を考えているのでしょう……」
「さあ……? なにはともあれ、第二章始まるわよ!」
「お嬢様。美玲様と誠様が屋敷にいらっしゃるそうです」
とある日曜日。昼過ぎに執事からそう伝えられた。
「美玲ちゃんと誠くんが? いつ頃来るの?」
ピンポーン--
「到着したようです」
「はぁっ!? どうして言わなかったのよ!? もてなしの準備もできていないじゃない!」
「いえ、先ほど留守電に気付いたものですから。致し方ありません」
「仕方なくないわよ! あんた今日昼過ぎに起きてたでしょ!? 朝から起きてたらこんなことにはならなかったでしょっ!?」
「ええ。素晴らしい睡眠時間でした。しかし、お嬢様が留守電を確認していればこんなことにはならなかったかと」
こいつは……
ピンポーン--
「とりあえず、早くでないと」
急いで玄関に向かう。
「こんにちは! 由香姉様!」
二人の元気な挨拶が重なる。うん、子供は元気に限るわね。
二人は私のいとこにあたる。二人も小学校5年生だったっけ。ちなみに、美玲ちゃんと誠くんもいとこ同士だ。
「さあ、二人とも入って」
私は二人を客間に案内し、お茶を出す。
……って、これって執事の仕事じゃない! あいつは何をやっているのかしら……
「あれ? 絢介兄様は?」
執事の行方が気になるらしい美玲ちゃん。
「あんなやついいから遊ぼうぜ、美玲」
執事のことはどうでもいい、というか敵視している誠くん。
それにしても、あの執事は何をしているのだろう。
「二人とも、ちょっと待っててね」
私は急ぎ足で屋敷中を探すが、見つからない。
となると、あいつの部屋か……
「ちょっと、絢介? 部屋に篭って何をしているのかしら?」
扉をあけて、執事の部屋の中に入る。
「すみません。子供は苦手なもので。それに、お嬢様も女性ですので母性本能がくすぐられるのではないのですか?」
「嘘はダメよ? この前二人が来たときは遊んでたじゃない。それより、パソコンで何を見ていたの? 私が来た途端消したようだけど」
「さて、なんのことでしょう」
「あ、そう。じゃあ私はブレーカーでも落としに--」
「お二人のお世話ですね。お任せください。なんせ私は子供好きですので」
「あなたさっき……」
子供が苦手って……
「ははは。なんのことだか。それでは私は客間に向かいますゆへ、失礼致します」
そう言って執事は去っていった。
全くなんなのよ……あいつは……




