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REAL GAME  作者: 野澤 ちか
53/77

第6話

すみません;


5話を、更新していましたが


修正を兼ねて、最後の方を少し加筆しました。


なので5話を22日の4時40以前に読まれた方は、もう一度、目を通して下さい。


本当に申し訳ありませんでした 汗

「4回戦のゲーム説明を行う前に、現時点の全会場の皆様のゲーム結果をお知らせしておきます。第1は20名、第2は11名、第3は13名、第4は23名、第5は15名、第6は12名、ここ第7は14名、第8は19名、第9は16名、第10は17名、計160名が第4回戦に出場となっております」


食堂内は、にわかにざわつく。


僕自身も動揺を隠せず、みっともないと思いつつ案内人の説明を呆けた態度で聞いていた。


160名って・・・そんなに減っていたのか?


僕は初日のゲーム後に管理人が言っていた事を思い出そうと、手でこめかみを押さえた。


えーと・・・



──緊張しながら終わられた1回戦。僕は安堵の溜め息を吐きながら案内人の話を聞いて・・・


そう、そして──



‘これをもって、第1回戦を終了・・・全会場の皆様のゲーム結果をお知らせ・・・第2は43名、第3は52名・・・ここ第7は58名・・・第9は64名・・・計650名が第2回・・・


──ああ、そうだ。


自分の脳が求めていた記憶を思い出した事に満足し、頭の中で整理を始める。


1回戦が終わった時点で、650名が生き残っていた。


しかし、それ以前にゲームに参加した者は1000名だったはずだ。


つまり・・・たった3回のゲームをし終えただけで、840名が負けて──死んだ?


「・・・・・・」



この異常に高い敗退率を考えた途端、背筋がゾクッとした。


それと同時に、僕も含めて僕と関わりの深い桜雪やアリア、エディがこの場に居るのが不思議な位凄い事だと感嘆する。


だってそうだろう。


確かに100人がいた第7会場の参加者は、もう14名しか残っていない。


その内の14名の中の僕達4名が、まだ──勝ち残っているという事実。


息苦しさで目眩がする位、その事実が僕の頭に残っていた。


そんな事解りきっていたのに・・・






「──4回戦は」


その低く澄み渡る声で、再び現実に引き戻される。


「他会場の参加者とゲームを行います」


台詞と共に、一層、参加者のざわめきが大きくなった。


「1時間後にここから離れ、第8会場の参加者と別の会場でゲームをして頂きます。食事を終えられた方で部屋に荷物がある方は速やかに支度をして、ここに集まっていて下さい。では、食事を始めて下さい。失礼します」


ひとしきり説明をし終えた後、案内人は一礼してその場から離れた。


数少ない参加者達は戸惑いながらも、食事に手をつける。


僕もゆっくりとパンを千切っていた。


「・・・・・・」



大丈夫。いずれ他会場の者と戦うだろう事は、ちゃんと想定内だった。


小さくなったパンを上品に口に頬張りながら、静かに覚悟を決める。


「──賢治」


「え?」


「額、汗掻いてる」


アリアに指摘され、そっと自分の額に手を当てる。


「ほんとだ・・・」


そう言われて初めて、自分が緊張で全身汗ばんでいる事に気付いた。


途端にシャワーに浴びたくなる衝動に駆られる。


「賢治、ほんとに風邪引いてるんじゃ無いかな?」


エディが心配そうに僕の顔を覗き込み、額に手を当てる。


僕はそれをやんわりと制して、大丈夫だと力無く笑った。


──理由は腹が立つぐらい分かってる。






心配無いと自分に言い聞かせる様に呟きながらも


僕は4回戦に言いようの無い不安を感じていたのだった。

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