第2話
ポーン
前に置いてある時計が8時を差した。
中央に立っている女性がマイクを持って一礼する。
「皆様、お早うございます。体調はいかがでしょうか?朝食が終わって30分後に第2回戦を開始します。食べ終わっても室内から出ないようにして下さい」
喋り終えた女性は、室内から出て行った。
食事が運ばれていくが、テーブルはちらほらと隙間でスペースが空いている。
食事を終わらせた頃に時計を見たら、8時35分になっていた。
後から来た人は文句を言っていたが、遅れた人は誰1人朝食を取らせて貰えなかった…
結構、厳しいんだなぁ……と漠然に感じる自分
何かあれです、部活の後輩がミスしたのを先輩が叱って
「素振り100回!」
とか言って愛のむちを与えるみたいな……
うん、自分で思いついてて例えが微妙におかしいや。
てゆか、愛のムチとか古いからっ!
と、頭の中で展開された1人ツッコミを切り裂く様に、無機質な声が全体に行き渡ってきた。
「参加者全員が揃いました所で2回戦の説明をさせて頂きます。対戦相手は昨日も言いましたが目の前の方です」
ほのぼのとした空気は沈んで、一気に体が重たくなっていく。
──半分がここで落とされる……
私は勝てる?
目の前にいる対戦相手を蹴落とす事何て出来る?
「──だめだめっ」
甘い気持ちで戦わないって決意したばっかりなのに……
「2回戦はダークネスゲームです」
ダーク?って……
───闇?
「これから皆様には真っ暗な異世界に移動して頂きます。それぞれの参加者達は、人も音も光も無い狭い空間の中で無制限に過ごして頂きます。出たいと思ったら、空間の中にあるくぼみにネームプレートをはめて下されば脱出出来ますが、その時点で敗者が確定。対戦相手より、より長く居れた方が勝ち残ります。尚、対戦相手がギブアップした時点で勝者も抜け出せる様になっています」
闇の中…
それが、2回戦?
「──古代から人々は常に暗闇と戦ってきました。襲いかかる訳でも無い存在に怯え、打ち勝とうと策を練る……。暗闇を制するものが勝利を制します。皆様の健闘を祈ります」
「暗闇を制する…」
誰に応答を求めるでも無く、私は無意識に呟いていた。
──正直言えば、暗闇と戦うって言われても現実味が湧かない
でも勝たなきゃ。
私は背筋をピンと伸ばして、唾を呑んだ。
「──では、これより第2回戦を開始致します」
最近、評価や感想を貰えて嬉しい自分です (笑
こんな作品でも読んで良かったって思って下さる人がいる。
それだけで充分過ぎる程、頑張ろう!って思えてしまう…
私事ですが、テストが終わっても、これから市総体に向けてレギュラーを勝ち取る為に今まで以上に部活を頑張らなきゃです!
ですから更新はまちまちかもですが、なるべく投稿する様にするので宜しくお願いします;