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第三章

第三章 お泊り会のカタチ。



夜は長く、不安や寂しさが心を壊す。

君との夜は、幸せに満ち、心を癒す。

二人で過ごしたあの夜を・・・。

一人で過ごしたあの夜を・・・。

全て忘れさせてくれる?

僕は君を消し去りたい。

僕は貴女を忘れたい。

僕は僕を傷つける。



家に着くと何故か家の前で男女がゲームをやりながらイチャついていた。

僕は“はぁ”とため息をついてから男女に声をかけた。

「渡と波子さんは人の家の前でゲームしながらイチャついて僕を待ってたんですよね?しかも“スタダス(stardust)”やりながら・・・。」

“はぁ”ともう一度ため息をついてから続ける。

「家の合鍵持ってるんだから入ればいいじゃないですか・・・まぁ夏なんで寒くないですが暗いでしょうに・・・。」

「とりあえず裕二、今日泊まるから、よろしく!」

その言葉を聞いた瞬間僕は動いた。

まずは右足で一歩、それから左足を前に出して右にステップを踏む。そのあとは右足を軸にして身体をひねって・・・。

「緋焔爆風脚!!」と、叫びつつ回し蹴りを繰り出した。

すると渡と波子と呼ばれた男女はゲームを持ったまま

「「影走り・・・」」と同時に言って横に3回連続でステップした。

そして渡だけ愛花の元へ行き

「下着つけてないちょうど良い位の胸の少女が居た!エロゲのルートフラグか!?」

どうやって考えたらそれがフラグなんだよ・・・まぁ、波子さんが何とかしてくれるだろうと思い僕は鍵を開けて家の中に入る。

ドアを閉め靴を脱ぐと僕は自分の部屋へ行く為に階段を上る。

途中で立ち止まって呟いた。

「あぁ・・・終わった。涼霧さんが、愛花が・・・染まる。」



嫌な予感というものは的中するものでして・・・。

夕飯を食べてるところで“何故か卑猥な声や音”とかがテレビから流れてるんだよね。

どうしたらこうなるんだろうね・・・。

そう思いながらも僕は姉ちゃんが朝、作っておいてくれた味噌汁をすする。

僕は味噌汁を一旦置いてご飯を手に取ると冷凍の鮭をオーブンで焼いたやつと共に口に運ぶ。それと同時に周りを見ると雑談中・・・。

もはやテレビから流れてる“卑猥な声や音”は完全にBGMと化していた。

「渡・・・お前は死ね!てか、姉ちゃん帰ってきたらマジで殺されるぞ?姉ちゃんのコレに対する耐性ゼロだから!」

僕が箸でテレビを指し必死に訴えるも渡はあっさりと

「お前それ何回目だよ?純子さんならさっき電話で今日は彼氏の家に泊まるってさ」

そう言って切り捨てて、さらに僕に攻撃をくれた。

「何で渡が姉ちゃんと連絡取れるんだよ!?波子さんは独占欲がメチャクチャじゃなかった?そして姉ちゃんは渡を敵視してたのに何で!」

その答えは波子さんが教えてくれた。

「この前、純子さんに泣きゲー貸したらもっと貸してって言ってきた。それに渡は毎日楽しくしてくれるから・・・♡」

それだけ言って波子さんは愛花との会話に戻った。

泣きゲー・・・ね。

“はぁ”今日何度目か分からないため息をついて僕は夕食を食べるのに専念した。

僕と同じ方法でやらされるハメになるとは・・・姉と弟か・・・。

などと考えているとあっという間に夕食を食べ終わり、風呂の準備を始めることとなった。僕は風呂、渡は食器洗い、愛花と波子さんは寝る場所の確保。

皆で手分けすると意外と早く終わった。

「ということで!夏休みも近いことですし、ホラーゲーでもやりますか!」と、いう僕の提案を渡はまたまたあっさりと切り捨てて、今日発売の『Stardust3 永遠の星空』をやることになった。

が、二つの声が上がった。

「僕買えませんでした~」

「私ゲームやったことありませ~ん」

渡は考えるポーズをしたあとひらめいた!という感じで手をポンとすると

「買えなかった裕二には追加システムを!やり方すら知らない初心者の愛花ちゃんには“スタダス”の基本システムを教えてあげるよ!っとその前に・・・これこれ」

と、言いながら渡は自分の鞄から携帯ゲーム機を二台とソフトを二本取り出すと愛花にはソフトとゲーム機を僕にはソフトだけを渡してきた。

僕はすぐ自分の部屋に携帯ゲーム機をとりに行く。

そして戻ってきたとき既にさっきまで自分がいた部屋とは思えないくらいの飾り付けがされており、テレビではスタダスのPVが流れていた。

「どこのゲームショウの真似事だよ・・・。」と、渡に言いつつ僕はケースを空けディスクを取り出すとそれをゲーム機に入れて起動させた。

公式で見まくったOPをSTARTボタン連打で飛ばし、出てきたタイトル画面でnewgameを選択しキャラクリ画面に移った。

「意外と多いな・・・髪形だけで50種類か・・・って初期の服だけで200種類あるんだ・・・見てるだけで一時間使いそう・・・あっ!これいいな・・・」

と、僕が着々と冒険の準備を始めていると隣では愛花がまずはゲームの操作法から習っていた。

「まずはこのボタンを押して・・・次にこのボタンで選んで・・・それからこのボタンで決定して・・・あぁ波子、ステ上げてないでこっち手伝ってくれ」そう渡がヘルプを出したが波子さんは

「やった!えっと必殺スキルの『十字神撃』ってやつ覚えたよ~渡?」

などと新しいスキルを自慢していた。

「渡、聞いておくけど今回は前みたいにステのオーバーフローバグは無い?あれのせいで前回はステ調整が面倒だったからさ」

「改善されてるぞ~あと敵からのダメのカンストバグも消えてる。ただ女性キャラの下着バグも改善されてるからショックだよ・・・。」

「いや、そこも改善されて正解だと思うよ・・・前回はオンがそれで溢れてたから・・・。」

僕はそういうとキャラの名前を考えるのに専念することにした。

十分後、やっと名前が決まり冒険へいざ出発!と、いうところで渡が説明を始めるということで一旦スリープモードにして話を聞くことにした。

「えーStardustについて説明します。このゲームは主人公をひたすら強化するゲームです。目的はまぁ毎回違いますが魔王退治みたいなもので・・・ってストーリーは面倒なのでゲーム中の会話で確認してくれ・・・次にシステムですが、前回までは据え置き機だったため、引きこもりゲーマー向けだったが今回から携帯ゲーム機になりさらに前回まではオンラインがVSモードだけだったのに対し、今回は協力プレイも増えたのです!」

「今のゲームからして協力ゲーが売れてるからStardustも協力に・・・」と呟きつつ僕は新システムの説明を待った。

「まずゲームの流れについてですが簡単に説明します。作ったキャラでフィールドを駆け巡ります。そしてその辺にいるモンスターに接触するとバトル画面になります。バトルが終了するとフィールド画面に戻ります。はい、次にバトルの説明です。これも簡単に説明するけど、ただキャラを動かして動いてる敵を攻撃して倒すだけ、これはとりあえず波子のを見てもらうのが一番早いな・・・波子、ちょっと見せてあげて」といいながら波子さんのゲーム機にテレビから延びたコードを繋ぐ。するとゲーム画面がテレビに映し出される。

波子さんのキャラはピンク色のツインテールのロリキャラらしい。

ちなみにフィールドは始まりの平原と書いてある。

少し歩くと黒い木みたいのと接触してバトル開始!ロリキャラが元気よく『いっくよー!!』とか言いつつどこからか自分の三倍くらいはある刃こぼれしまくってる剣を取り出した。するとそれを見た渡が

「あれ波子、それ使ってんの?てっきり前回と同じでナイフ系の超連撃で開始一時間で隠しボス撃破とかやるのかと・・・」

そういえばそんなことやってたなぁ~あの時は凄かった。なんせHPが100万以上ある隠しボスを初期装備でノーダメ撃破とかやったんだっけ・・・さすがゲーマー。

そう思っていると波子さんは無言で戦闘開始直後にメニューを開いてキャラのステータスを見せた。それを渡は何度も確認して3回くらい目を擦った後で

「ちょっと待て・・・なんで攻撃力が既に500超えてるんだ?武器は初期装備・・・じゃない!?なんだよその『永遠の落ちてた大剣』って!」

驚く渡に波子さんは自慢げに説明してくれた。

「このゲームは武器の熟練度によって錬金できるの、それで初期装備を強化したら偶然こうなったわけ・・・それで説明するけど今回も武器には錬金時にランダムで名前が付くの一番下の位から“壊れそうな”“普通の”“強靭な”“英雄の”“煌きの”“封印の”“邪悪な”“天空の”“星空の”“無限の”“永遠の”って感じでね。説明書に書いてあるでしょ?」

それを聞いて僕は説明書を見てみた。そこには確かにさっき波子さんが言ったとおりの事が書いてあった。が、そこには“永遠の”が付く熟練度も書いてあるのだが

「一億回も武器を振らなきゃ付かないって、いったいどうやったら一億回も・・・ってまさか!」渡も気付いたらしい。そう波子さんなら出来るはずだ。なぜなら前回の隠しボスをナイフ連撃でノーダメ撃破をやった波子さんなら出来る。

「つまり戦闘ランクを最大まで上げてボス級モンスター相手にナイフ連撃を・・・」

「渡、私は大剣で“永遠の”を出したの・・・だから大剣を一億回振らなきゃ付かない。」

渡は少し考えたが答えが出そうにないらしく、すぐに降参といわんばかりに両手を挙げた。それを見た波子さんはニッコリという感じの笑顔で

「まぁ教えてあげる♪戦闘ランクを最大まで上げたのは正解。だけどその後は違うことをした。まず蜂系のモンスターで麻痺の状態になって次にこの今戦っている木を相手に大剣の初期スキルの『両断』を繰り返すだけで完成♪麻痺のおかげで両断の相手をのけぞらせるモーション時に技がキャンセルされてダメが相手に入らず、ダメが入らなかったことにより普通より硬直時間が長いので麻痺の仰け反りが解けた後もう一度『両断』を使えば無限ループが出来るってわけ・・・わかった?」

波子さんの言ってることは分かった。けどそれでもSPスキルポイントの消費が激しくてすぐにコンボが途切れるはずなのだ。

渡もそのことに気付いたらしくすぐに波子さんに聞いたが「あとで教えて、あ・げ・る♡」と、言った後に止めていた戦闘を開始したので聞けなくなった。

波子さんのキャラはメニュー画面を閉じた途端、さっき覚えたと言っていた必殺スキルの『十字神撃』を使った。

画面が暗転し、ロリキャラが剣を構えたと思った瞬間、画面上から消え蜂系の敵モンスター一体が画面にアップで映し出されたと思ったら十字に切られてそこにダメージが表示され、その後ロリキャラが十字に切られたモンスターを背にして大剣を地面に突き刺すとモンスターにこれでもかとばかりに光が降り注いだ。

それを見た愛花は「綺麗・・・」と呟きながら目をキラキラさせて、渡は「これで中級スキルかよ・・・かっけぇ・・・」と、呟きながら自分のゲーム機のスリープモードを解除した。僕はというとモンスターが可哀そうでしょうがなかった。

ヒット数が100を越えたあたりで暗転がとけ蜂系のモンスターは消滅した。

残るはあと一体、木の形をしたモンスターだ。

ロリキャラは『連脚』という補助スキルで相手の目の前に一瞬で移動するとタイミングを見計らって何かの構えをした。するとその直後相手が攻撃してきた。その攻撃が当たる直前で今度はカウンター必殺スキルが発動する。名前は『花ノ舞・鳳仙花』というスキルだった。

暗転した画面にはロリキャラが映し出され持っている大剣で木の形のモンスターの攻撃をかわして切りつけてからバックステップしモンスターを背にして目を閉じて大剣を上に投げる。

そしてロリキャラは冷たくモンスターに一言

『私に触れないで・・・』

そうロリキャラが言った瞬間、モンスターにさっき投げた大剣が突き刺さり爆発した。

その爆発で大剣はロリキャラの横に突き刺さり暗転が解けると戦闘終了後の画面に切り替わった。

そこで時計は九時を指し『へっへー!九時だぜ!良い子は寝る時間だ!』とか流れ出したのでとりあえず順番に風呂に入ることにした。

「僕は最後でいいからまずは愛花から次に波子さん・・・そして渡が入る。あと波子さんは盗撮用カメラを設置しないでくださいね。」

それを聞いた愛花はささっとパジャマと下着類を持って脱衣所に入り、波子さんは舌打ちをしてゲームに戻り、渡は波子さんに膝枕してもらいながらゲームを始めた。

さてと、と言いつつ僕もゲームを始めた。



愛花が風呂から上がってくると次に波子さんが入るときに渡が一緒に入ってくると言って脱衣所に消え僕は愛花と二人きりになった。

数分の間は二人とも無言でゲームをやっていたが愛花のほうからその沈黙を打ち破った。

「あの・・・裕二君、あのね・・・んと・・・胸、触ってくれないかな?」

どうしたら会って一日も経っていない少女から爆弾発言がこうも飛び出すのだろうと考えていると愛花が近づいてきて僕の手をとると自分の胸に押し付けた。

僕の思考回路はその瞬間ショートした。

そんな僕を愛花は優しく抱き締めて、そのまま押し倒した。

僕に抵抗する力は残っていなかった。さっきのでHPが0になっていたから・・・。

愛花は僕の着ている服を脱がせ肌に触れる。

少しくすぐったくてこらえる為に一瞬目を瞑った。すぐに目を開けると今度は目の前に愛花の顔があり、キスをしてきた。

舌をいれられ唾液を舐め取られ口を離すと糸を引いた。

愛花は満足そうに微笑むと僕の上からどいて、ゲームをもって二階へ行ってしまった。

僕はしばらく動けず頭の中では愛花が微笑むところをループ再生していた。

やがて渡と波子さんが風呂から上がってくると上半身裸の僕を見て渡が

「お前にしては気が早いな・・・頭打ったか?」と、言って愛花と同じく波子さんと一緒にゲームを持つと二階へ行ってしまった。

残された僕は一人風呂に入るために脱衣所へ向かった。



風呂から上がった僕は寝るために自分の部屋に入る。

電気をつけると目の前に愛花の顔があり右には渡が、左には波子さんの顔があり僕はびっくりして後ろにさがり思いっきりドアに頭をぶつけた。

それを見た渡と波子さんはお腹を抱えて笑い。愛花は僕の頭を撫でながら、出かけたときのお返しといわんばかりに「痛いの痛いの・・・痛いの~」と、言いながら笑っていた。

僕は痛いのを堪えて渡たちに何となく分かってはいたが

「何で僕の部屋に皆で集まってるのさ・・・」と、一応聞いといた。

渡は笑うのを止めて良くぞ聞いてくれたと、言った後に

「怖い話をしようじゃないか!夏休み近いし!いや、お前さえよければエロい話でもいいぞ!」腰に手を当てながらそう言った渡に僕はすぐに

「怖い話がいい!というか僕がそういう・・・エ・・・いや・・・は、話しが苦手なの知ってて毎回毎回選択肢に入れてくるよね?」

「って言ってるわりには俺が渡すエロゲを全ルートクリアして返すよな」

渡め、痛いとこだけ突いてくるな・・・確かに全ルートクリアするよ!でも、泣きゲー限定なんだよね・・・。

それ以外のは選択肢以外はスキップしてなるべくアレな要素を飛ばして進めてるんだよね。まぁこのことは渡に言ってないけど・・・。

「それにしてもよくもまぁエロゲをこんなにも積めるもので・・・」

「お前が渡してくるんだろうが!!」と、僕は反撃したが

「そんなに嫌なら突き返せばいいのにねぇ?何でクリアして返すんだろうねぇ?もしかして本当は好きなのかな?エ・ロ・い・こ・と♡」何故か波子さんまでもが攻撃に加わった。

ヘルプを出そうと愛花のほうを見ると、愛花は僕を“ケダモノ”といわんばかりに素早い動きで波子さんの後ろに隠れる。

愛花・・・そっちサイドはケダモノサイドですが・・・と、僕は心の中で呟いた。


そんな無駄な戦いを終え怖い話を開始し始めたのは10時半を回った頃だった。

渡や波子さんの怖いのかエロいのか分からない話が終わり僕の番が回ってくる。

何故か僕の番が回ってきた途端に部屋の電気が消されて渡の持っている懐中電灯が僕を照らした。いつもの事なので気にせず話し始めた。

「とある田舎のとあるアパートに住む男がいました。男はある日、友人と共に夜11時ごろに小腹が空いたのでコンビニまで食べ物を買いに出かけました。途中の交差点で友人が『何か焦げ臭いにおいがする』と言いましたが男には何も臭いませんでした。気のせいということにしてコンビニへ行き、帰りにもう一度その交差点で男は友人に尋ねました。『また焦げ臭い、臭いはするか?』すると友人は『いや、しない。気のせいだったみたいだ。』と言って歩き出しました。そして男が友人を追いかけようとしたときです。友人はいきなり燃え出してあっという間に死んでしまいました。後日、その友人の通夜の帰りに男はある噂を聞きました。あそこの交差点は昔、焼却炉があった場所でそこで殺された女が交差点を通った人を燃やすそうです。自分を殺した人を怨んで・・・。えっと、おしまい。」

「はぁ、今回のは普通だったな・・・いつもはもっと怖いんだが・・・」と、言って電気をつける渡に波子さんは

「あ、あれがふ、普通・・・?十分怖い~」と、渡になきついていた。

愛花は「焼却交差点・・・ん~イマイチかな?」とか呟いていたが気にしないことにした。結局、波子さん以外の反応は薄かったわけだが次は愛花の番だ。僕もちょっと楽しみだったりする。

えっと、と言ってから愛花は話し出した。

「ある公園の怖い話でね。ある女性が会社帰りに一人で寂れた公園に立ち寄ったの。その女性は仕事で酷く疲れていたの。でね、ベンチに座っていると“キィーコ、キィーコ”ってブランコの音が聞こえてくるの。女性はブランコの方を見た。けどブランコは揺れているだけで誰も乗っていなかった。そのかわり砂場には6歳くらいの女の子がいて女性に気付いたらしくスコップを手に持ったまま走り寄ってきます。そして『おねーちゃん、お砂のお城を作るのと、ブランコ押すのどっちがいい?』と聞いてきます。女性は『お母さんは?』と、聞きましたが女の子は同じ事を繰り返し言うので女性は楽なブランコを押すほうを選びました。女の子がブランコに乗ると女性は押してあげました。そして女性は女の子に聞いたのです『何で自分でこがないの?』すると女の子は女性の方を向いてこう言いました。『だって私の足誰かが切ってしまったから・・・ねぇお姉ちゃん・・・お姉ちゃんの足ちょうだい?』それを聞いて怖くなった女性は逃げようとしましたが動けませんでした。なぜなら女性にはもう足が無かったのです。次の日その公園で女性のバラバラの死体が見つかりましたが足だけは見つからなかったそうです。・・・・・・はい、おしまいです。」

唐突に終わる話だったが怖かった。何故だか分からないが怖かった。

だけどその答えを渡はすぐに出した。

「それって三年前、この近くの公園で起きたバラバラ死体事件に似てないか?だってあれって足だけ見つかってないはずだし・・・。」

そう言いながら渡は波子さんのほうを見てため息をつきながら

「あぁ、気絶してるし・・・悪い、今日はもう寝るわ・・・おやすみ~」渡はそう言うと波子さんをお姫様抱っこして部屋から出て行った。

愛花も渡に続くようにして「おやすみなさい」とだけ言って部屋から出て行った。

しばらくして僕は机の引き出しから花柄の日記帳を取り出して胸に抱く。

「僕は結局、何を信じて愛花と本を探したんだろう?・・・僕は何をすれば良いのかな?・・・・・・おやすみ・・・」僕はそう言って日記を机の引き出しに戻して電気を消してベッドに寝転がり天井を見上げもう一度「おやすみ」と、呟いてから眠りに付いた。


やっと一日目が終了しましたね。

今回も長かったですねぇ~前回と同じく「そうでもない」という感じの人が大勢いそうですが、次も長いんじゃないですか・・・作者的には・・・たぶん長い。

そしてお話としてはこの辺まで『願いの形』とはあまり変わらない展開なのですが、次回から別世界です。

まぁ今日はこの辺にしといて、また来週くらいに気まぐれ載せをやると思いますので、その時にお会いしましょう。

このあとがきは白猫ノ夏がお送りいたしました。

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