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5話 とある人の過去、とある人の夢

「心花ー。片付け終わったからさ、これを外に出してほしい」

「はーい!今行きます!」

 多分1時間位持った。流石に暇で、少しだけパズルってやつをあさってたけど、楽しかった。

「これを、玄関の外に置いてほしい。その間に部屋の片付けしちゃうから」

「了解!」

 う......。結構重いんですけど。せっかくなので、まとめてあるプリントの一番上のやつを読もう。『ぼくの幸せとジュエリッタの幸せ』か、モダンセストみたいな名前だ。『4年2組12番 如月こと音』。これ琴音さんのか。左側に感想欄がある。『こんな話つまらないし。もう道徳なんてやりたくないよ、こんなご時世だしさ。もう疲れたよ。』......?琴音さんの過去が荒れている.......!今の琴音さんと同じ人だなんて考えられない!!なにか見てはいけないものを見たような気がする。少し気になるけど、目的は外に置くことだ。重いけどこれx3だから集中!

 さあ、心花にお願いしたところで元お母さんの部屋の掃除を琴音に任せ、こっちは自分の部屋の片付けをやる。まあ、売れそうなおもちゃとかもあったからそれも任せたんだけど。あれ?勉強机こんなに散らかってたっけ?あそっか。国家資格を取ろうとしてたからだ。私は夢は決まってないが、一応なにか取ろうと思っていたんだ。でも辛くて諦めて、彼氏ともう一回デートして......。これを機にもう一回挑戦してみようかな。落ちてもいいから、やってみたい。司法試験に受かってみせる。何故かそう思えた。過去問を持って階段を降りた。

「彩花さん、終わりましたよー!あ、それなんですか?」

 心花も終わったのか。きりがいいよ。

「お疲れ様。これ?これは、国家試験の過去問題集だよ。働くときに役に立つかなって思って勉強してたんだよね」

「そうなんだ。合格できるようにがんばってくださいね!」

「ありがとう!私の部屋、あと少しで片付け終わるから、その間お風呂入ってる?」

「そうします!でも、下着どうしよう......」

「いいよ!今着てるやつスピード洗濯、スピード乾燥しとくから気にしないで!!」

「了解!部屋着持ってきます!」

「ok!じゃあ入れとくから湧いたら入ってね!」

「わかりましたです!」

 お風呂入れて、片付け再開。服とかもクローゼットにちゃんとしまって、ベッドもきれいに整えて、掃除機かけて......なんとか片付け終わった。疲れた......そういえば、琴音はどうだろう?

「琴音ー、終わった?」

 返事がない。あれ、いるはずなんだけどな.......。中に入っても姿が見当たらない。

「あれ、琴音ー、どこ?」

「私ここだよ。下にいる。掃除はもうとっくに終わったんだからね。あと、心花の下着、洗濯乾燥セットモードでかけてるから」

「良かった、消えてなくて。まず終わったら声かけてよ」

「あー、ごめんね。さっき彩花と心花が話してたからさ、邪魔しちゃだめだなって思って」

「聞いてたの!?それはごめん。あ、座って話そうよ」

「りょ」

 流石に心花の進学校を決めないといけないのだ。中学校は行かないとしても、小学校には行ってほしいのだ。

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