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4話 両親は何処に

「あ、すぐお風呂入っても気持ち悪くなるだけだから、もう少し後にしようか。そういえば、部屋どうする?」

「えー、空いてる部屋ある?」

「ワンルームあるけど、そこ物置にしてるしね。断捨離していくか。そうだ!断捨離が終わるまで、私の部屋、自由に使っていいから。私のものはこっちに移そうと思ってるから」

「彩花さん、ほんとにいいの!?嬉しい!!」

「勿論だよ。あ、断捨離手伝ってほしいんだけど良さそ?いらないものは捨てるか売るかだからね」

「了解!」

 断捨離か......。 私はまだ得意な方だからいいけど。多分物を運ぶんだろうな。食後の運動になりそう。

「心花が必要なとき呼ぶから、それまでソファで横になってていいよ」

「了解です!」

 お姉ちゃんたちを見送り、ソファに横になった。気持ち~。やっぱ最高だね、こういうのって。何も考えないでボーッとしているのが至福。え?さっき『お姉ちゃん』って心の中で言えた。少し心が開けられたのかな。なんか、前の世界より人生楽かもしれない。覚えることはたくさんあるけど、ほんとに如月さん、いい人だなぁ。


「琴音、このプリント、いる?」

「あ、懐かしっ!うちが小4のときの道徳プリントじゃん!でも、いいか

な〜」

「りょ。てか琴音、見て!お母さんの使ってた机とベッドがある!懐かしいなー。小さい頃、お母さんに『まま、おばけ怖いよ。守って!』って怖がってたな〜。琴音もそんな感じだったなー」

「え、彩花そんな甘えん坊だったの?私はそんな怖がりじゃなかったからね!!って、これ__お母さんが書いた、最期の__遺言手紙じゃない......?」

「まさか、こんなところにあるなんて......今度お父さんに『逢えた』ときに見せよ。でもさ、これが心花にバレたらどうする?」

「それはそう。心花にバレたら終わりだからさ、私持っとくよ。彩花の部屋の片付けもしないとだし、そのときにバレたら__わかってるよね?」

「いやわかってるよ。まあ、それは琴音にお願いするね。いらないもの紐で結んだ?」

「結んでるから大丈夫よ〜。手紙片付けたら心花呼ぶから」

 あれから一時間が経った。とりあえず断捨離終了。昔のプリントや、無くしていたはずのパズルピースが出てきた。それにしても、まさか遺言手紙が引き出しの中にあるなんて、思いもしなかった。ということで、新聞を十刊束ねたくらいのやつが3つある。ほんとに頑張った。さあ、心花を呼ぼう。

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