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第1話 退学処分

懲りずに新作を書きました。

よろしくお願いします。

「はぁ……、まさかこうなるとはね」


 ボクの名はアリス・パリカール。

 現在は荷物を纏めて出ていく準備をしている所だ。

 なんでこんな事をしているのかと言うと……。


「退学されるなんて、思いもしなかった。 一生懸命頑張ったのにね……」


 そう。

 ボクは今日付けでここ【ワルジール魔法学校】を退学となったのだ。

 一生懸命頑張っても教師陣が見向きもしなかったのは悲しかった。

 魔力もそれなりにあった筈なのにね。


「はぁ……」


 ボクはため息を付きながら退学を言い渡されたあの時を思い出していた。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「え……!?」


「聞こえなかったか? アリス・パリカールは今日付けで退学とする!」


「ど、どういう事ですか!?」


 校長室に呼ばれたボクは、突然校長から言い渡された退学処分に納得がいかず、食ってかかる。


「お前の魔力や魔法の精度が使い物にならないレベルだからだ。 我が学校にお前のような無能は要らんわ!」


 校長の威圧感の篭った発言内容にボクはショックを受けた。

 あんなに頑張って来たのに、それすら見て貰えなかったばかりか、校長からは無能と言われた。


「分かったらさっさと荷物を纏めて出ていけ!」


 ボクは返事する気力も残っておらす、ただ無気力な形で校長室から出ていった……。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「これでいいかな?」


 ボクは着替えや生活用品、お金を鞄に入れた。

 制服や教材はそのまま置いていく。

 もう、この学校で学ぶ事はないのだから。


「アリスちゃん……」


「ミーナ……」


 出ていく準備が整った所で、ルームメイトだった少女、ミーナ・ファーウェイが悲しそうな表情でボクを見た。


「出ていくんだね、本当に……」


「しょうがないよ。 校長が無能はいらないってハッキリ言われたし、すぐに出ていけとも言われたしね」


 ミーナに校長室で言われた事を包み隠さずに言った。

 彼女はそれを聞いて、ますます表情を曇らせた。


「アリスちゃんの頑張りは私が一番よく知ってるよ。 なのに、主席は男女とも校長や教師陣の選り好み……! 腐ってるよ、この学校!」


「ミーナは、その中でも上位にいるんだ。 だから、それを無駄にしちゃいけないよ」


「アリスちゃん……」


 ボクは精一杯の笑顔で、ミーナにそう言った。

 それでもミーナから見ればどう映ったんだろうか?


「そろそろボクは行くよ。 裏口からなら教師陣やボクを嘲笑った生徒に会わないで済むし……」


「うん。 元気でね、アリスちゃん」


「ミーナも頑張ってね」


 ミーナに別れの挨拶を済ませたボクは、裏口を経由して、【ワルジール魔法学校】から出ていった。

 ボクは、ショックで涙が止まらなかった……。


 これから、どうしよう……。

 そんな不安がボクに襲いかかったからだ。



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