-88- 五感(ごかん)
日々、暮らしている私達は快適に過ごそうと、さまざまな五感に支配されながら生きている。もちろん、人それぞれに五感の感じ方は違うのだろうが、それでも支配されて生きていることは同じである。外で響く草刈機の音を、うるさいなぁ~ …くらいの軽さで雑音と捉える人、やかましいっ!! …と、イライラ怒る人、ほう! ご苦労さま…と、意に介さず聞き流せる人・・と、さまざまだ。それでも五感に影響されていることに違いはない。
五感には、味覚、触覚、聴覚、視覚、臭覚があるが、読者の方々の中にも、最近、○○に影響されているなぁ~ …と心当たりがある方もおられることだろう。
とある集会場で、自治会長が得意そうに熱弁をふるっている。どうも自治会長になったことが自慢っぽい語り口調だ。ところが、どうもこの手の話は得意でないのか、話す内容が今一つ要領を得ない。それをクドクドと長く続けるものだから、聞かされる住民は堪ったものではない。欠伸をしながらウトウト…と眠りだす人も出てきた。
「で、ございますから、ナニナニは必要な◎◎でして、誠に恐縮なのではございますが、皆様方それぞれのご家庭にホニャララさせていただきたいと…」
『フン、地震の緊急情報かいっ! 死んで聞いてるさっ! 馬っ鹿だねぇ~~!! 住民・サイドからインフラ・サイドへ緊急発信の方が必要だがなぁ~。話しづらいD.V、急に倒れたお年寄りとかもあるしなっ! …逆なんじゃないのっ! 高い予算執行なんだろうから…』
ウトウトし出した人は、自治会長の熱弁を波の音のように心地よく五感で感じ、微睡みながらも正解の発想をしていた。
五感が満たされると正解が出るらしい。^^
完




