表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/100

-67- ホッコリ感

 人ははたらいて楽しみ、そしてまた楽しむために働く。その楽しみは、いろいろとあるが、家族の安らぎ、趣味の楽しみなど、さまざまだ。それらを楽しむことで、人はホッコリとした気分になり、メンタル[心理]面でくつろげる時間をる。要は、いやされる訳だ。そして満足な気分を満タンにして明日あす殺伐さつばつとした社会へと向う訳である。このホッコリ感で癒されないと、人はトラウマにおちいったり、フラストレーション、ストレスのたぐい鬱積うっせきすることになりかねない。その点でも、ホッコリ感を得るのは暮らしの中で重要となる。

 早朝の公園である。ラジオ体操が終わり、いつもの話好きのご老人二人が、いつもの石段に腰をかけ、ペチャクチャと語り出した。座る石段の位置も同じ、語るタイミングも同じ・・といった具合で、周囲の老人達に迷惑をかけている訳でもないから、取り分けて苦情も出ない。というか、苦情はあったとしても、話すのをやめて下さい! とも言えないから、他の老人達は見て見ぬ振りを決め込んでいる感がなくもなかった。だが、二人にとってはホッコリ感を得る至福しふくの、ひとときだったのである。

「そうそう、最近はとみに悪質化してますなっ!」

「ですなっ! 私らの頃は、まだいい方でした…」

「今日は、こんな情報が入りました…」

 一人の老人は、もう一人の老人に、なにやら書かれたメモ書きを手渡した。

「どれどれ…。ほう! なるほど! これは、いけません、いけませんぞぉ~~っ!!」

 二人が座る周囲の老人達は、警報のサイレンが鳴ったときのように迷惑顔で二人から離れ出した。老人の声が大きくなり始めたからである。二人にとってはホッコリ感を得るいい時間だったが、他の老人達にはホッコリ感を失う悪い時間だったというお話である。この二人のご老人、元制服組でエリートの警視監だった。

 ホッコリ感は、ひそやかに味わう方がいいようだ。^^


                   完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ