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-63- 頭を冷(ひ)やす

 頭をやす・・と聞けば、熱が出たのか? と、すぐ思い浮かぶが、その意味意外でも使われることがある。

 とある役場の財政課である。朝から課長になったばかりの吹玉ふきだまが偉そうに採用されたばかりの職員、椙鑿すぎのみ叱責しっせきしていた。ちょいと出世風を吹かせたい気分がなくもなかった。

「あのなっ! あ、頭をやせっ!! 椙鑿っ!」

「はい…何か問題でも?」

 椙鑿は、吹玉が怒っている意味が分らず、怪訝けげん面持おももちで吹玉の顔をうかがった。

「馬鹿野郎っ!! 歳入歳出は同額だっ! こんな入りと出が違う予算書がどこにあるっ!!」

「ええぇっ~~! そんな馬鹿なっ!! 同額で加味かみさんに渡したはずですっ!」

 椙鑿は自分の仕事には自信があったから、頭を冷やすのはお前だろっ! と内心で思いながらも、そうとは言えず、単に否定したした。

「よ~~く見ろっ! これが同額かっ!!」

 吹玉は机上きじょうに置かれた出来立ての予算書を片手で椙鑿の前へ突き出した。椙鑿は、マジマジと予算書を見たあと、軽く言った。

「あ~~~っ、これ、加味さんの打ち間違えですわっ、課長!」

「なにぃ~~っ!!」

 吹玉は突き返された予算書をマジマジと見た。確かに計算は合致がっちしており、総額欄らんの数値だけがことなっていた。

「… ああ! いやいや、ごくろうさんっ! ははは…」

 吹玉は180°変身した笑顔で椙鑿を小さく見た。椙鑿は、何が、ははは…だっ! と怒れたが、思うにとどめ、自席へともどった。

 頭を冷やす間違いは、やはり、熱をびると起こるようだ。^^


                   完

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